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フランス旅行中に留学を思い立つ

皆様こんにちは
フランス留学準備中のMouneと申します。

今回はフランス留学を思い立った決定的瞬間についてお話します。

前回はフランス旅行で感動したスポットについてお話しました。
入国してから数時間で疲れたものの、やはりフランスは楽しかったという内容を綴りました。

留学を思い立った瞬間は、このフランス旅行の間で起こります。



朝ごはんをカフェで食べよう

それは、パリ滞在3日目のことでした。

入国してからそれまでの心のタコメータは、満タン~空の状態でいうと、半分を切ったくらいの位置に針を刺している状態でした。

実は1日目の溜息ハーハーおじさんに出会ったあと、カフェでさらに心がすり減った状態になり、ほぼ空の状態で1日目を終えました。そして、2日目観光して、やっと40%くらいまで戻った。そういった状況でした。(1日目のお話↓)


カフェやレストランが怖くなってしまい、2日目の朝食はスーパーマーケットのドーナツ、昼食はマルシェ、夜はファストフードとなるべく会話が発生しない状況を選んで食事をとっていました。 

でも、それでは楽しくない。
本場のクロワッサンもまだ食べていない。

これではダメだと思い、
3日目の朝、ついにカフェへ行って朝ごはんを食べようと動いたのです。



ボナペティスマイル

ホテルから歩いて10分以内にあるカフェへ行きました。店に入るのに戸惑って、入口の前を行ったりきたりしたのを今でも覚えています。

ボンジュールで挨拶しながら入店。
僕と同世代位のお兄さんが1人働いていました。

ミュージシャンかな。髪は金髪で長めで、髭を蓄え、出で立ちはロックでベースかギターを持ってそうな、そんな雰囲気でした。

以下、日本語部分が英語で会話していると思って読んでください。



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ここで朝ごはん食べられますか?

あぁ?(ちょっとダルそう)
いけるけど、うちはクロワッサンとかパンオショコラに、カフェとか飲み物がつくくらいやで。

構わんで。(むしろクロワッサン食べたかったんよ。)

ほんなら好きな席に座って待ってて。

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最初のあぁ?が怖かった。どうしてこうもフランスの方々は、いつも気だるそうに接客するんやろ。

そう思いながら、お兄さんから見やすい位置(カウンターを隔ててすぐ隣)そして、窓際で景色がよさそうなテーブル席に陣取りました。

ほどなくして注文を取りにくるお兄さん。





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なににする?

えっと、何がある?

えー、これメニューな。クロワッサンとパンオショコラ。それと、飲み物は、エスプレッソ、オレンジジュース、コーラ、そんな感じやな。
(ちょっとダルそう)

じゃー、Un cafe et un croisson, s'il vous plait.

Oui!!(素敵なスマイルを添えて)

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え、、何が起こった。さっきまでダルそうにしてたのに、めっちゃ素敵な笑顔。

きっと注文を瞬時に決めたから、お兄さん的には嬉しくて笑顔になったんだと、そう思いました。

待つこと数分後、クロワッサンとエスプレッソが運ばれてきました。



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ほい、クロワッサンにエスプレッソ、どうぞー。(ちょい投げやり)

Merci beaucoup

Oui, Bon apetit
(素敵なスマイル振り撒きながら戻る二キぃ)

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なんや。そのボナペティスマイルは、、、

お兄さん、フランス語で話すときは、ものすごい紳士的になるなぁ。

ここで1日目に出会ったホテルスタッフの女性がフラッシュバックします。フランス語で挨拶したときは素敵なスマイルを振り撒いていたということを思い出します。

そして、僕のいるこのマラコフという場所は、パリの郊外。パリのようでパリでない。大阪でいうと、大阪市のようで大阪市でない。つまり、守口市や吹田市や豊中市の南部のような場所。(例えがわかりにくくてごめんなさい。)

そうか。確かに守口に外国人が現れて、いきなり英語で話しかけてきたらびっくりするなぁ。(当時僕は守口市民でした。)

なんでこんな観光地でもない場所に外国人が来てんねん。

きっとホテルの女性スタッフも、このお兄さんも、そんな気持ちで僕に接しているんじゃなかろうか。

英語が嫌、外国人の相手が面倒いと思う気持ちを全面に表に出す感じ、僕は嫌いじゃない!傷つくけど!!

