Mr.Childrenの新曲「in the pocket」が、映画『きみの色』主題歌に決定!の話 ~桜井さんのコメントなど

Mr.Childrenの新曲「in the pocket」が、2024年8月30日(金)公開 映画『きみの色』の主題歌に決定しました。
「青春18×2 君へと続く道」の主題歌「記憶の旅人」に続き、2024年第二弾の映画タイアップですね!


■どんな映画だろう

映画『きみの色』は、『映画けいおん!』『映画 聲の形』の監督を務めた山田尚子が、スタジオジブリや、京都アニメーションの数々の大ヒット作品を手掛ける吉田玲子の脚本とタッグを組んで描く長編アニメーション。
ストーリーは・・・。

嬉しい色、楽しい色、穏やかな色。そして、自分の好きな色。
人が「色」で見える高校生の日暮トツ子は、同じ学校に通う美しい色を放つ少女・作永きみ、街の片隅にある古書店で出会った音楽好きの少年・影平ルイとバンドを組むことに。
きみは学校に行けなくなったことを家族に打ち明けられず、ルイは母親に医者になることを期待されながらも隠れて音楽活動をし、それぞれが誰にも言えない悩みを抱えていた。
離島の古教会でバンドの練習をし、音楽で心を通わせ、3人に友情とほのかな恋のような感情が生まれ始める。
17歳ならではの悩みや迷いを超え、そして訪れた学園祭、初めてのライブ、会場に集まった観客の前で見せた三人の「色」とは。

声の出演は、日暮トツ子役を鈴川紗由、作永きみ役を髙石あかり、影平ルイ役を木戸大聖、3人を導くシスター日吉子役を新垣結衣が務めるとのこと。

そんな作品にミスチルの「in the pocket」が鮮やかな色を加えます。
色がテーマになっているこの作品は、“白と黒のその間に無限の色が広がっている”「GIFTや“君の色で濁っている”「靴ひも」などひとの性質を色で表現してきたミスチルの世界観とリンクするように思いました。
また、ミスチルは高校生の時に組んだバンドがルーツなんですよね。
当時、「バットをギターに持ち帰ろ」と誘い誘われして、学園祭で演奏したりもしてたでしょうから、そういう部分も作品と重なりますね。
現実とクロスオーバーして、登場人物がミスチルの楽曲をコピーしたら・・・というのを思ってしまいましたが、それはないでしょうか。


■主題歌入りの予告が公開

青春系アニメのために書き下ろされたということで、軽快で爽やかなポップスですね。
桜井さんのボーカルもさっぱりしていてどことなく楽しそうです。
最近のミスチルは過去をみていたり終わりを意識していたりして暗さがあったから、明るい曲調は懐かしくもあります。

“好きな色を手に取って 描いていいんだって
○○
そう言って画用紙を渡そう”
“昨日のシャツのポケットに 悲しみを置いていくんだ
今日からまた新しい あなたが始まる”
“心は凄く不安定でカーテンのように揺れるけど
吹き抜ける風の心地よさを感じて
ただ今を楽しんでいたい”

歌詞は、予告から聞き取れない部分もありますが、メロディーに言葉を詰めつめにしている感じ、ミスチルらしくて好きです。
聞き取れた部分の歌詞もなかなか前向きで良さそうです。
オファーを受けたのは2023年春ということで、「アルバム「miss you』」発売前ですね。
あのアルバムを出した時にすでに、こんな青春曲を忍ばせていたとは!


■(追記)映画『きみの色』主題歌スペシャルムービー解禁!

