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「親がやらせる習い事」に意味はあるか(1) ーその習い事は続けるべき?辞めるべき?ー

子育てをしていると日々いろいろな迷いごと・悩みごとが発生しますよね。

その中のひとつに、「この習い事をやめさせようか(始めようか)」「今のお教室・学校を続けるべきか否か」というものがあります。私はいろいろな教育制度に身を置いている経験があるからか、子育てについていろいろ相談を受けることがわりとあります。とくに低年齢の子どもがいるママから「習い事」について聞かれることは少なくないです。

習い事などを「始める」「やめる」「続ける」の判断については、私はわりと明確な基準を持っているので、ここでシェアしたいと思います。

この記事は、こんなお悩みがある方にどうぞ。

子どもが習い事や学校に乗り気じゃない様子だ。

この子がやりたいと言って始めたのに簡単にやめるのは、教育上よくないと考えている。

これができるようになっていると絶対学校で(もしくは将来)役立つので続けさせたい。

今の年齢しかこの能力はつかないと聞くので、やめるのはもったいない。

そんな風に考えて、習い事や学校を「始めるか」「やめるか」悩んでいる方に向けて書きました。

習い事・学校だけでなく、お受験・中学受験・留学・教育移住についても、「やめるか」「変えるか」などと悩んでいる方のヒントになるかと思います。

この記事を書いている私と、このnoteの目的

私(Yuriko)ってこんな人:

現在カナダ在住(2年目)、その前はマレーシアでの教育移住を丸3年。その前は日本で「お受験や中学受験がわりと一般的な地域」で子育てをしていました。

2人の子どもがいて(男女)、子どもたちは現在、小学校高学年と中学生。カナダの現地校に通うバイリンガルです。

私自身は、外見も中身も、ごくごくフツーのどこにでもいるママです。日本でも海外でも「よく道を聞かれるタイプ」の人です。

人の話を聞くことと、新しいことを学ぶのが大好き。英語と思春期の心理学を楽しく勉強中。セミナー・面談・取材・会合・本のどれかには必ず毎日触れています。

特殊能力なしですが、生身のままでいけるとこまで、海外でサバイブしています


そんなフツーな私ですが、ここまでの子育てでいろいろなことを経験し、考えてきました。
(うまくいかないことや、大変なこともたくさんありましたよ)

そんな私が長い間考えたり、いろいろな家庭・子どもを見たり、さまざまな立場の方の意見を聞いて導いた私なりの答えやアイデアを、「これからの方」に伝えたくてこのnoteを書いています。

子育ての答えは人ぞれぞれですが、「先に経験している人」の経験談は思考の手助けになると思っています。あくまで「n=1」の話ではありますが、「n=1」の話をたくさん聞くことは、ときに有益です。

「先に経験しているYurikoがこう感じた」ということが、出口を探している誰かのヒントになればうれしいです。

「過去の私が聴きたかった話」がこのnoteのテーマ

今回のキーワードは「Code of Conduct」、訳すなら「選手宣誓」でしょうか(直訳なら「行動規範」)。

さて、誰の・何の「選手宣誓」でしょう?




⚽習い事を始める?辞める?英語圏の「Code of Conduct」が参考になります


私はいまカナダに住んでいるのですが、この地でチームスポーツや習い事などを始めるときによく求められるのが、「Code of Conduct(コード・オブ・コンダクト)」へのサインアップ(署名)です。

「Code of Conduct」とは、日本語に訳すと「行動規範」という意味。
そのチームやコミュニティに参加する人が遵守すべき基準や規則を定めたものですね。

「Code of Conduct」は、10歳前後以上であれば、子ども自身が読んで納得し、サインします。つまり、子どもの意思が重要だ、とされているわけです。

親向けにも別の「Code of Conduct」がある場合もあります。

今回、例にするのは、カナダのとあるチームスポーツの「Code of Conduct」です。子ども(Player)向けと大人(Parents)向けが用意されていますので、見てみましょう。


⚽カナダの習い事の「Code of Conduct」(選手宣誓)子ども向け


カナダのとあるスポーツ(球技)の習い事を始める際の「Code of Conduct」(選手宣誓)の、子ども向けの内容がこちらです。

I will participate because I want to, not just because my parents or coaches want me to.

I will play by the rules, and in the spirit of the game.

I will control my temper - fighting and mouthing off can spoil the activity for everybody.

I will respect my opponents.

I will do my best to be a true team player.

I will remember that winning isn't everything - that having fun, improving skills, making friends and doing my best are also important.

I will acknowledge all good players/performances - those of my team and of my opponents.

I will remember that coaches and officials are there to help me. I will

accept their decisions and show them respect.

和訳:
・私は、親やコーチが望むからではなく、自分の意志で参加します。

・ルールを守り、ゲームの精神でプレイします。

・感情をコントロールし、喧嘩や不平を言うことで活動を台無しにしないようにします。

・相手を尊重します。

・真のチームプレイヤーであるよう最善を尽くします。

勝利が全てではないことを忘れません楽しむこと、スキルを向上させること、友達を作ること、ベストを尽くすことも重要です。

・自分のチームと相手チームの良いプレイや選手を認めます。

コーチやオフィシャルは私を助けるためにいることを忘れません。彼らの決定を受け入れ、尊敬を示します。


⚽印象的なポイント3つ


この「Code of Conduct」、全項目で大切なことをいっています。中でも、子ども自身が「自覚し、約束すること」のポイントは3つだと私は感じました。

  1. 自分の意思でやる

  2. 勝利も大事だが、それと同等に努力も称賛される

  3. 大人はいつでも自分を助けてくれる存在


「ルールを守る」とか「自分を律しチームに貢献する」といった「スポーツの習い事ならでは身につく非認知能力」の部分もとても大切なのは言わずもがな、です。ですが、それらは日本でも重視されていて、誰もが意識の及びやすい点だと思うのです。

意外に、日本で子育てしていると忘れがちなのが、上記にあげた3点ではないでしょうか。

「子どもの意思によって取り組むことが、最重要だ」という点を軽視しがちではないでしょうか。

また、「勝つこと」「他の子より上手いこと」に価値を見出し、わが子が「成功」したときに大きく褒めがちではないでしょうか。

そして、子どもが親やコーチなどの大人を「威圧的な存在ではない」と理解し、周囲の大人を「助けてくれる存在」として信頼しているかどうかに気を配れているでしょうか

カナダで出会った「Code of Conduct」には、そうした点が強調されている点が印象的でした。

さらに、この習い事の「Code of Conduct」には保護者向けバージョンがあります。そちらを読むと、言わんとすることがより明確になります。

長くなったので次の記事に分けます。
次回の投稿では、「保護者向けの『選手宣誓』」、そして、その考察についてを語ります。そこからまた、普段の習い事の判断や子育てに役立つヒントを見出していただければ、と思います。

続編記事に続きますね。

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