小説『26時のカフェ』
「ありがとうございました、鼻からイングリッシュのペペロンチーノのぺっぺっぺっとね」
25時の店内、褐色肌の同僚の女性スタッフが、レジのドル札を数え終えて、俺もフロアのモップ掛けを終えたところだった。
25時の店内には俺と同僚の女性スタッフ以外誰もいない。
ノーゲスト。閉店作業。気怠い店内の薄オレンジ色の光。
最後にモップを絞っているときに、その奇妙な歌のような何かが聞こえてきて、俺は思わず声の方を見やった。
「なに、今の?なんというか何世紀も先のありがとうございました、を聞いた気分なんだけれど」
「人間てね、馬鹿なのね、こんなくだらない経済のために、うら若き二人の人間の時間を搾取して、あっという間に墓へと導くのよ、過去の人はね、きっと恨めしいの、現代社会が」
俺はため息をつきながらモップをもう一度絞って、元の位置に戻した。
つまり、昨夜の25時のモップ掛けが終わった時にあった場所へ、ということだけれど。
「その現代社会の恩恵を一番受けているのは君なんじゃないの?」
「へぇ、面白いこと言うのね、例えばどんなところにそう思うの?」
同僚の女は、25セント硬貨を掌にセットした。
そして俺の方に顎を出しては戻した。
「表」
「じゃ、私は裏」
気持ちよくコインがはじかれる音。
宙で何度も翻るコインが、薄暗く埃っぽい店内の照明の光線を反射させている。
数秒にも満たない時間で、同僚の女の掌に吸い寄せられた。
まるで、25時のモップのようだ。
「裏、ね、私の勝ち、そうだ話の続きをして、私が一番現代社会でどうたらこうたらってやつ、とっておきのミルクティーの作り方みたいに話してよ」
同僚の女はカウンターのテーブルに寄りかかるように座った。
腕を組み、挑むような笑みを浮かべて、そこに在る。
「君のビザは昨年の春頃に切れていて、不法滞在をしながら、不法に労働に就き、不法なやり方で家を借りている、それもこの店のオーナーと週3回望まぬセックスをしているおかげでね、この国、いや、まだ完璧な法整備のされていない現代社会だからこそ、の恩恵じゃないかな」
同僚の女は左手の薬指を顎につけて、声を出して笑った。
一通り笑い終えると、数秒間、意味深に俺を見つめた。
「好きなんだ、私のこと」
「君が受けている恩恵についての事実を述べたまでだよ、それに」
「それに?」
週3回、あんな金に欲深い男に抱かれている女に惚れてどうなる、と言いかけて辞めた。
それでもきっと目の前の同僚の女は声を荒げて笑うだろうが、そこまで踏み込む関係性でもなければ、それを望んでいるわけではない。
俺は淡々と同じ色をした一日を過ごせれば、それでいいのだ。
将来とか、人生の価値とか、向上心とか、そんなこんなで追い回されながら生きる人生ってのにはとっくにうんざりしている。
追い回されて、振り返って、また走って、いつの間にか何に追いかけられているのかわからないまま、際限なく走って、いつか死ぬ間際になって、気づくに違いないのだ、俺の人生はどこだ?と。
人間とは、そういう生き物だったろうか?
