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よりよくなるなら転職すべき/石と苔

wantedlyというサイトに転職用の「マイページ」を作って編集している。


そこで、私がこの10年ほどでたくさん転職していることを実感した。私がこれからやりたい仕事と、これまでやってきた仕事の種類がぜんぜん違う。

当時は転職を繰り返していること自体を否定される時代だった。しかしいつの間にか、私の周りにも同じ職場に5年以上いる友人の方が少ない世の中になった。同じ職場に10年以上勤めている人ともなると、知り合いの中で1割もいない。

今この記事を書いている最中にもテレビで「create転職」、そして「マイナビ転職」というサービスのCMが流れた。


より良い生活を求めて、今よりいい生活ができるチャンスに繋がるならたくさん転職すべきだ。アメリカがこういう社会のシステムを作ったのだと思う。現代の労働環境はほとんどアメリカ式だ。もちろん、最初の土台はイギリスの炭鉱や工場で培われたのだろうけど。

rollingstone gathers no mossということわざがある。これがイギリスでは「いつまでも地に足がつかない」というネガティブな意味になり、アメリカでは「いつまでも若々しい」というポジティブな意味になる。直訳すると「転がる石には苔が生えない」という意味だ。


アメリカでは「クリエイティブシンキング」とか「クリティカルシンキング」が大切だ、と言われる。日本では「人間力」「コミュ力」「変化に対応できる力」「柔軟性」「対応力」だろうか。どちらも大体同じ意味に思える。『どこの環境でも活躍できる能力』である。西洋人はそれを1つか2つの真理に絞り、日本人は環境の流れに任せて概念を枝分かれさせていく。

東京大学の生協書店ではTOEICの参考書が最も売れている。どこの現場でも使える能力として、英語のバッジを身につけたいのだろうか?


極限までプラトニックに考えてみるなら、そうした能力の芯は『アレテー』と言える。

でももっと大切なことがある。それは、稼いだお金を何に使うんですか?ということだ。