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moyami
2024年5月23日 23:46
君は、この世界に足を踏み入れる。それはもう恐る恐る。その足の先に、ガラスの破片のような物は落ちていないかと確かめながら。裸足で、現実という名の地面を踏み締める。アスファルトの熱を足の裏に感じながら。君は、この世界のことをよく勉強してきたみたいで、「靴を履いていないのはきっと僕だけだ」と呟いた。でも君は、靴を履くことを選ばなかった。ある日、人集りの中色んな靴に囲まれながら、君の素足は