そこまでしないと生き残れないなら、
俺は、そうまでしなくても生きていける底辺な世界を享受していたい。
「ありがとうございました、鼻からイングリッシュのペペロンチーノのぺっぺっぺっとね、こういうふざけた接客で上等じゃないのってね、随分猫背ね、ちょっと治したほうがいいかも」
「あるいはそうかもしれない」
背中を伸ばしてみる。伸ばし慣れていないせいか、肩や背中が痛い。
「大体なんでカフェで24時まで営業しなくちゃいけないの?23時20分にエスプレッソを2、3杯飲まないことには人生を始められない人間なんてそうそういないわよ、それに更にはこの店のエスプレッソ限定なんてね」
同僚の女は言い終わると自分の爪を長い事眺め始めた。
俺は窓際に行って1つずつブラインドを下げていく。
25時でも眠らないダウンタウンの街灯や、電工装飾が人通りのない、センターストリートのレンガ造りの道を照らしている。
霜が降り始めて、細かい水滴が孤独に反射している。
もうすぐ、今日一日の労働が終わる解放感が、膝の裏から心臓までぐんっと上ってきて、俺は帰宅してシャワーを浴びてからの過ごし方を考え始めた。
明日のシフトを確認しないことには、今日の夜を生産性のない夜更かしに預けることはできない。
俺は何か重要な事を終えた後に、その後のスケジュールを組んで動くのが好きなのだ。
「さあ、帰るぞ、あの入り口から見当違いな強盗が入ってくる前に」
「ねぇなにそれ、それって貴方が振り絞って出した今日初めてのジョーク?なんていうか、きっと聖書の一節の方が笑えるやつあると思うの」
「悪かったな、やっとこの長時間労働から解放されるんで、少し高揚感でな」
「それにしても、強盗なんてありえないわ、ユーモアっていうのはね、いいわ私が思うに、ユーモアっていうのは」
「おい、ちょっと待て」
俺は人差し指を立てた。
同僚の女は怪訝そうな目線で俺を見る。
入口に人影が見えたと思った瞬間、ドアノブが回された。ゆっくりと。
俺は同僚の女の方を向いて、
『鍵を閉めてなかったのか?』
という意味を込めた視線を送った。
同僚の女は、首を振った。
それがどっちを意味するのかはわからなかった。
ゆっくりとドアが開き、隙間から銃身が伸びてきた。
おいおい、と思った。嫌な汗と動悸が体全身を駆け巡る。
女が小さな声で、ジョークじゃなかったの?と言ってきたが、返事をする余裕はない。
やがて、強盗マスクで顔を隠して、銃を片手に持った大男が店内へ収まり切った。
俺たちは反射的に両手を上げていた。
「動くなよ、おい男、レジの金を大人しく持ってこい、俺の足元までな、クールに行こう、誰もが見る一瞬だけの悪夢で終わらせようじゃねぇか、そう、クールにな、そうすれば何もしないさ」
強盗の男は神経質そうに片足だけ貧乏ゆすりしながら立っている。
「レジは閉めて、もう入金したからここにはないわ、出せるのはしみったれたペペロンチーノにどこでも飲めるが売りの没個性的なコーヒーよ、残念ね」
「嘘をつくな、目の前の男の頭が吹っ飛んでもいいのか?」
「ええ、勝手にしていいわ」
俺は心のなかで、おい冗談だろうと思いつつ、余計な刺激を与えないように黙っていた。
強盗は中々に恰幅がよく、隙を見てタックルをしても、倒せるかどうか。
とはいえ包丁もなければ、銃もない、そしてやはり希望もない。
例えば、このボロボロに老朽化した建物が軽く崩れて、強盗の頭にシーリングファンが見事直撃するとか、そういう奇跡が起こる以外には、なんだか死んでしまいそうな25時に思えた。
「おい、お前、お前だよ、色男、あの女が言っている話は本当だろうな?」
「えーと、つまり?」
「だから、さっきも言ったでしょう、構造は知らないけど、入金機のなかにはまだ”たんまり”と今日の売り上げが眠っているはずよ、頑強な現金輸送車が回収しにくるのは明日の朝なんだから」