でもフランス語を話せば、素敵なスマイル付きで接してくれる。

自分の感情を相手が客だろうが何だろうが、曝け出してくるスタイル。

なんかおもろいやん、フランス人。


そう思いながらクロワッサンを一口食べました。




鬼の形相

そのクロワッサンがものすごく美味しいこと。

これは、ほんまに美味しい。

2€でこんなにバター香ってサクッとしたクロワッサンが食べられるなんて。スーパーで買ったドーナツも悪くなかったけど、やっぱりカフェで食べるのがええよなとそう思いました。

そうやって窓の外を見ながら食べていると、アジア系のお客さんが店に入ってきました。 

観光客で、僕と同じように挨拶はフランス語、それ以降は英語で話していました。話す内容は僕のときと全く同じで、朝ごはんを食べたい。ではお好きな席でお待ちを。そういった流れでした。 

ただこの観光客、お兄さんの言ったことを聞き漏らしたのでしょうか。すぐにカウンターに行き、注文を始めます。すると、 

座って待ってろいうたやろがぁ!(ぶち切れ) 

こ、こわ。
さっきのボナペティスマイルはいづこへ。。

そしてめげずに、いや注文したいんだと抵抗する観光客。


あ。これは欧州式の注文を知らないアジア人だとわかりました。日本でもそうですが、アジアのカフェや朝ごはん屋は店のカウンターで注文する形式が多いですもんね。

Siiiiiit Dooowwwnnnnnn(ロックな怒り方)

お兄さん激おこプンプン丸(やめとき、死後やから

大声Sit Downだったので、流石に観光客もびっくりして自分の席へ戻っていきました。

さっきまであんなに笑顔だった人が数分後には鬼の形相に。

日本では割と自分の気持ちを押し殺すことが多いけど、こっちではどんな立場・状況であってもその時の自分の気持ちを曝け出していいんだ。

そんなことが当たり前な環境がちょっと羨ましくも思てきました。

また、アジア人観光客を見て、お兄さんの接客に関して1つわかったことがあります。それは、ただ自分の今の感情を曝け出しているだけでアジア人を差別しているわけではないと言う事。

これまで色んな人に冷たい対応をされてきたので、僕はもしかして差別されているんじゃないかとも考えてしまったのです。アイアムフロムアジアなので。


僕もアジア人だけれども、お兄さんはスマイルくれましたよね。英語を話すのが面倒くさいだけ、面倒を起こす人間は国籍・ルーツ問わずブチ切れる。そういうことなんだと。

それがわかった瞬間、スッキリした気分になりました。

僕はさっきのボナペティスマイルを思い浮かべ、外の景色を楽しみながら、クロワッサンを完食しました。

そしてお会計をお兄さんにお願いすると、何事もなかったかのようにケロッとした顔でOuiと短く返事をして、お会計をしてくれました。

最後にお兄さんから、スマイルとともに

Bonne journee!

初めて言われたこの一言。

フランスに受け入れてもらえた。そんな気持ちになりました。心のタコメータは、一気に満タンに。 





そして、留学を。

その後の観光では、冷静にフランス人と対面できるようになりました。

もう怖くない。多少変な顔をされても、お決まりの、それね。そんな風に受け流すこともできるようになりました。

これがフランスなんだ。


3日目でやっと自分の中で腑に落ちました。そして、自分の意見をはっきり示すフランスのスタイルが気に入ってしまいました。

それが次第に、この環境で生活してみたいと思い、もっとフランス人のことやフランス文化が知りたい。フランス語を勉強して、今までめんどくさそうに接客してきた奴らを見返してやろう(復讐?)、と変化していき、


よし、フランスへ留学しよう。


フランス旅行の最終日には、そう思うようにまでなっていたのです。


いかがでしたでしょうか。
カフェのお兄さんとの出会いが最終的には留学を決意するまでになってしまいました。(この文章だけやと、お兄さんに恋をして追っかけみたいな感じなっちゃうけど、そうではない。ここテストでます。


特にフランスへの思い入れもなかった旅行で、留学を思いたって帰国するなんて、全く想像していませんでした。

人生なにがあるかわかりませんね。


と、いう事でフランス旅行から留学を思い至るまでの長〜いエピソードは、これで完結です。

お読みいただきありがとうございます。




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