元島生

NPO法人場作りネット副理事長 500円で泊まれる「やどかりハウス」 無料で食べられる…

元島生

NPO法人場作りネット副理事長 500円で泊まれる「やどかりハウス」 無料で食べられる「のきしたおふるまい」 などなど。 社会の「のきした」作りをしながら、歌ったり、文章を書いたりしています。

マガジン

  • 社会に何か言いたい

    社会問題の考察や発言

  • のきした

    社会の雨風をしのぐ場や時間を(のき)と呼び、その(のき)の下に新たな繋がり方や、文化を作る事を目的に(のきした)という活動をやっています。 一泊500円でゲストハウスに泊まれるやどかりハウス。 無料で多国籍料理が食べられるのきしたおふるまい。 お金ではなく、時間を通過に繋がる時間銀行。 小さなコミュニティが生まれ合う場、犀の庭。 変な大人と子どもの出会いの場うえだイロイロ倶楽部など。 お金が無くても、生きていけるための、共有資産を社会にどれほど作っていけるか。 コモン作りの活動です。

  • やどかりハウス

  • 場作りネット

    NPO法人場作りネットは、若者たちが中心となり相談支援窓口を運営しています。 そこで出会う社会課題を分析し、必要な場を作る事を目的に活動しています。 現在は、500円で泊まれるやどかりハウスや、お金では無い新しいつながりや文化作り、のきしたなどに取り組んでいます。

  • 人間

    人間って何だろうという自分の関心による文章

最近の記事

やどかりハウス第二幕”助かり合う私達へ”

ロゲンは天使だったのではないか。そう思うことがある。   自由の国アメリカで「世界の悲しみ」を一身に背負い、深手を負った天使は、 命からがら「日本」というより僕らの元にやってきた。誰よりも礼儀正しく、 優しく、澄んだ魂を持った彼は、日本語をほとんど話せなかったが、みんなの 心の中にある温かなものと通じることができた。 やどかりハウスに逃れてきた 傷ついた女性に「ロゲンとなら一緒に住んでもいい」と思わせ、精神を病みフリー ズしてしまった彼を小さな子供たちが囲み癒そうとした。 「

    • 泥沼に咲く(のきしたjournalvol3寄稿文)

       深夜 0 時。軽自動車を運転しながら帰宅する30分間。右手に ハンドル、左ひじをひじ掛けに置いて掌で顔を支えている。斜め に下がった顔から車道は半分しか見えていない。車はよろよろと 中央分離帯をはみ出る。    「社会」が求めてくる人間になることが嫌で、自分の生きる場所 を探して歩いていたら、苦しんでいる人達と出会うことが日常に なった。助けたいのではない。仲間として生きたい。そう思って きた。しかしそれは容易な道ではない。人々が受けてきた傷の深 さに、その壁に、私自身も

      • 人間

        人間は 交わる あちらこちらで ひっそりと 次々と せかせかと  交わるために あれやこれや理由をつけて 寂しさを埋め合う それだけの生き物

        • 救い

          首はいつもくらい穴の底を覗いており 気がつくと自分もその底に吸い込まれる そこは誰も居なくて光は遠く頭上に小さく見える どこからか冷たい風が吹くそこは静かだ 誰も傷つけには来ないし 傷つけることもない 登ろうという気持ちは起きない あらゆる種類の欲望や愛着を導入しようと試みるが ここに来る道々に落としている しばし座り込んで目を閉じる 目を閉じた時にしか感じられない光がある  得られない力がある むしろそこにしか救われる道はない 救いのないところに落ち

        やどかりハウス第二幕”助かり合う私達へ”

        マガジン

        • 人間
          11本
        • 場作りネット
          7本
        • やどかりハウス
          5本
        • のきした
          11本
        • 社会に何か言いたい
          9本
        • 12本

        記事

          去年の夏の事

          去年の夏のこと 虻が部屋に入ってきた 虻は次女の首筋を噛み 僕の脛にもとまった 僕は普段は虫を殺さない 払いのける しかしその日 僕は殺した 殺さなくてもよかった 部屋から追い出してやれば済んだ しかし 面倒だった 殺してしまった方が手っ取り早いと思った バチン!と窓ガラスに止まった虻を叩いた 虻は一撃で死に絶え 床にポトリと落ちた その瞬間  2歳の息子が僕のもとに走り寄ってきて  僕を叩いた 唸りながら「パパのバカ!」と何度も言いながら 僕を叩いた 真剣に 怒っていた

          去年の夏の事

          ばあちゃんが死んだ

          これはコーヒーの飲み過ぎ。胃の不調からくる気持ち悪さとダルさ。39歳にして未だに身体の使い方を間違える。熊本弁で「かんなし」(頃合いが分からん奴)。身体の声が聞こえとらん。というか無視してしまう時がある。何らかストレスを感じている時、誤魔化すために、身体を無視して飲んだりする。 そう言えば酒が辞められんかった時期、ばあちゃんに電話でしこたま叱られた。僕としては嫌な意識を小さくする方法として採用してたんだろうと思うけど、ばあちゃんは許さんかった。 耳に残るその声は今も抑止力

          ばあちゃんが死んだ

          へたくそな手巻き寿司

          やどかり食事会。一緒に作って食べる。こんな単純なことが、どれほど人を豊かに、そして強くするか。思い知ります。 寿司とジブリが好きすぎて日本に来ちゃったスペイン人のアレックス。これから住むアパートが決まり、ゲストハウス最終日ということで、手巻き寿司を。子どものように喜んでました。滞在中に仲良くなったやどかりハウスの人達もわいわいがやがや。小麦アレルギーのアレックスの為に慎重に食材を選んだり、ヘンテコな盛り付けに笑ったり。新たな出会いもあり、とても楽しかった。 みんなとの出会