「だ、そうだ?嘘はないな?もしも偽りならそのときは」
「ああ、まだそこに金はある、そこにってのは入金機のなかにって意味だが」
俺は心のなかで”たんまり”ねと繰り返した。
今日の来客は常連の爺さんと、近所で行われた葬式に参加した人々の数組程度だ。
なけなしのたんまり売り上げでも拝みに行こうじゃないか。
「案内するわ」
入金機まではそう遠くない。
店の裏のゴミ捨て場の横に、コンクリートで建てられたとても小さな建物ののなかにある。
毎晩レジを締め終えたスタッフがここまで歩いて持ってきて、入金するのだ。
四方は白く高い、禿げた壁に囲まれていて、数年前から放置されている壊れた椅子やテーブルが隅に寄せられて大人しくしている。
壁を隔てた通りでは何人かの酔っ払いが、陽気に歌を歌っていた。
まるで、別な世界から語り掛けてくる友好の証みたいな歌い方だった。
俺たちはここを『暮れの中庭』と呼んでいる。
由来は、あまり覚えていないが、白く禿げたひび割れた壁に打ち棄てられた椅子や備品、かびた生ごみの退廃的な光景が由来だったはず。
「悪いな、二人とも」
強盗が俺たちの後ろで、唐突な謝罪の意を表明した。
次の瞬間には意味もなく撃たれるのかと思ったがそうではなかった。
強盗の言葉にはまだ続きがあった。
「金がいるんだ、本当はこんなことしたくない、俺はここから3ブロック離れたハドソンストリートでしがないエンジニアをしていたんだ、ただ妻が病気になってね」
強盗がため息をついた。深く長く、何かを欠損したため息だった。
この『暮れの中庭』にぴったりな、終わりの一種が近づいているようなため息だった。
「この国は馬鹿げているよ、純粋な医療というのは中世の時代に途絶えったのさ、そこからは拝金主義共の食い物に成り下がった、どうして俺の妻が死ななきゃいけない?そんな道理は通らない、俺は認めない、それで金がいるんだ、すまない」
俺はハドソンストリートにある、お気に入りだったカフェを思い出した。
隣を歩く同僚の女といつか通った馴染みともいえる店だった。
あそこのブルーベリーパイがたまらなく美味かった。
同僚の女は、鍵を差し込んで振り返った。
「今開けるわ、そしてお金をとったら必ず貴方の奥さんを治すと約束して」
「わかった」
強盗はマスクを外して、俺達に頭を下げた。
当然だが見覚えのない顔だった。
せまいダウンタウンとはいえ、何千人という人間が所狭しと生きているのだから当たり前だ。
「さ、入って、その銃で入金機を撃って壊して」
強盗は頷いて、入金機を何発も撃った。
狭い室内に銃声が反響して、とんでもない音だった。
宙に少ない札が舞って、妙に惨めなシーンだった。
世界は平等に誰にも救いを用意しないという意思表明のように思えた。
それなら、俺が何一つ救われなくたって、文句は言えない。そう思った。
この汚い札のなかにいる人間が当然美しいわけではない。
火薬の匂いが鼻をさす。
同僚の女が、俺の腕を取った。
そして一目散に入金機のある部屋から出た。
そして店まで走る。
短い距離。
息切れ。
なぜか、俺は20ドル札を一枚手にしていた。
「これで、もう大丈夫ね」
「いったい何だったんだ?今に追ってきて俺達をハチの巣にするぞ」
「だから、そんなことをさせないために閉じ込めたんじゃない、あの部屋鍵がないと中からも出られないのよ、それで私はあの小さな世界の神様ってわけ、ねぇ、あんなところで一晩明かしてトイレとかどうするのかしら?」
同僚の女は、入金機の建物の鍵を元のスペースに戻して、店の棚から取り出したウォッカを一口飲んだ。
「あの男の妻はどうなる?」
