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田村隆一『言葉のない世界』復刊版

オリジナルを以前に取り上げているので、

https://note.com/msnokata2027/n/n89c402a9de43?magazine_key=md6061671e177

ここで4月14日刊行の復刊までを取り上げるつもりは本来なかったが、どうにも我慢ならない。
この1962年刊行の戦後詩における伝説の詩集は、水戸部功の新たなデザインにより59年の月日を経て復刊を果たし、古さとは無縁の姿で再び世に放たれた。
さらに今回、この詩集にはサニーデイ・サービスの曽我部恵一による「ぼくらには詩が必要だ」という文章が栞として挟まれている。
栞にした演出は好いと思うのだが、彼は田村隆一を知らずしてその詩に触れ、その詩さえ理解に時間を要したと言う始末がいけない。
曽我部恵一に恨みはないけど、言っちゃ悪いが、その上で具体的に詩に触れることもなければ、気の利いた引用もなく、この不可思議な文を書くために詩集を手にしたやっつけ仕事なら「ぼくらには詩が必要だ」ではない。
彼の世界観の文章で体裁は整っているが、せめて田村の名さえ出さないで一冊の詩集を手にする物語めいた形にすればお洒落で終えられたはずが、この蛇足が本当に惜しい、いや悔しいので今回は5文ではなく蛇足の6文で私も終える。


復刻版『詩集 言葉のない世界』港の人 https://www.amazon.co.jp/dp/4896293908/ref=cm_sw_r_em_apa_glt_i_W0DK57P1Y3N0C4QFM2DQ?_encoding=UTF8&psc=1

港の人『詩集 言葉のない世界』田村隆一 著
https://www.minatonohito.jp/book/390/

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