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Nyaung Shwe

旦那さんと出会っていなければ、一生耳にすることはなかったかもしれない町の名前。
それが、Nyaung Shwe(ニャウンシュエ)
今でもたまに上手く言えずに噛むことがあるくらい、最初は名前を覚えるのに苦労した。

仏教国であることも関係しているのか、ミャンマーでは“金(ゴールド)”を意味するShwe(シュエ)という言葉が町やお店の名前に使われているのをよく目にする。

日本からこのニャウンシュエにたどり着くには、約6〜8時間の国際線フライトののち、2つの行き方がある。

パターン1
国内線で約1時間のフライト→ニャウンシュエまで車で約40分=合計約10時間

パターン2
夜行バスでニャウンシュエまで約11時間
=合計約20時間(‼)

(※どちらも乗り継ぎの時間は除外した上での計算)

意外にもパターン2の夜行バスの利用者は多い。低価格な上に飛行機よりも便数が多いことだけではなく、ミャンマーの夜行バスは予想以上に豪華ということも理由の一つかもしれない。
リクライニングシートは倒し放題?だし、席にスクリーンがついていて映画も見られる。さらには毛布やクッション、時には首に巻く枕のようなものもついていたりする。乗車途中には無料で水・パン・お菓子などが支給されたり、バスによっては歯ブラシセットまでもらえたりする。

私もすでに11時間の夜行バスを、何回か経験している。いくらバスが豪華とはいえ、ミャンマーの道路はまだまだ未整備でガタガタのところが多いし、山道も急ですごい揺れる。
改めて「整備されている道路が当たり前にある日本って、ほんとすごいな」と感じた。それと同時に、当たり前のようにこの夜行バスに数え切れないほど乗っている旦那さんの体力と気力に驚かされ、思わず尊敬の念を抱いてしまった。

さて、そんな日本から遠く離れたミャンマーはシャン州にある“ニャウンシュエ”という町が、旦那さんとの新婚生活をスタートさせる記念すべき最初の場所となった。

結婚する2年ほど前から旦那さんはこの町に住み始め、それと同時に起業もしている。

最初は、やたらとニャウンシュエの住みやすさを強調していた旦那さんの話を、「ヤンゴン(国際空港がある都市)だってようやく最近発展してきた印象なのに、ミャンマーの田舎町の暮らしって、想像もできない、、」と半信半疑で聞いていた。

しかし、実際に住み始めてみて、今では旦那さんと同じようにここでの暮らしやすさを実感している。
その理由は主に5つある。

1.エアコンいらずの涼しさ。(7〜9月現在)
標高が高いため、日本の夏より湿度も低くて涼しい。夜は窓を開けていれば涼しい風が入ってくるし、昼間は晴れていてもカラッとしている。数年前まで住んでいたシンガポールのような熱帯気候をイメージして覚悟して来たので、あまりの涼しさに拍子抜けした。

2.移動のしやすさ
町自体が非常にコンパクトなため、普段の移動は自転車やバイクで済ませられる。実際、私も旦那さんのバイクの後ろに乗せてもらったり、自転車で職場や買い物に行ったりと、日常生活で移動の際にストレスを感じずに過ごせている。

3.治安がいい
日本とシンガポールも、ものすごく治安はよかったが、ニャウンシュエも負けていない。町を歩いていても危ない雰囲気を感じ取ったことは一度もないし、むしろみんな親切で助けてもらった記憶ばかりだ。コンパクトな町ということも影響して、あっという間に顔見知りが増え、バイクに乗っていたら知り合いとすれ違って、お互いニコってして手を振って挨拶することもよくある。

4.世界中から人が集まる観光地
ニャウンシュエには、インレー湖という観光地がある。そのため、バックパッカーを中心に、世界各国から人々が訪れる。様々なバックグラウンドをもった旅行客と、職場であるカフェを通じて知り合うことで視野も広がるし、世界にさらに目を向けられるようになる。田舎なのに、そういった刺激を受けられる環境であることはとてもありがたいことだ。

5.物価が安くて食べ物が美味しい
観光地ということもあり、美味しくて安いバラエティー豊かなレストランがたくさんある。また、シャン州の料理は日本人にもとても人気だ。特に、シャンヌードル(シャンカウスエ)はもちもち麺と、ニンニクが効いた甘じょっぱい独特のスープがとても美味しくて、ニャウンシュエに来た人にはぜひ食べてほしい一品だ。これも一杯約100〜150円で食べられる。

正直これでもまだまだニャウンシュエの良さは伝えきれていないけど、暮らし始めてからどんどん愛着がわいてきている町であることは間違いない。
来月には、ニャウンシュエで最大のお祭り『筏祭り』がある。この町の新たな一面を見られるのがとても楽しみな反面、普段の穏やかな田舎生活が激変するのかと思うとちょっぴり身構えてしまっている私であった。

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