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平凡な夫婦に育てられた宇宙人がヒーローになるまで:『マン・オブ・スティール』

みなさん、こんにちは!台風が近づいてきてますね。週末は台風の影響で強風や大雨に晒される地域も多いのではないでしょうか。筆者も執筆中の今は快晴の空ですが、いつ強風や大雨に晒されることやら・・・。週末は家でまったり映画でも観ようかな、でも何にしよう?そんな風に思っているそこのあなた!『マン・オブ・スティール』はいかがですか?

『マン・オブ・スティール』とは、最も有名なアメリカン・コミックスのスーパーヒーローであるスーパーマンを主役とした映画です。読者の方のほとんどはスーパーマンをご存知なのではないかと思います。そう、青いタイツのようなスーツに赤いマント、そして胸に大きなSの文字を背負うあの男です!本作はそのスーパーマンが力に戸惑いながらもいかにヒーローとして成長するかを丁寧に描いた作品となっています。ちなみに、スーパーマンを主人公とした映画としては6作目にあたります。

あらすじ

滅びゆく惑星クリプトン。遺伝子操作で人工的に人を育てる文化のその星で数百年ぶりに自然出産で生まれた子供カル=エルは両親の計らいにより惑星が滅ぶ直前に地球へと送られます。地球で彼は農業を営むケント夫妻に発見され、クラーク・ケントとして育てられます。地球人とはかけ離れた能力に悩むクラークは学校でも浮いた存在となり、孤独な少年時代を過ごします。いずれ育ての父から自身が宇宙人であると知ったクラークは自身の正体を探る旅にでます。そしてついに自身の正体を知り己の運命を悟ったクラークは、ときを同じくして現れた地球を狙うクリプトン人との闘いに身を投じることになります。

太陽の力で万能となるスーパーマン

この作品の肝はやはりスーパーマンの活躍でしょう。クラーク・ケントは幼い頃から壁の向こうを透視したり、バスを持ち上げたりと驚異的な力を発揮しています。大人になってからはもっと重いものを持ち上げれたり、空を自由自在にかけ巡ることも可能に。銃弾は愚か爆発にも耐えれる身体能力を得ています。なぜそのような能力を使えるのか、それには理由があります。クリプトン人は太陽光を浴びることで驚異的な能力を得る特徴を持ちます。クリプトン星の太陽は「赤い太陽」とも呼ばれる老いた太陽ですが、それに対して地球の太陽は「黄色い太陽」と呼ばれる若い太陽です。若い太陽の光を浴びることでクラークは通常のクリプトン人よりも驚異的な力を得ています。圧倒的な力を誇るスーパーマンとクリプトン人の戦闘シーンは町が壊滅状態になってしまうほどの激闘に。アベンジャーズも真っ青のど迫力シーンに目が釘付けになること間違いなしです!


ヒーローを支える二人の父親

今まで描かれてきた映画のスーパーマンはコミカルでポップな作風でしたが、今作は主人公クラークの葛藤などを深く描いており、ザック・スナイダー監督の手法もあって重く暗い作風となっています。クラークは自身の力や出生の秘密に悩み続けています。そんなクラークを支えてくれるのが育ての親であるクラーク夫妻。妻のマーサはクラークに力をコントロールすることを教えます。夫のジョナサンはクラークが平穏に暮らすことを望み、自身の命を賭してでも力を隠すことを説きます。二人の慈愛に満ちた教育のおかげで、クラークは人助けに力を使う素晴らしい青年へと成長しています。クラークにとってジョナサン・ケントは間違いなく理想の父親です。また、クラークは発見した宇宙船に残された本当の父の意識と話すことで自身の出生について知ります。クラークの未来を信じた父の言葉にクラークは運命を受け入れる覚悟をします。

このように、クラークには生みの親と育ての親がいます。この作品は。スーパーヒーローの誕生譚であると同時に、父と子の愛の物語でもあります。筆者は、父ジョナサンがクラークに彼の正体を明かす場面でいつも泣いてしまいます。

DCエクステンデッド・ユニバース

本作品のもう一つの見所は、本作品が大きなシリーズの一作目であるということ。それがDCエクステンデッド・ユニバース(略称DCEU)です。これは複数のDCコミックス作品を同じ世界観の物語として展開させるという企画です。MARVELの『アベンジャーズ』シリーズ(通称MCU)と同じ感じです。MCUは『アイアンマン』や『キャプテン・アメリカ』など、個々の作品を公開してから『アベンジャーズ』で一気にヒーローを集結させるという順番でした。

しかしDCEUは次回作の『バットマンVSスーパーマン』でいきなりバットマンとスーパーマンが共演しちゃいます!バットマンについての説明は皆無に等しいので、バットマンが主人公の映画を見て予備知識をつけておくといいかもしれません。また、DCコミックスについて知識のある人ならニヤリとしちゃうようなファンサービスが満載なのですが、何も知らない人にとっては訳のわからない展開で頭が混乱してしまうかもしれません。

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そんな感じで説明不足な状態ですすむ映画なので、『マン・オブ・スティール』を観た後に、バットマンが主人公の『ダークナイト』シリーズを観てから次回作に挑むと良いかもしれません。

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強くても、人は悩む生き物

スーパーマンは誰にも負けない最強のヒーローですが、そんな彼も力があるがゆえに悩み苦します。そんな彼の苦悩を丁寧に描きながらも、アクションシーンはド派手に展開されているので、アクション映画やヒーロー映画を観たいけど人間ドラマも観たいという方にオススメです!

本作を観て気に入っていただけたら、次回作は『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』です!その前に、クリストファー・ノーラン監督作の『ダークナイト』シリーズを観てバットマンというキャラを知っておくといいと思うので、ぜひそちらもご覧ください!



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