英語学習をもっと楽しく!洋楽で口語スキルを磨きませんか?(44)
今日は最近Luke Combsさんによって復活した
トレイシー・チャップマン
さんの次の歌を取り上げます。
Fast Car
ここでは、anyについて深堀します。
学校ではanyと言えば、肯定文で後ろが単数名詞の場合は、「どれをとっても」という意味で使われると習いました。
Any advice from you is welcome.
(あなたからならどんなアドバイスでも歓迎します)
で、このanyは冠詞のaや代名詞のoneと関連した言葉で、「存在するものに対して、その中のどれ1つをとってみても」ということです。
Is there any restaurant around here?
これなら、「この辺りに何でも/どこでもいいのでレストランはありますか?」という意味になり、あればどこでもいいから教えてくれる、という含みがあります。
そこで歌詞のAny place is better.は、「存在しているどの場所1つをとっても今よりはまし」ということで、「どんな場所でも今よりはいい」となります。
なお、これを否定語のnotと一緒に使ってnot.......anyとすると、「どれ1つをとってみてもない」→「全然ない」となり、全く存在しないことを表すことになります。
I cannot give you any food.
なら、あなたにあげる食べ物などどれ1つをとってみてもない全然ない。文脈や言い方によっては、「あんたにあげる食べ物なんて何一つないよ」と相手を突き放した感じにもなります。
この感覚がわかってくると、次の違いもはっきりするかと。
Ai doesn't like some students. vs Ai dones't like any students.
前者は、ある程度の数の学生をアイは好きではない、つまり「アイは学生の中には嫌いな人もいる」ということで、後者はどの学生1人をとってみても好きではない、なので「アイはすべての学生が嫌い、全員嫌い」と言ってるわけです。someと比較することでanyの正体がよく見えてきますね。
では応用です。次はどうでしょう?
Do you have some questions? vs Do you have any questions?
前者someは「ぼんやりとした数・量」を表すので、相手に質問があるという前提で、「ある程度の数(あえて言わない)の質問はありますか」ということだし、後者は、相手に質問があるかどうかわからないという前提で、「もしあれば何でも/どんなことでもいいので質問はありますか」という意味になります。
さて、Tracy Chapmanさんのヒット曲を Luke Combsさんが最近、歌ってヒットさせました。80年代の歌ですが、今の時代でも十分通用するというコトですね。