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もやブロ #16 事務所作りも地元産にこだわる

こんにちは。越後湯沢でまちづくり会社をやっています、きら星(株)の社長・伊藤(もや)です。

地方暮らしをする上で、楽しいなと思っているポイント、それが「地元産にこだわる」です。食材や製品など、色々と探すと地元産というのは魅力的なものが多いです。
その製品の裏にある、素材や職人技などのストーリーを感じることができると、愛着がとてもわきますよね。
好きなものに囲まれて生きている、そんな贅沢な暮らし、してみませんか?

雪国の希少なブナ、スノービーチ

スノービーチ、ってご存知ですか? 雪の砂浜? いやいや、Snow Beech、ブナ、木のことです。
(ここから、写真提供はniimoのShikagoさん)

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雪深い魚沼市と福島県境の「大白川」ー。3mもの積雪に耐えながら、まっすぐに育つ、そんなブナをブランド化したスノービーチ。日本で流通しているブナは、ほとんどが輸入材とのことですが、スノービーチは白く、硬く、強い。美しい無垢材として利用することができます。
間伐や手入れをされてない山林は、茂りすぎることによって山崩れなどの原因になることもあります。昔は炭焼きなどに使われていたブナも、魚沼地域でも林業に従事する方が少なくなって、活用されず森の中で放っておかれていた状況でした。

この雪国のブナを、森を守りながら価値の高い木材として有効活用をしようというスノービーチプロジェクトが地域で立ち上がり、現在では大白川で取れたこの木材を活用したプロダクトが産まれ、流通が始まっています・・・!

雪国の素敵な木材を事務所の顔に

きら星の事務所開きをするにあたり、
地元産のプロダクトにこだわりたい、そしてその良さを肌で感じてもらえることによって、地域を愛し、気に入って、住む人が増えてほしい
ので、事務所で使うものに地元産を多用したいと考えました。

そこでまず決めたのは、スノービーチの表札。

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越後杉でオフィス家具が作れないかと探していたのですが、お隣・南魚沼は六日町でモノづくりをしているniimoさんのことを検索してたまたま知り、問合せをしました。

越後杉の表札を作れないかと相談したところ、スノービーチをお勧めされ、niimoさんのブログなどからスノービーチのストーリーを知っていくうちに一気にそのバックグラウンドの虜に。

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代表のShikagoさんがこうやって製材されたものを測って、切って、磨いて、彫刻して・・・1つ1つオーダーメイドで対応していただいた、この世で1つだけの表札!
出来上がりはぜひ本物をご覧いただきたいのですが、重厚感があり、なめらかで、美しい木目に惚れ惚れします。
木の美しさはもちろんなのですが、ロゴの彫刻がまたいい感じの風合いでして、この表札がかかっているのを見るだけで事務所に来るのが楽しくなってしまっています。

越後杉でつくる語り場

新潟県を代表する製材といえば、越後杉。湯沢の町も、至る所に杉だらけ(今は杉花粉がすごいですw)。豊富な山の恵みを使って事務所づくりを進めたい・・・!
この時期、なかなか乾燥してすぐに使える製材が手に入らないらしく、オーダーメイドで早目に納品していただけるところが見つからずに困っていたところ、Shikagoさんのご紹介で魚沼市の有限会社星野組さんをご紹介いただきました。

直径75cmで高さ70cm、越後杉の丸テーブルを短納期・お求めやすく2台!
将来的に移転するオフィスのラフパース渡して、超ざっくり&無謀なオーダーだったにも関わらず星野さんが作ってくれたのがこれ!
(写真は星野さんよりお借りしました。)

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脚は異形鉄筋、木×アイアンがシンプルながらもスタイリッシュな仕上がりですごく都会的な印象を受けます。

我が家の車には乗らず運搬できなかったので、両親に魚沼まで引き取りに行ってもらったのですが、その時のエピソードをご紹介。
父の車の荷台に載せるのに、積み方を工夫しないと載りきらなそうで、こんなやり取りがあったとか。
雑な我が父「適当に積んでも大丈夫だよな」
星野さん「いや、私が丹精込めて作った作品なので、適当に積まないで・・・ちゃんと養生して、積むの手伝いますから」
そんな話を父から聞いて、クリエイターのこだわりと情熱に胸を打たれたのでした。

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こうして星野さんの越後杉ラウンドテーブルは、きら星事務所に納品され、今では語り場の主役として活躍しております。

地元産は素晴らしい

Shikagoさんにしても、星野さんにしても、プロダクトに対する地元産への愛をとても感じますし、そうしたクリエイターの手を介して作られたものだと知ると、ますます愛おしくなってきます。

多く物が流通し、ネットで何でも簡単に手に入る時代ではありますが、こうした地域の素晴らしい素材×素晴らしいクリエイターのものに包まれて暮らすというのは、気持ちが豊かになるなあと感じています。
そして、その作り手たちの裏にある背景やストーリーを感じると、ますます物を大事にしたいなという気持ちが芽生えてきます。

皆さんの地域には、どんな素晴らしいものがありますか?
地元産と一緒に暮らす。そんな生活を送ってみませんか?

「魅力的なまちで溢れかえっている世界を」作り「地方で暮らす人を増やし消滅可能性都市をなくす」ことをミッションに動くまちづくり会社社長。湯沢町で暮らす2児の母でもある。