「ねぇ、ダーリン、そんなの嘘かもしれないじゃない、本当だって構いやしないわ、けれどね、人って人のためにそんなに優しくしてあげる必要なんてあるのかしらって話よ、この世界で優しさが一番ぎこちなくて不自然な現象だなって、私思うの」
「そうかい、それなら淡白で平坦で芯がひんやりとした人間社会がお好みってことかな?」
「違うわ、そうじゃない、大事なことはね、健全な無関心でいなきゃ、あっという間に自分の人生に穴が開いて、そこから全部漏れ出てしまうってことなの、さぁ、帰りましょう」
同僚の女はもう一口だけ、ウォッカを飲むと寄りかかっていたカウンターから立ち上がった。
「待て、警察を呼ぶ、あのままにしておけないだろう」
「バカな真似はよして、そんなことしたら、私はどうなるの?不法滞在がばれてとんでもないことになるわ」
「だから君は先に帰ればいい」
「いいえ、今日は呼ばないで、もう自分の国に居場所なんてないの、お願い、ねぇダーリン」
「お願いを聞くきにはなれないな」
「私の処女、いつか貴方にあげたじゃない、まだ何もわからなかったころの私を貴方にあげたの」
俺は自然と次の言葉が出てこなかった。
視線は等々崩れてこなかったシーリングファンにあった。
同僚の女は品のある声で笑った。
「まだ好きなんだ、わたしのこと」
俺は掃除した時に脱いだジャケットに手をかけた。
「帰るか」
「そうしましょう、ちょっと待ってて私着替えてくるからすぐに戻るわ」
同僚の女はロッカールームに消えた。
数年前の太陽の光を覚えている。
俺はともかく、今ロッカールームで着替えている同僚の女は、この国に移民申請で入国してきた右も左もわからない10代後半の女だった。
まだ実らない、青く、遠く、無限のなかにある若さだった。
虹色の太陽が褐色の肌を照らし、南米の異国情緒を辺りに振りまいて、黄色い世界を作っていた。
いつも、どこか怯えた表情をしていて、口数も少なく、滅多に笑わなかった。
「あら、遠い目、昔を思い出してるのね」
「よくわかるな」
「あの頃はよかった、なんて過去、貴方にあるの?」
俺は一度、同僚の女が棚に戻したウォッカを見た。
「さてね」そして彼女の目を見た。
瞳の奥には海を思わせる青黒い水晶があった。
「あったかもしれない」
「そう、どんなことかしら、ちょっと興味があるわ」
「君はあるのかい?あの頃がよかったなんて過去が」
「あるわ、そりゃあるわよ、私だって少女だったのよ、ロヒヒャンおじさんのトウモロコシ畑を、近所の雑貨で買ってもらった白いドレスと麦わら帽子で突っ切るの、世界は完璧に青空で、どんどん深くまで行くと、まんなかに一本だけヒマワリがあるのよ、私の名前ってラテン語のヒマワリから来てるのね、それでロヒヒャンおじさんが、毎年夏になると植えてくれるのよ、でもそれ以外何もない町だったわ」
ねえ、ダーリン、と同僚の女はつづけた。
「どうして、過去ってこんなに他人みたいな顔をするのかしら?私は確かに少女だったわ、そしてロヒヒャンおじさんの畑を走り回っていた、でも今の私はまるで別人だわ、なんだか過去って、私が思い出さない限り、どこにも存在しない儚いものなのね」
「その話、何回も聞いたよ」
「過去についての私の考察?」
「違う、過去の思い出話」
「そうね、私達、いつか二人でその畑を走れたらなんて、話し合ったわね」
「それだって、過去のことさ」
「貴方にしかこの話はしていないのよ?」
「さぁ帰ろう」
センターストリートにはどこかの酒の残り香が漂っていた。
街灯がまるで冬のように寂し気にみえた。
俺はなんだか気持ちが落ち着かなかった。
強盗のせいだろうか、それとも過去の話のせいだろうか。
俺は気づかぬうちに、幾つも過去の自分から離れて行っているのだろうか。
それは健全で、自然な変化なのだろう。
けれども、
どこかで、あの時の俺が、あの時の俺も、待っているような気がした。
