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【簿記の裏技】1級の誤算?経理転職の本当のチケットは

「もう仕訳ない」と申します。

10年以上、経理の世界というか、税理士法人にいる者です。

この記事は、「簿記の資格をとって、経理の仕事に就きたい!」と思っている人向けです。

なぜかというと、私もこの世界に入るにあたり、簿記2級をとったからです。

本音を言うと、簿記1級に合格してから就職したかったのですが、何回か落ちました。

ただ、結果として2級をとった直後に税理士法人で働くことができました。

実際に就職の選考を受けた印象ですが、簿記1級を取得したとしても、採用を左右するかどうかの判断は、簿記2級を持ってるときと比べて、めちゃめちゃ有利になる!とかではないと思います。

なぜかと言うと、簿記1級は確かに試験の難易度は高いのですが、それだけで実務経験の乏しさがカバーされるわけではないからです。

経理の仕事は、実際に経験を積むことで、初めて身につく知識やスキルが多いです。

教科書どおりに仕訳を切るときもあれば、会計ソフトの特性に応じて工夫をしなければならない場合も多々あります。

(話が逸れますが、伝票入力のさい、消費税コードを入れなければならない会社がほとんどだと思いますが、そんなの2級でも1級でも勉強しませんよね)

また、実際の業務では、簿記の知識だけでなく、税務会計業界の知識や、入所した事務所のルール、同じ職場で働く方とのコミュニケーション能力など、さまざまな要素が求められます。

また、未経験で経理部門に入る場合、年齢が若ければ若いほど教育しやすく、柔軟な思考を持っていると評価されることが多いので、簿記1級取得にこだわらず、2級に合格した時点で全力で就職活動をするほうがいいと思います。誰だって「今」が一番若いときなので。

実務経験を積みながら1級を目指すという道もありますし。

私は働いて3年目くらいにやっと簿記1級に合格しました。その年、税理士試験の財務諸表論にも合格してるので、財務諸表論の受験も「1級合格してから…」と考えなくて良かったな、と思ってます。

ちなみに私より後に入ってきた人で、2級どころか簿記の勉強を齧った程度の方もいました。(20代半ばでしたが…)

結局、税理士事務所も職場なので、簿記以外のこと(年齢やコミュ力、人柄など)で採用が決まることもあるんだなと。

というわけで長くなりましたが、「税理士事務所だからといって簿記1級合格にこだわらなくても就職できるよ」という記事でした。


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