          へたくそな手巻き寿司

          なにものにも

          「俺」と言っては強くなり 「私」と言って賢くなる 「僕」と言っては愛されて 「自分」と言って一人立つ 病気になると分かる 私になり 俺になり 僕になり 自分になり 脱出を図る 枕元のスマホに手を伸ばし 何物かになろうとする人間がひとり 布団の中にいる 写真:直井保彦

          なにものにも

          新型コロナ下で生まれた「のきした」という希望

          信濃毎日新聞デジタル寄稿(2021/12/29 長野県 論説 語る@信州)  私たちは今、上田市で「のきした」という活動を行っている。社会の雨風をしのぐ場を、至る所に作ることが目的だ。街の劇場や映画館のスタッフ、ゲストハウスやNPOを運営する人、一般市民から公的立場の人までさまざまな人が携わる。  活動の一つである「やどかりハウス」は、1泊500円でゲストハウスに泊まることができ、困り事の相談もできる。  そのやどかりハウスについて、ある支援機関に事業説明に行った時のこ

          新型コロナ下で生まれた「のきした」という希望

          暗闇の中の灯火 〜コロナ禍における音楽の根源的役割〜 ハイライフ八ヶ岳2021に見たもの

          八ヶ岳で開かれる音楽フェス「ハイライフ八ヶ岳2021」の配信ライブレポートを書かせて頂きました。 文章でフェスに参加する事になるとは夢にも思いませんでした。 でも、とても嬉しいです。

          暗闇の中の灯火 〜コロナ禍における音楽の根源的役割〜 ハイライフ八ヶ岳2021に見たもの

          かもしれない社会~余地という社会資産~(2017年2月7日)

          鹿児島でのこと。 県の生活困窮者支援の担当者向けの研修ということで、呼んでもらった。 前日入りして、今回声をかけてくれたNPOの代表が経営している福祉施設を見学させてもらうおうと、ホテルを出た。 見知らぬ土地で財布を持ち歩くのに気が引けて、僕は1万円札だけポケットに入れてホテルを出た。 ホテルからは市電に乗る必要があったので、駅前の乗り場から乗り込んだ。 1万円札しか持っていないので、すぐ運転席に行き、出発前に1万円を両替できるか聞いた(降りる時に100円~300円

          かもしれない社会~余地という社会資産~(2017年2月7日)

          再生

          元島生LIVE 犀の角 一坪半劇場LIVE

          2020年6月10日 犀の角 一坪半劇場

          元島生LIVE 犀の角 一坪半劇場LIVE

          再生
          再生

          分かりたい/元島生

          2016年6月5日 金沢etc link 笹口騒音ハーモニカ北陸ツアー 作詞作曲歌 元島生 舞踏 峠佑樹 【分かりたい】 ふさぎ込んでる帰り道 石ころ2つ蹴飛ばした 夜風が頬を突き抜けて 今夜わたしを殺してほしい 分かりはしない 人の事 分かりはしない 昔の事 分かりはしない 生まれた事 分かりはしない あなたの事 それでも僕はを月を見てると 涙が出てくるそのわけを 涙が出てくるそのわけを 今夜ばかりは分かりたい それでも僕はあなた見てると 涙が出てくるそのわけを 涙が出てくるそのわけを 今夜ばかりは分かりたい 今夜ばかりは分かり

          分かりたい/元島生

          再生
          再生

          吉祥寺/元島生

          作詞作曲 元島生 【吉祥寺】 消えていく街の灯り あなたが消えてった 言葉はまだ何も 僕を助けてくれない あなたが来るまで 僕は寂しくなかった あなたに出会うまで 僕は一人じゃなかった 街は今 賑やか 吉祥寺は 少し寒いまま あなたのこと載せた中央線が行く 帰りはまだ 帰れないまま 帰りたいよな 帰れないよな いつ帰ろう どこへ帰ろう また中央線が行く

          吉祥寺/元島生

          再生
          再生

          すきま/元島生.小春

          富山県高岡市の正太郎BARでのLIVE映像 当事小学生の小春ちゃんと すきま 作詞作曲 元島生 唄 元島生 小春 【すきま】 唄の出来ない夜には ひとり階段で あなたのこと思いながら 隙間を埋めているの 何もしたくないの 何も欲しくはないの 何をためらってるの 何か感じさせてよ 私は幸せだけど とても幸せだけど ひとり階段で 隙間を埋めているの あなたは知らないふりして 私も知らないふりして 幸せな日々過ごしながら 隙間を埋めてゆくの

          すきま/元島生.小春

          再生
          再生

          のきしたおふるまい2(ステージの様子)

          長野県上田市の劇場で行われる、無料の食事会。 のきしたおふるまい。 2回目のステージの様子。雰囲気がよく出てるので共有。 のきしたの説明 社会の雨風をしのぐ場を、再発見したり作ったりする集まりを(のきした)と呼び、活動しています。 拠点は長野県上田市ですが、全国にそのような活動が広がっていくといいなと思っています。 お金が無くても、生きていけるための、共有資産を社会にどれほど作っていけるか。 あらゆるものを犠牲にしながら成長し続けなければならない資本主義を辞めて、生きるためのコモン作りです。

          のきしたおふるまい2(ステージの様子)

          再生