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日本に住んでいると見えないもの〜フランスから、都知事選で思うこと〜

こんにちは、モトです。

都知事選は、小池さんの再選になりましたね。
私は渡仏前、約30年間都民だったので、今回の選挙はドキドキしながら見守っていました。

ところで最近、日本の友人・知人で、日本や日本人のことを悲観する人が増えたような気がします。
これは近年の政治のせいでしょうか?それとも、私がフランスに住んでいるせいで、そのような意見を聞く機会が増えたのでしょうか。

でも私はどちらかと言えば、フランスに来てから「日本ってやっぱりいい国だな」と思うことが増えたので、日本のことを必要以上に悲観する意見に出会うと少し悲しくなります。
日本に限らず、どんな国にも、悪いところもあれば良いところもあるよ、と。

私はフランスに住んでいるので、どうしても日本とフランスを比べてしまいます。
フランスに比べたら、日本は安全で、清潔で、便利で、義務教育の質と民度が高くて、皆(公務員も)がちゃんと真面目に仕事をして経済が回っているのはすごいと思います。
役所がちゃんと仕事をするとか、郵便がちゃんと届いて、しかも再配達システムがあるとか、電車や飛行機がストライキしないで予定通りに動くとか。
日本だったら当たり前のことかもしれませんが、フランスでは当たり前ではありません。

でも、約30年間アメリカで働いていた私の父は、日本のことを話すときに日本とアメリカを比べます。
父からすると日本人は細かくて、日本のあらゆる物が小さいのだそうです。笑
そして日本が安全というのは、父も常に言っていました。
逆に、「アメリカは日本とは違うのだから気をつけろ」と。

何が言いたいかと言うと、その人のいる環境によって見えているものが違うし、当然、環境が変われば思うことも変わるということです。

もしかしたら、日本に住んでいるからこそ見えていない、日本の素晴らしい面もあるのでは?と。
もちろん、若者世代の社会保障・子育て問題や日本のメディアの公平性など、私も文句を言いたいことは色々ありますが…。
でも、絶対に、絶対に、悪いことばかりじゃない。

私は日本が好きです。
日本を嫌いになりたくないし、他の人にも日本を嫌いにならないでほしいと思います。自分の国ですし。

良いことも悪いことも認めて、フラットにあるがままを見られたら良いですよね。
そうしたら、「諦めずに、自分たちの手で少しずつでも良い方向に変えていこう」と前向きに思えるような気がします。

ところで以前、かの有名な日本ブランド・無印良品が、イスラエル(パレスチナ領土内の入植地)への新店舗の出店を取りやめたことがありました。
理由は、消費者からの大量の抗議の声が届いたからだったそうです。
私はこれを聞いた時、ちょうどパレスチナ関係のことがきっかけで国際人権団体の仕事をしていたこともあり、日本人をとても誇りに思いました。(※入植地に出店をするということは、イスラエルによるパレスチナ侵略を容認するのと同じことです。)

社会とか政治とかの大きなものを変えるには、コツコツ、小さくても何かアクションしていくことが重要ですよね。
自分の意見を友人知人に話すとか、署名運動等に参加するとか、機関に直接電話やメールで問題を訴えるとか。
心の中で思っているだけでは伝わりませんし、何も変わりません。
すぐに結果は出ないかもしれませんが、少しずつ、たくさんの人が行動した結果、世の中は大きく変わっていくものだと思います。

今回、都知事選の投票率は55%だったとのことですが、これはフランスの今回(6月28日)の地方選挙の投票率よりも高い数字です。
「フランスなんかと比べても」と思う方もいるかもしれませんが…。
結果はさておき、私は悲観するよりも、政治をより良くしようと思って行動した都民がコロナ禍でこれだけいたということに希望を持ちました。

皆さんはどう思われましたか?

私の考えは甘すぎるでしょうか?

でも、私個人としては、日本人は自分の国にもっと自信を持っていいと思いますし、他諸国と比べて日本下げをする慣習は止めていいと思います。

今日は都知事選をきっかけに、前々から思っていたことを書いてみました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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