8月16日に映画『きみの色』主題歌スペシャルムービーが公開されました。
「in the pocket」がさらに解禁されました。


■(追記)新曲「in the pocketのダウンロード&サブスクリプションスタート!」

新曲「in the pocket」は、映画『きみの色』公開日となる8月30日にダウンロード&サブスクリプションがスタートです。


■ミスチルがまた世界に知られてしまう

映画『きみの色』は、世界最大規模のアニメーション映画祭であるアヌシー国際アニメーション映画祭の長編コンペティション部門へ出品され、上海国際映画祭の金爵賞(Golden Goblet Award)アニメーション部門へのノミネートも発表されています。
映画『青春18×2 君へと続く道』の「記憶の旅人」がアジア各地で公開されていましたが、「in the pocket」も映画とともに海を渡りそうです。


■桜井さん・山だ監督・川村Pのコメント

桜井さんの楽曲提供にあたっての想い、山田尚子監督のミスチルの音楽への想い、川村元気企画・プロデューサーの主題歌実現への想いについてのコメントが出されています。

・桜井和寿コメント

この映画の主人公たちは
焼き上がる前の陶器のように、
少し力を加えただけで壊れてしまいそうなくらい繊細に思える。
言い換えれば、柔らかくしなやかだ。

ある日のこと(なんと偶然にも初めて山田監督とお話しする機会を頂いたその日)、
ミーティング場所の駐車場に車を停めると、巣から落ちてしまった飛べない雛スズメを見つけた。
心配になって、拾って、家に連れて帰った。飼育方法を調べようとネットで検索すると、どうやら落ちてしまった「巣立ち雛(そう言うらしい)」は、そこからまた親鳥と共に、飛び立つ練習をし、成長していくらしい。
僕は慌てて、雛を発見した場所に戻り、雛を探しているであろう親鳥に謝罪しながら、拾った場所に雛鳥を戻した。
健やかな成長を願いながら。。

あの日出会った雛鳥のように、
抱き上げるでも、背中を押すでもなく
無理に力を加えることなく、
主人公たちには
その繊細さのまま、
その柔さのまま、
しなやかに強く飛び立って欲しい。

そんな歌でありたいと、
願いを込めてレコーディングさせてもらった。

。・山田尚子監督コメント

滲んでぼやけた雲の隙間から、ぱっと光が差し込んできたみたいでした。
まぶしくて、でも輪郭がはっきりとしていて、なんだかとてもビビットな色味の音楽だと感じました。
だけど、もう一度聴いてみると今度は曖昧な色も見 えてきて、いろんな色の集合体がこの曲を形作っているんだな、と夢中になって何度も再生ボタンを押しました。

Mr.Childrenの音楽を聴いていると、その主人公目線で描かれる「誰か」にどうしても思いを馳せてしまいます。
曲の中に描かれる「彼女」だったり「親友」だったり。全く知らない人のはずなのに、自分のあこがれの人に思えたり、一緒に失恋した気持ちになったり。
経験したことのない場所やにおいを歌に乗せて教えてくれる、まるで映画を見ているような感覚に胸が騒ぎます。

人生の中にずっとついて離れないMr.Childrenの音楽。
「きみの色」でも桜井さんの目に映った世界を聴いて、観ることができるなんて思いもしませんでした。
打ち合わせで初めてお会いした時に、「そーっっとね」とくしゃくしゃの笑顔で段ボールに保護したすずめをのぞかせてくださった桜井さんがその場の何よりも柔くて強くはかなく感じて、すっかり身を任せようと思ったのでした。

・川村元気企画・プロデューサーのコメント

『きみの色』は、人のことが「色」で見えるトツ子が、学校をドロップアウトしてしまったきみと、進学先に悩みを抱えるルイと三人でバンドを組む物語です。

しかしながら、この映画は(この世界に多様な色があるのと同じように)その物語の外側にも内側にも、大きく深く広がっています。
その「色」を表現するために、山田尚子監督の繊細な映像表現に加えて、どうしても音楽の力を借りたいと思っていました。

『きみの色』の少年少女たちが感じていること、彼らが小さな町で楽器を奏でながら見ている世界を、音楽で表現してくれるアーティストを探した時に、「大人のような子供たち」と称するバンド以外に思い当たりませんでした。

この主題歌の打ち合わせの日に、桜井和寿さんが偶然保護した雛鳥を見せてもらったときに、言葉を交わすでもなく僕たちが飛び立つべき方向が定まったような気がしました。 この映画が、あの雛鳥のような無垢な力強さを持った主題歌と共に世界に飛び立つ日を楽しみにしています。



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