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『音響ハウス Melody-Go-Round』相原裕美監督にお話し伺いました!vol.1

『音響ハウス Melody-Go-Round』元町映画館では明日から上映開始!映画チア部も相原裕美監督へのインタビューをさせていただきました!今回はその第1弾。ご自身もエンジニアとしてご活躍された相原裕美監督に、生で音が作られる「場所」音響ハウスにスポットライトをあてた本作についてお話を伺ってきました。(ごみけん)がお送りします!

本作を撮るに至った経緯は?

相原監督の前作『SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬』の試写会に足を運んだ音響ハウスの高根社長が、相原監督に音響ハウスの映像を依頼したのがきっかけとのこと。高根社長は、相原監督のビクター音楽産業(株)(現ビクターエンタテインメント)時代の営業担当だったそうです。

当初は、本作中にも登場する音響ハウスのベテランエンジニア遠藤誠さんを取り上げた20分ほどのPR映像の予定でしたが、打ち合わせの過程で、せっかくなら音響ハウスを愛するミュージシャンの方々にも出演していただこうということに。ギタリスト、プロデューサーの佐橋佳幸さん、レコーディングエンジニア、プロデューサーの飯尾芳史さんを筆頭に数々のミュージシャンを集めてテーマ曲「Melody-Go-Round」の制作ドキュメンタリーを劇中に内包するに至ったのです。


劇中にインタビュー登場する数々の大物ミュージシャンはどのようにして集まったのか?

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劇中には、テーマ曲の制作メンバーとは別に、数々の有名ミュージシャンが登場します。坂本龍一さん、矢野顕子さん、佐野元春さん、綾戸智恵さん、松任谷由美さんからデヴィッド・リー・ロスまでそうそうたるメンバー!筆者にとっては親世代のアーティストということになりますが、70年代~80年代の音楽を愛する僕にとってはギュンギュンに興奮するメンバーです!

相原監督によると、初めに音響ハウスを使用してきたミュージシャンをリストアップし、音響ハウス側との打ち合わせの中で選定されたということでした。

劇中ではそれぞれのミュージシャンがそれぞれの言葉で音響ハウスへの想いや、レコーディングの思い出を語ります。当時の貴重な裏側の話は70年代~80年代の音楽がどのように形作られたのかを細部まで映し出します。よだれがでるほどぜいたくな映像なんです!


監督がインタビューするうえで心掛けたことは?

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多くのミュージシャンが自身の言葉で語るインタビューパートは見ごたえ抜群ですが、そこには監督の聞き手としての技術が隠されていました。

相原監督はおっしゃいます。「とにかく相手をよく調べ、よく知ることが大事」と。自分のできる範囲でインタビューイーのことを知り、そこからインタビューで掘り下げるのです。また、「~は~ということですよね?」というインタビュアー側の言葉による質問では「はい」か「いいえ」の答えしか得られません。相手の言葉を引き出すには自分の言葉を控えることも大切だということです。

劇中の後半では、ミュージシャン、エンジニアのそれぞれに「良い音とは?」という質問が投げかけられます。漠然とした質問だからこそ分かれるそれぞれの答え方にも注目!

この映画を観る人に伝えたいことは?

45年の歴史を持つ音響ハウスにスポットライトを当てた本作。しかし、監督は単なる音響ハウスの懐古のための作品ではないといいます。テーマ曲「Melody-Go-Round」のボーカルに13歳の注目の若手シンガーHANAを起用したことにも象徴されるように、本作は未来を見越した新しいものを作りたいという前向きな意思の結晶です。この映画は、老舗レコーディングスタジオのこれまでの歴史を記録すると同時に、「新たな音が生まれる場所」としての役割を再確認するための目印として存在するのでしょう。

また相原監督は、音楽以外にも「モノづくり」全般が遠隔で行われるようになってきた今だからこそ、人と人が実際に接し、その場で意見を交わして新しいものが生まれる現場を映す意味があるといいます。映画を実際に観ればわかると思いますが、まさに「今」いいものが生まれていく現場の空気感、エネルギーが収められています。「モノづくり」を志す者にとっては最高に刺激的な作品であること間違いなしです!

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「モノづくり」をしてきた相原監督だからこその視点、想いに触れられてとても刺激的なお話でした!

元町映画館では明日2/20~3/5まで上映!ぜひ足を運んでみてください!vol.2もお楽しみに!

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コピーライト ©2019 株式会社 音響ハウス

参考


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