雨に煙る町で一人待ったバス停とか、誰かと肩を並べて話した夕暮れのなかとか、そんなところに、俺は自分を永遠に置いてけぼりにしているような気がした。
「どう?このドレス?」
薄暗いオレンジ色の街灯の下で、ぎこちなく、くるりと回って見せる同僚の女。
垣間見える垢抜けない仕草のなかに、ロヒヒャンおじさんの畑の真ん中に立っている同僚の女が見えた。
白いドレス、麦わら帽子、褐色の肌、はじけんばかりの柑橘系な笑み。
「いいんじゃないか、ところどころ解れたり、染みができているけれど」
「そうなのよ、でも仕方ないわ、オーナーの前の奥さんが着ていたドレスらしいわ、もう何年も前なの、そりゃあ服だって劣化するわよ」
「そんな服を着て、どこへ行くんだ?こんな時間に」
「今日、パーティがあるのよ、昨日のお客さんに誘われてて、よくわからないけど、楽しそうだから参加してみたくなって、オーナーに借りたのよ、人生ってね、全部きっかけなの、お客さんに誘われてもドレスがなかったら、絶対私行かなかったと思うの、だからきっかけで人生はかわるのよ」
同僚の女が俺の前を歩く。
とてもぎこちなくて、見ていて不安になる歩き方だった。
足を引きずっているような、庇っているような、一歩進むごとに左肩が大きく下がる。
「ヒール折れてるじゃないか」
「そうなの、朝出勤してくるときに折れちゃって、歩きにくいのよ」
「もう片方も折るしかないな」
「私、やろうとしたけど、力なくて駄目だった、貴方だったらできる?」
「おそらくは」
同僚の女は俺に足を預けた。
俺はなぜか慎重な手つきで、彼女の足を屈んだ自分の膝の上に載せて、靴を脱がせた。
ヒールに手をかける。
きっかけか、と思った。
これが折れたら、何かのきっかけにしてみようか。
例えば、もうこの店をやめて、どこか別な国に行くとか、またサラリーマンやるとか、普通の女性と付き合ってやがて結婚して、家庭を持つとか、ここではないどこかに行けるようなきっかけ。
俺も誰かが俺のために銀行強盗をしてくれるような人間はいない。
家族もいない。居場所なんてどこにもない。
だから、たまに遠くへ行きたくなる。
とりあえず、同僚の女と二度と会わないところへ行かなくてはならない。
砂漠でもいい。トウモロコシ畑でもいい。
俺は手に力をいれた。
呆気なくヒールは折れた。
俺は何か変わっただろうか。
折れたヒールを持って同僚の女に向き直ると、思った以上に顔が近くにあった。
彼女の後ろには、25時の月が、ただ白く、そこに在る。
満月だ。
同僚の女はどうしてか真剣な顔をしている。
「私パーティ行くの辞めた」
「え、どうして?」
「どうしてでもいいじゃない、ねぇ、あの喫茶店覚えてる?貴方が好きだった、ほら、ブルーベリーパイの美味しい」
「ああ覚えているよ」
「あそこに今から行きましょうよ」
「え、どうして」
「いいから、貴方さっき入金機が撃たれたとき20ドル札掴んでたわよね、今日は貴方のおごりね」
「あの店そんなに遅くまでやってるのか?カフェだぞ?」
「うちの店だって24時まで営業するじゃない、不思議なことないわ」
「それで、何時までなんだ?」
俺は腕時計を確認する。
時計の針を見る前に、同僚の女が俺の顎を持ち上げた。
「26時までよ、ダーリン」
彼女は、俺の前を歩く。
折れたヒールに、白いドレス。
ここにはいつか夢見たひまわり畑はない。
彼女のことも俺のことも変えてしまった、都市の淀んだ風景が永遠と続いている。
白いドレスの背中をおって、俺は26時近くに、カフェへ向かうことになった。
同僚の女が振り返る。
「行くのね?」
「まぁ」
「ほら、好きなんだわ、私のこと」
俺は早く、熱いコーヒーとブルーベリーパイが食べたかった。
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