ミス・マープル長編09『カリブ海の秘密』The Caribbean Mystery(1964)紹介と再読感想
アガサ・クリスティー 永井 淳訳『カリブ海の秘密』早川書房, 1977
あらすじ
少し前まで肺炎を患っていたマープルは、甥のレイモンドの後押しもあり、西インド諸島のサン・トレノにあるホテルに滞在していた。
ある日、宿泊客の一人であるパルグレイヴ少佐がマープル相手に殺人の話をしていると、マープルの後方を気にしてから殺人犯が写っているという写真を慌ててしまった。翌日、少佐が急死していまい、病死として処理される。
不審に思ったマープルが独自に捜査を開始すると、少佐が持っていた写