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大学もの映画感想文「アニマル・ハウス」「モンスターズ・ユニバーシティ」

最寄り駅で大学祭のポスターをいくつか見かけました。
そっか、そういう季節ですよね。
ここ何年かは開催されなかったこともあるだろうから、学生たちは嬉しいだろうな。
めいっぱい楽しんでほしいっす。
って、そんなことわざわざ言われなくても楽しむのが学生なのだ。

というわけで大学ものの映画を2本、配信で鑑賞しました。
感想を書こうと思います。

アニマル・ハウス

1978年のアメリカ映画。もう半世紀近く前のコメディです。
なので、ところどころ今ではアウトな描写がある。
食べ物でふざけるのは食のモラルに反するし、女子部屋ののぞきは犯罪だし、外国人や他宗教、障がい者の揶揄は人権侵害。

でもこの作品を観て嫌な気持ちにならないのは、おおもとに権威に対する反骨心、既成のものへの反抗心があるから。

お笑いって、人を馬鹿にしたり見下したりすることじゃないですよね。
「自分はこれが面白い!」っていう、ある意味個性の最大の発露。究極のオンリーワン。
今活躍されてるコメディアンの方も誰かのコピーをしてる人はいない。
絶対自分がおもろいって信念を曲げずに、感性を磨きあげる。

映画の内容は大学のクラブを舞台にしたもので、落ちこぼれクラブが優等生クラブにやり返す。
で、落ちこぼれメンバーの方がキャラが立っている。

現在学生の皆さん、そしてかつて学生だった皆さん、丸く小ぢんまりまとまっていませんか?
落ちこぼれたっていいんです。
周りに合わせなくたっていいんです。
ゴツゴツしてて不揃いで当たり前。
人生は勝ち負けじゃなくて、深く味わえるかどうか。
さあ楽しいことしようぜ。
自分はこうやって映画の感想文を書くのが楽しいです。

総合評価 ☆☆☆(☆5つが最高)

モンスターズ・ユニバーシティ

こちらは10年前の2013年の映画。
ピクサーアニメ「モンスターズ・インク」の続編。

ただ内容はサリーとマイクが「モンスターズ・インク」で働く前の大学時代のことを描いているので、いわゆるエピソード0(ゼロ)。
「モンスターズ・インク」は確かホロっとする感じもする作品だったと思うけど、この作品はタイトル通り大学を舞台にした楽しい作品。
主役はサリーではなくて、どちらかというとマイク。まあ2人のコンビ誕生譚ですね。

こちらもひとつめの「アニマル・ハウス」同様、落ちこぼれクラブが嫌味な優等生クラブと争うもの。
で、この作品も落ちこぼれたちの方がキャラが立っている。

自分は落ちこぼれたちがハッスルする話が好きみたい。
何でだろう?
はい、それは自分が落ちこぼれ側だからですね。
すぐはみだすし、すぐ失敗する。人と同じようにできないのだ。

人生観は人それぞれだけど、自分は結構「面白さ」を大事にしている。
「じゃあ面白いって何?」っていうと、さっきも書いたけど、深く味わうこと。

ちょっと冴えない感じの人だって、よくよく話してみるとその人なりのポリシーがあって、それが独特で面白かったりする。
逆にぱっと見の感じは良いんだけど、話をすると当たり障りのないことしか言わなくて、「ああ、この人は他人に興味がないんだな」って分かる。

じゃあ外面(そとづら)はどうでもいいのかと言われるとそんなこともないのだけど、内面に自分だけの鉱脈を持っていて、それをエッサホイサ大事に掘っている人は素敵ですよね。

コメディってその外面のバカっぽさで笑ってるような気がしてるけど、実は内面に根差したものまで感じて、笑ってる。
喜劇は人を突き放して馬鹿にしたものじゃない、むしろ相手を丸ごと受け入れるものなのだ。

とかいう自分が他人を受け入れているかというとそんなことはなくて、たまに「なんやねんこいつ!」とかブツブツ言ってます。トホホ。

総合評価 ☆☆☆(☆5つが最高)

🫛豆情報🫛
大学を舞台にしたコメディ映画といえば、邦画の「シコふんじゃった」。
1992年公開の周防正行監督作。
弱小相撲部を個性的なメンバがー立て直していく物語です。
竹中直人氏の怪演は必見。
この作品ももちろん好きです。

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