~スタッフブログ#12~インドの飢餓問題と食品ロス
プノボロメンバーの、のえです!
ヨーロッパの記事をご覧いただきありがとうございます。
今回はインドに関してまとめてみました。
インドの飢餓問題と食品ロス
人口が14億人を突破しているインドでは農産業も大規模で、国民全員分の食糧を確保できるほどです。
しかし、インドは飢餓問題が深刻です。
世界飢餓指数(GHI)は2022年のインドの飢餓問題について、121カ国中107位としています。(出典:India (Global Hunger Index) https://www.globalhungerindex.org/india.html
なぜこのような数字になってしまうのでしょうか。
実は、インドは家庭で廃棄される食べ物の量は中国に続き世界第2位です。
貧困層の農家では農作物の衛生的な保存ができないため、食品が廃棄されてしまいます。
国連食糧農業機関(FAO)によると、インドでは生産された食糧の25-30%が廃棄されています。
このような勿体無い食品廃棄を防ぐことが飢餓問題解決への第一歩となります。
そのため、インドでは様々な食品ロス対策が行われています。
インドの対策
私が調べていて興味深いと思った対策は、コミュニティフリッジ(CF)という公共の冷蔵庫を街中に設置するという対策です。
チェンナイ(南インド)の女性がコミュニティフリッジを設置しました(出典:Chennai Woman Installs Community Fridge To Feed Hungry, Curb Food Wastage (The Logical Indian)
2012年にドイツで始まり、スペインやイギリス、そしてインドやニュージーランドにまで広まりました。
地域の食品業者から食品を受け取り、設置された冷蔵庫に食品を入れる仕組みになっています。
この食品は誰でも自由に取ることができます。(出典:コミュニティフリッジ利用マニュアル (特定非営利活動法人 岡山NPOセンター)
また、スイスのバーゼル持続可能エネルギー機関(BASE)と連邦材料科学技術研究所(EMPA)は「Your Virtual Cold-Chain Assitant」というアプリケーションを開発しました。インドの零細農家が農産物を冷却保存するための施設を利用できるようにするアプリです。
天候や賞味期限予想から市場価格まで、農作物に関する情報が多数備わっています。
インドの零細農家
(出典:南インドの農業モデルは脆弱な生態系を模倣 (Our World)
これにより農作物の管理に関する情報を正確に得ることができるので、飢餓問題へと繋がっている農作物保存の段階の食品ロスを削減することができます。(出典:BASE、EMPAがインド零細農家の課題解決アプリを開発 (Accelerate)
最後に
インドの広告代理店は2019年にこのような広告を作りました。
(出典:Advertising Agencies Association of India (Ads of the World)
「ありがとうございます、あなたはこの広告を作るのに貢献しました」ということが書かれています。
これらの広告をよく見てみてください。
これらの広告の文字は全て食品で作られています。
この広告代理店は企業で廃棄された食品を集め、文字にしています。
企業で廃棄された食品の量を強調する、皮肉のこもったメッセージです。
インドの対策を紹介したことから分かるように、イギリスやアメリカなどとは違い、政府による具体的で大規模な食品ロス対策はあまり行われていないように感じました。
富裕層と貧困層の差が圧倒的に激しいインドでは、まずは富裕層に食品ロスの深刻さを知ってもらい、行動してもらう必要があるのかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございます。
またよろしくお願いします!
▼ホームページはこちら
▼商品開発に関するご相談はこちら
▼オンラインショップはこちら
クーポンコードもお渡ししますので、ぜひこの機会にお試しください!!
クーポンコード:baton2023
※3,000円以上の購入が条件になります
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?