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自分には自分がいる。

昔、この仕事をするって決意したときに、
自分のことを知らないといけないって思って、
資格を持っている先輩に頼んで、
自己分析も兼ねた面談をお願いした。


自分自身で、クライエントの気持ちに
なってみる体験をするためだったのだけれど

本当は、カウンセラーみたいな
そういう「ちょっと距離のある人」にしか
言えないこともあって。



誰かを求めているのにもかかわらず一人で
かつ、ぼく自身の
どうしようもない問題にも悩まされていて

整理ができないまま、とにかく話していた。

このままじゃいけない
っていう思いだけは確実だった。




もう何年も前なため、
あんまり覚えていないけれど
数回、面談をしてもらった。

その先輩から言われた言葉で
唯一、覚えていることがあって



それは
「今まで君のことをずっと見てくれていた人間が、
たった一人だけいるよ」
という言葉だ。

「え?誰やろう?」って思ったけど、

それは、ぼくだというのだ。

ぼくには、ぼくがいる、というのだ。

言われてすぐには、その言葉を自分に
落とし込むことはできなかった。


「なんやそれ」って、正直に言えば、思った。

でも、
それから何年も経って、やっと、
あのときの言葉の意味を
自分なりに落とし込めてきた。

それは

ぼくには、確かにこんなぼくを
受け止めてくれるような人は
想ってくれるような人は
現れなかったかもしれない。

しかし、一面のぼくだけじゃなくて、
今までの人生をずっと傍で
見てくれていたのが、
ほかの何者でもない、ぼくなのだ。

そんな人は、ぼくを除いて他にいない。

そんなぼくを、もっと認めてあげたらどうか。

そしてそれを、自信につなげてほしい。
あの先輩の言った言葉には、
そういう意味があったのかも。

分からないけど。



今では、昔より楽になった。
自信がみなぎって怖いものなし
、、とはさすがにいかないけれど

ぼくにはぼくがいる。
ぼくはぼくを持っているし、ぼくが付いている
って言い聞かせながら、毎日生きている。

これが、今のぼくが掲げている
「まずは自分自身を好きにならないと
他人に対しても好きになれないし
他人の気持ちに対しても明るくなれない」
っていう、
スローガンの基になっている。

そのことはもう、今まで会ってきた
いろんな人に対して照らし合わせてみても
確信に近いレベルで、そうだと言える。



今も
しんどいことは常日頃起こるし
やっぱり他人に頼らないと、
気持ちが潰れそうになることも多々ある。

けど、自分の中に入って、
自分と対話して、
それを乗り越える強さは前より付いた。




みんなのなかには
自分には誰もいないって
苦しんでいる人もいると思うけれど

苦しんでいる君をずっと見ていて
支えてくれているのは
他ならない君自身だから。

君は君がいるし

ぼくにはぼくがいる。


だから安心しよう。

強くなれるから。

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