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新卒の頃の自分に金を払ってでも教えたいライターとして大切なこと5選

初心を大切にする戒めとして。

会社員7年目が近づき、気づけばアシスタント期間も含め、コピーライターとして働き始めて丸5年以上経った。
長らく先輩と私しか社内に同職種がいなくて「一番下っ端だしな〜(ヘラヘラ)」と生きてきたが、徐々に同僚も増えてきて、年数的にも(もちろん年齢的にも)中堅になってしまった。

まだまだ日々勉強の身だが、それでも過去の自分に「お前これはやれよ……!」と言えることがたくさんある。過去がクソすぎたとも言える。

言いたいことは5億兆くらいあるが、ここ5つに絞って自分を総括したいと思う(このネタわかるのかな)

①文字を書いて金をもらってる自覚をしろ

当たり前of当たり前。でもそれができていないのが自分(今でもプライベートで言われることはあるけど)

いいか。文字を書くだけなら誰でも書ける。
お前じゃないやつだって書ける。
それでも「仕事」としてきているってことは、誰でもできることに金を払ってまでお願いしたいと思っている誰かがいるってこと。
プロとしての仕事を求められている。

アシスタントだろうが何だろうが、相手から見れば文章のプロだと思って発注している。
その一文字で、一言で金銭が発生していて、それで自分の飯代を稼いでいるって自覚をしろ。
遊びじゃねーんだからしっかりやれ。泣き言言ってる場合じゃねえ。


②バカって言われるまでわからないことは聞き返せ

わからないことをわからないままにしているやつの方がよっぽどバカ。

いいか、お前が「わかりませんでした」って相手に言わない限り、相手はお前が分かったと思っているんだ。言わなきゃ伝わらないんじゃ、察してくれると思うな。

「〜だろう」思考を捨てろ。アホだと思われてもいいから、言われたことに対して自分の言葉で復唱しろ。そのまま復唱しても理解しない。自分が思った通りに復唱しまくれ。そうしたら、間違って理解していることを自動的に指摘してもらえる。いいか、まずは復唱だ。

次にわからなかったらわからないと言え。バカと思われてもバカって面と向かって言われるまでは大体みんな付き合ってくれる。
わかったふりしてやって、それでできない方がよっぽど怒られる。同じ時間の無駄遣いをするなら怒られる度合いがマシな方を選べ。


③発想力はセンスじゃない、ロジックだ

いいか、お前は「書ける人はセンスがあるから」といじいじしてるが、書ける人はまず努力している。裏で書く練習をしているし、そもそもインプット量も違う。やれることをとにかくやっている。お前はどうだ?やっているか?

センスがあるから書けるんじゃない。積み重ねた技術と思考、ロジックがあるから書けるんだ。
お前に足りないものは何だ?
まずは情報整理からだ。それすらやり方がわからないなら、先人のやり方を聞け。

ただし、その前に自分なりにやれ。やってみて、うまくいかないところを持っていって聞け。それをしなきゃ、単なるサボりだ。ショートカットはできないし、やらないとわからないこともある。そして、やらずにただ聞くと普通に怒られる。

センスはなくても数をこなせばそれなりにできる。センスで乗り切ろうとするな、頭を使え。


④チーム戦でやってることを忘れるな、時間は守れ

コピーライターって仕事は、デザイナーがいないと生きていけない。逆も然りだ。
タッグを組んで仕事をする以上、人に迷惑をかけるのは一番最低だ。信頼がなくなる=仕事がなくなると思え。

だから、迷惑をかけないような段取りを自分で組めるようにならないとだめだ。
お前の仕事は当たり前だが、デザイナーよりも〆切が早い。すなわち、デッドラインはデザイナーよりもずっと早い。

デザイナーが充分に作業できる時間の確保はもちろん、自分がリテイクで持っていかれる時間も考えて作業しろ。いいか、お前は何の実力もない。先輩のスピードでもクオリティでも書けやしない。

お前にあるのは時間だけだ。逆算して残された時間だけがお前の時間だ。

だいたい想像の2倍以上はリテイクがあると思え。そして中間チェックは絶対もらえ。
最初のうちはそもそもの方向性がぶれたり、うまく書けてないことが多すぎる。早めにチェックをもらって軌道修正してが最短ルートだ。

あと〆切は一番最初に聞け。全体の納期も聞け。
お前の仕事は書くだけで終わりじゃない。デザイナーが形にしてくれて、営業が納品し終わって始めて終わりになることを胸に刻んどけ。

⑤とにかく誠意とプロ意識を持て、できることは確実にやれ

何もできないお前にあるカードは誠意とプロ意識だけだ。
何事も感謝、誠実に目の前のことを真剣に、真摯にやる。これが電話番以外にできる一番の仕事だ。

まずはできることをやる。
資料のコピーを取る、文字校正で見落とさない、納期を守る、報連相をしっかりする。

小さいことでもお前を救ってくれる。
ちゃんとできる、任せられると思ってもらえなきゃ、また打席は遠のくぞ。手を抜くな、真剣になれ。



金を払ってでも教えたいくらいなのに、すごい当たり前なことばかりなのが悲しいところ……
でも、めげずに頑張れば、コンペに勝ったりでかい仕事して喜ぶ日もあるぜ。がんばれ、自分。

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