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〈Blog〉大切な親友との再会は、私にとっての着火剤

長いので、今回の再会の話しだけで
十分な場合は、目次より「再会」から
お読みいただければ。


出逢い

会社を退職後して、JICA海外協力隊として
の派遣が始まる前に
どうしても会いたい人たちがいた。

そのひとりは、親友であり、
私を「経済移民・難民」という関心領域に
引っ張り出した、人生の同志。


彼とは、今から7年前、私が語学留学時に
クラスメイトとして出逢った。
彼はアフリカのある国からオーストラリア
へ来て、
オーストラリアで暮らすために英語を学び
にその学校に来ていた。

彼とクラスメイトであった期間は
はっきり覚えていなけど約2~3ヶ月程
だったと思う。
その期間の内に私たちは、大勢でBBQ
をしたり、家に遊びに行ったり
買い物に出かけたり
教室の外でもいろんな時間を過ごした。

趣味のこと、家族のこと、夢のこと、
冗談も、真剣な悩みや葛藤も、
いつの間にか沢山の情報交換をした。

彼はクラスではムードメーカーだった。
先生がクラス全体へ質問を投げかければ
指名されていないのに先走って答えたり、
常に陽気なテンションでいるのに
自身の関心ど真ん中のトピックが議題
の時には、誰よりも長く熱く語りまくる。

休み時間には、いつもどこからともなく彼の笑い声が聞こえていた。

そんな彼が、妊娠している奥さんを
アフリカに残したまま
オーストラリアへ渡航してきており、
ここで仕事につき、奥さんを連れてきて
一緒に暮らすことを目指し、
いま勉強しているのだと知ったのは
ある平日に大学でFusion fesという
異文化交流イベントがあった日。
いつもと変わらず陽気に、民族衣装を纏って
祖国の歌を披露する彼を、
観客席で私の隣に座って見ていた
先生が教えてくれたときだった。

震えた。彼の背負っている目標とバックグラウンド。
自分の幼稚さ。
彼の陽気さと、自分の楽観さ。
その差に、震え、説明のしようの無い涙があふれた。


それから、彼とは特に未来の話しを
するようになった。

山梨の田舎で、地元商店が廃れ
シャッター街と化していく光景に
強く違和感を持ちながらも、
国連職員という職業に憧れ、留学に
来ていた私の視野は
「経済移民・難民」という分野に
集中するようになった。

”夢・理想”を語り合い、私たちはお互い
「同志」と呼び合うようになった。

再会

私が約1年の留学を終えて
日本に帰国してからの間、
親友も大学を終了し、職に就き
そしてついに奥さんをオーストラリア
へ呼び、生活をスタートさせた。

それぞれの場所で
それぞれの生活を精一杯生きながら、
お互いに、以前の様にはじっくり語らう
時間も持てぬまま
精一杯生きていた。

そうして7年が経ち、
彼は留学先から大きな都市へ移り、
仕事に励みながら家族と生きていた。

私も留学後に日本のNPOで活動し、
新卒入社した会社で三年間
身を粉にして働き、いよいよ
ウガンダで暮らす環境を手にした。

そういうお互いの歩みと、これからの計画を
JICA海外協力隊の派遣が始まる前に、
会ってまた直接話がしたいと連絡した。


私の旅の都合で、彼のいる都市には
平日に行くことになったが
彼は快く予定を合わせてくれた。

ほんとうに久しぶりの、念願の再会だった。
当日の朝、彼は奥さんを急に病院に
連れていくことになったということで、
少し遅れて現れた。

奥さんは、近日第三子の出産を控えていた。

彼が都市の中心部へ車で迎えに来てくれ、
そこから彼の家がある郊外へ移動した。
車中、私たちは、久しぶりの再会への
感動を分かち合い、
近況報告をし合った。

お互いがおしゃべりなタイプだから、
本当に落ち着きのない道中だった。

私がウガンダで暮らす機会を得て
今年中に渡航する事を話すと、
彼は本当に喜んでくれた。

そして、私が今ウガンダに暮らしたいと
思った経緯と、何がしたいのかという考え
を話すと、それに対して
心からの共感して彼の話しをしてくれた。

私も、親友が今日まで積み重ねてきた
思考と行動に心から共感と敬意を持った。

彼は今、週5~6日で仕事に励み、
奥さんと子育てをしながら、
故郷の農業による経済レジリエンス向上の
ために組織を立ち上げ、既に故郷での
用地や人材の確保を始めていた。

私たちが共通して持っている指針は、
「人が人らしく、生きたい土地に生きられる
社会には、その地域のレジリエンスが必要。

地域経済の強化が、貧困連鎖や紛争に対する
レジリエンスの強さに直結しており、
地域経済を強化するために、地消地産
(地産地消)の事業を確立することが必要。」
ということ。

彼は、その事業を農業・加工・販売の分野で
既に行動を始めていた。
私は、JICA海外協力隊の活動として、
地域保健・公衆衛生の分野で事業化を模索していく予定だ。
またその他にも、バイオマス発電にも関心を寄せている。

7年前、夢を語り合って、
その言葉のハマり様や波長の共鳴から
「同志」と言い合った私たちが、

現在までの時のなかでそれぞれ
色んな人生の選択をしながら行動を重ね、
いま、
具体的な行動をベースに改めて
志の共鳴を実感することになった。

こんなに稀有な出会い・友情は、人生のなかでどれだけあるだろう。

こんな風な感動(感情)を持つことが、人生のなかでどれだけあるだろう。

こんな経験をくれた親友には、感謝しかない。

彼の事業に、今私にでき得る全力で協力して
いくことにした。
お互いの暮らしをしながら、今度は肩を組み
合いながら志の実現を目指すことになる。

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