見出し画像

コーヒーの祭典「SCAJ2021」

SCAJとは「Specialty Coffee Association of Japan」の略称で、日本スペシャルティコーヒー協会のことです。本協会が主催する展示会SCAJ2021を見学してまいりましたので、感想を簡単に綴りたいとおもいます。尚、私は本展示会には大学生の頃から毎年参加しているので10回近く行っており、内2回は出展者としても参加しておりますので、過去との変わり具合も含めてお話していきます。

どのような展示会なのか

SCAJという協会は簡単にいうと「スペシャルティコーヒーの普及」を目的としたものであり、SCAJの主催する本展示会には色々な業者が集まります。

画像2

模擬試験-100

この展示会に行けばコーヒーの生豆から、焙煎機、抽出機、抽出器具をすべて見ることができるコーヒー好きにとってはたまらない空間です。本展示会にいらっしゃる方は「カフェ開業予定の方」、「コーヒー好きの方」、「店舗運営者」、「コーヒー販売メーカー」等色々な業者の方があつまり、今回の展示会では約2万人もの人が来場したようです。展示会だけではなく、各業者様が主催するセミナーも行われており、ここでしかできない勉強・経験の機会を得ることができる本当に魅力的なイベントだと思います。

コロナ以前の2019年度は出展者は201社、来場者は3日間で約3万4千人、世界47ヵ国からの参加があり、アジア最大規模のコーヒー展示会と言っても過言ではありません。

どんな体験ができるのか?

上記におおまかな内容を記載しましたが、本展示会に行くことで

メリット-100

といった大きなメリットがあると思います。私も10回以上行っていますが毎年新たな発見があり、コーヒー従事者として非常に有意義な展示会だと思うとともに、コーヒー関係者の方々には是非参加いただきたい展示会です。

2021年度の感想

海外業者がいない・・・

例年と明らかに違ったのは、コロナ禍という状態から海外の生豆輸出業者の方や、海外生産者の方がほぼいなかった点です。毎年コロンビアやグアテマラ、ブラジルの方々が出展するので、私の拙い英語・スペイン語で産地状況をお話するのですが、今年はその機会が無く非常に残念でした。

また出展業者数も例年200社ぐらいのところ、半分近い業者数になっていたように感じ、規模は縮小されていました。上記の海外業者が出展していないことや、これまで出店していたコーヒー関連の食材業者や、機器メーカーや、大手コーヒーロースターの出展が無く、驚かされました。

従来本展示会は東京ビッグサイト(国際展示場駅前)で行われていたのですが、会場は青海展示会場A(東京テレポート)に変更となっており、当たり前のように国際展示場駅で下車した私は「えっ、展示会終わった!?」とガクガクしていたのですが、紹介状見たら会場が変わっていたことに気づきました。会場で知り合いにこの話をしたところ、10名近く同じことを言っており、「慣れって怖いよね・・・」という話になりました。

生豆販売業者(ダイレクトトレーダーの参入)

出展する業者の中でも自家焙煎業者を対象とした「生豆販売会社」が例年より多く出展したのが今回非常に特徴的だったと思います。従来は海外の生産国農協や、コーヒー輸出業者からコーヒー生豆を日本商社が買い付け、それを色々な焙煎業者に販売するという流通が大半だと思いますが、最近では日本の生豆商社を通さず、海外との輸出業者や生豆生産者と直接交渉を行い、生豆を輸入しそれを日本国内で販売する業者(以下、ダイレクトレーダー)が増えてきたように感じます。商社では一度に大量に生豆を購入し輸入するため販売価格は安くなる傾向にありますが、購入する側としては多くの量を購入せねばなりませんが、ダイレクトトレーダーは少量で生豆を購入・輸入するため、購入する側は小ロットで生豆を購入できるというメリットがあります。(価格は小ロットの分高くはなりますが・・・)

コーヒー生豆の輸入に関わらず商品の輸入は簡単なものではありません。購入するコーヒーのサンプルと、輸入した商品が同品質のものであるかの品質管理、輸入してからの管理、生産国業者との信頼性の構築が必要です。私も過去に海外の業者から生豆を購入した際には、「事前に送られてきたサンプルと全然違う!」「60kgの麻袋の中に1kg近く石が入ってる!」といったこともあり、コーヒーの評価ができる人間でなければ、輸出業者からは「あの業者はコーヒーの味なんかわかんねぇから適当なコーヒー送っとけ!!」とナメられてしまう為、味のすりあわせ含めて良好な関係構築が必要になるのが輸入の難しいところですが、これらをクリアし生豆を販売するダイレクトトレーダーの業者様が増えてきたことに、新たな時代を感じました。

焙煎マシンが沢山!

そして今回は自家焙煎マシン販売業者の出展も多く、色々な焙煎機をみかけました。1kg生豆を焙煎できるマシンが20~30万円ほどで販売されており、店舗を持つような業者だけではなく、家庭用としても注文が入っているとのことです。とある機械は納品待ちの受注が100件近くもあるそうで、ご家庭で焙煎するという方も増えてきてるのだと実感しました。

焙煎機-100

※上記の写真はいわゆる業務用といわれる焙煎機です。

最後に

他にもこの機械がスゴぃ!このコーヒーが美味しい!というのは沢山あったのですが、キリがないのでやめておきます。。。コーヒー業界に20年もいると、前職の先輩や、仕入れ業者様、海外の産地に一緒に行った方等々、あっちでもこっちでも知り合いがいますので、同窓会みたいな雰囲気になるのもこの展示会の楽しみなところです。

コーヒーをもっと知りたい!コーヒーにこだわって提供するお店をOPENしたい!という方にはひじょ~~に楽しい空間ですので、一度行ってみてはいかがでしょうか?もっとコーヒーにのめりこめると思いますよ~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?