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マネタイズについて今思うこと

"目先の利益 = マネタイズ" ではない

どうも黒木(くろき)です
最近、事業やプロダクトにおける「マネタイズ」について考えることが多くなったので、私なりのマネタイズに対する考えや現段階で行き着いた答えについて自分の頭の中の整理も踏まえてNoteに書いておこうと思いました

現段階での考えなので随時アップデートしていきたいと思っています。ご意見、ご感想あればぜひコメントよろしくお願い致します。
※皆さんの力でアップデートしていきます

1. 顧客は何にお金を払うのか

個人的な感覚ですが、購買におけるユーザーの価値観は大きく変わってきていると思う。買い物をする先はリアルからネットへのシフトがコロナにより加速し、数年先に来るはずの時代が一気に押し寄せてきたようなイメージです

安けりゃいいという訳ではなく、情報が爆発している時代だからこそ、”安いから買う” ではなく「安い = 怪しい / 騙されるのでは?」という疑う感覚を持てるように我々は成長しました

いくら安くてもそこに「安心」が感じられなければモノは売れない

よく財布の紐が固くなってるという表現を目にするが、実際は違っていると思います。購買の回数自体は確かにリアルしかなかった時代と比較して減少したのは事実、ですが1回の購買における購買単価は確実に上がっていると思う。特にコアな自分が好きな人やブランドが起因するものに対して、惜しみなくお金を払い、時にモノだけで評価すれば明らかに金額が釣り合っていないにもかかわらず、そこに関わる人やブランドが与える付加価値の部分に満足して高額な金額を平気で払う人が多くなっていると思う

クラウドファンディング、D2C、ライブコマース...
こういったキーワードを目にする機会が増えてるのがその証拠だと思う

そんな私もこの1年でキャンプにどハマりし、1年間で約150万円ほどお金を突っ込んでいる(正確には望んで突っ込んでしまったw)。最初は右も左もわからなかったので、一般的なアルペン(キャンプ用品の量販店)で必要なものを購入していたが、最近はガレージブランドという一般量販店では扱っていないようなニッチなブランドを調べ、D2Cで普通の人が聞いたら”頭おかしいでしょ”って思うような金額のモノを平気で購入している
例:焚き火をする台:約5万円

少し長くなったのでまとめると、これまでモノの価値に対して値段が設定されていたが、今はモノ自体の価値はそこまで重要ではなく、価値を生み出すコト + その周辺に構築された無形の価値に対して「好き・安心・信頼・尊敬・応援」などの感情で人は動きお金を払って購買という行動を起こしている。みんな期待にお金を払い、期待通りの価値が返ってくることに楽しさを感じているのではないかと思う

2. 信頼こそ価値

つまりちょうど今、そしてこれから新しいプロダクトを生み出す上で一番重要なのは、whatの何を?の部分ではなく、whoとhow feelの誰に?どう感じるか?の戦略設計だと思う。何を?は確かに重要で、ここが価値を生み出せるは前提として当然で、これからはいいモノだけ作ってもその先の戦略を同時に設計しない限り、失敗するということ

顧客とプロダクトの関係性において、考えないといけない最も重要で且つ難易度が一番高いことそれは、「顧客の中にどうやって信頼を作り上げるか」だと思う

なんでも簡単に検索できる環境で、事業者側から発信される情報に顧客は興味を示さなくなっている。唯一興味を示すのはクーポンや割引券、懸賞による商品券プレゼントキャンペーに連動した情報ぐらいで、それも目先のメリットが行動を起こすきっかけになっているので、付随した情報なんて10人に1人ぐらいしか伝わってないんだと思います。確かにこういったキャンペーンでリーチを増やせば、少しずつ顧客の獲得は増加するものの、所詮一過性の注射でしかなく長期的に考えた時の持続可能性はとても低い・再現性の低いアクションです

そんな瞬間的な注射に依存するのではなく、顧客と狭く深いコミュニティを形成しそこで密に意見を交換。顧客に自分ごとのように事業者と同じ目線でプロダクトのことを考えてもらい、顧客の中にプロダクトというより事業者に対する信頼感を創っていくことこそ、これから汗水流しながら取り組まないといけないことだと思います

「あの人の考え方が好き、あの会社の考え方がいい」なんて言われるようになったら、その小さな和が連鎖的に拡大していくことは必須でしょうね

3. フリーミアムという考え方

では、実際のプロダクト設計においてどう考えるのがいいのか。単刀直入にはフリーミアムという考え方が最適だと思います。お金を払うタイミングを後ろにスライドさせ、まずは無料で使ってもらい、何も関係性がなかった環境に顧客とのコミュニティを生みす。そこで価値を感じてもらうと同時にプロダクト側からも積極的に情報を交換し顧客の中に「信頼」を形成していき、その先に応援という形でお金を払ってもらう。このモデルがほとんどのベースになると思います

問題はこのマネタイズのタイミングをどれだけ後ろにずらすか
これが我慢できない事業者が多いこと多いこと…

経営者からすれば利益をベースにPLを見て判断する。当然、利益がすぐ出るモデルであれば喜び、その逆は難色を示す。ただし、時代の変化とともに利益を生み出すまでの時間軸が長くなっていることと、目先のマネタイズのみで稼働するプロダクトは失敗する確率が明らかに高いこと。これを理解し判断できる事業者のみが勝ち残れると思う。ただし、その間のキャッシュフローが正常に回る資金力があることが基準になりますが

プロダクトが生み出す価値もですが、

1:顧客との信頼をどのように形成し
2:マネタイズのタイミングをどれだけ後ろにずらし
3:プロダクトの持続可能性をどう創造するか

そこまで含めた戦略設計にまずは時間と労力をかけるべきなんでしょうね。昔は体力でお金は稼げていましたが、これからは考え抜く力こそ評価され、そこにそれ相応の対価が支払われる時代になりそうでしょうね

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4. 今日の一言

私の好きな言葉で「学問に王道なし」というものがあります

高校生の時、当時国語の担当をしていた先生が教えてくれた言葉がいまだに刷り込まれてます。勉強する上で近道はない、ひたむきに努力した先にのみ成功がある

この言葉と同じように「ビジネスに王道なし」だと思っています
効率は戦略次第、ただし超情報化社会だからこそ顧客と向き合い、ファン・コミュニティ形成に対して努力し続けられた者のみが勝てる時代に突入したと思います

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