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フランスのオーベルニュ(Auvergne)って、どんなところ?

こんにちは、モトです。

「フランスといえばパリ!」というイメージがありますが、フランスは実は超・農業大国で、その国土の大部分がカンパーニュとか、プロバンスとか呼ばれる、いわゆる田舎です。

そこで今日は、私の住むド田舎もとい、フランスはオーベルニュ地方をご紹介したいと思います!!
パリとはまた違った、フランス地方の様子をお楽しみいただければと思います。

さて、オーベルニュは「フランスのへそ」とも呼ばれる、フランスの中心部分です。
フランス本土の形は六角形に似ているので、フランス人は、よくフランスのことを「ヘキサゴン」、つまり「六角形」と呼びます。オーベルニュは、その六角形のちょうど真ん中あたりです。

オーベルニュで一番大きな街はクレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)です。昔はクレルモンという街と、モンフェランという街が存在したのですが、その2つが合併してクレルモン=フェランになりました。

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これは去年のクリスマス時期に、観覧車から撮ったクレルモン=フェランの中心部の広場(Place de Jaude)の写真です。クレルモン=フェランの街の大きさは、だいたい渋谷ぐらいだと思います。笑

郊外へ向けて20分も車で走れば、牛とか馬とかがいっぱいいます。たまにロバなんかも!

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アクセス

オーベルニュまでは、パリのシャルル・ド・ゴール空港から飛行機で50分、電車で3時間くらいです。長距離バスが一番安いですが、5時間くらいかかります。(長距離バスは一度使いましたが、お尻が痛くなってしまい、それっきり使っていません。笑)
だいたい東京↔︎大阪くらいの距離でしょうか。

リヨンのサン=テグジュペリ空港からは電車で2時間半、長距離バスで2時間です!なぜ電車よりバスの方が安くて速いのだろうか…。安定のSNCF(フランス国鉄)クオリティ!


オーベルニュの名産品①

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名産品はもちろんチーズです!

カンタル(Cantal)サンネクテール(Saint-Nectaire)サレール(Salers)などのチーズが有名です。

チーズ無しにオーベルニュは語れません!

フランス人の家族や友人とご飯を食べる時、「モトはどのチーズが好きなの?」みたいに、よくチーズの話題になります。日本人でいう、「ラーメンは豚骨派?それとも醤油?」みたいな感じでしょうか。笑
ちなみに私が好きなのはサレールと、山羊のチーズ(chèvre)です。ラーメンなら煮干し系の醤油が好きです。

フランスでは、一通りメインの料理を食べ終わった後、デザートの前に、サラダと一緒にチーズをいただきます。
日本ではチーズを前菜として食べる機会が多いので、初めはこの習慣の違いに驚きました!

オーベルニュの伝統料理は、じゃがいもとチーズを使ったものが多いです。カロリーたっぷり!めちゃ太りそう!
それというのも、オーベルニュは昔から農業が盛んで、体力仕事をすることが多かったからだそうです。


オーベルニュの名産品②

次に、お水

日本にもボルヴィック(Volvic)というペットボトルのお水があると思いますが、あのボルヴィックとは、オーベルニュにある山の名前です。
ボルヴィック山から採れるお水だからボルヴィックなんですね。

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ボルヴィック山のある、ピュイ・ド・ドーム県(Puy-de-Dôme)は火山に囲まれた盆地なので、お水の質がとても良いです。

私の住んでいる地域は、昔はボルヴィックから水を引いていたので、夫が子どもの頃は水道水からボルヴィックが出ていたそうです!
ボルヴィックでシャワーを浴びていたなんて…なんという贅沢でしょう!!

今では水源が変わってしまったので、水道水はもうボルヴィックではありませんが、お水はフランスでは珍しい軟水で、水道水をそのまま飲んでもとても美味しいです!

私は東京で生まれ育ったので、オーベルニュに来るまで「水道水は不味くて飲めないもの」と思っていました(海外でも、安全上の理由から飲めない地域がほとんどですよね)。
なので、初めてオーベルニュの水道水を飲んだ時は美味しくて感動しました。

さらに、フランスにはヴィシー(Vichy)という有名な化粧品ブランドがあるのですが、このヴィシーというのも、オーベルニュの地名です。

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ヴィシーは温泉(スパ)が有名で、ヴィシーの水は湯治に効くと言われています。もちろん飲んでもOK。

化粧品のヴィシーは、この質の良いヴィシー産の水を使っているのが売りのようです。(値段は少し高くてアンチエイジング系のラインが多いブランドです。評判は良いようですが、私はまだ使ったことがありません。使ったらレビューしますね!)

とにかくオーベルニュに来れば、美味しいお水が飲めます。


オーベルニュの名産品③

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蜂蜜です!!

何を隠そう、フランスに来る前から蜂蜜マニアだった私。
日本では高価だったフランス産の蜂蜜が、地元のマルシェで安く買えるので、蜂蜜集めも捗ります!

毎年家の近くで開催される蜂蜜祭り(Fête du miel)では、地元の養蜂家が集まって、蜂蜜の販売だけでなく、蜂蜜酒や蜂蜜石鹸など蜂蜜グッズの販売や、蜂蜜分離器の操作体験や、蜂の巣箱の実物展示や、養蜂に関する講演などなどが行われます。

地元の蜂蜜は、スーパーで売っている蜂蜜とは違う、非加熱で混ぜ物のない、本物の蜂蜜です。
アカシアや花蜜など癖のないものから、森の蜂蜜や栗の蜂蜜など濃厚でチーズに合うものまで様々。
ぜひ試していただきたいです!


オーベルニュの産業

オーベルニュの産業は農業工業医療研究などが盛んです。
クレルモン=フェランにミシュランの本社があるので、ミシュラン関連の工場や研究所もたくさんあります。

農業と医療研究はコーオペレーションと言って、農業の副産物を医療研究に役立てたり、地域経済活性化のために研究所が地元農業者と契約を結ぶなど、事業協力のための太いネットワークがあるそうです。

クレルモン=フェランには大きな大学や、大規模な大学病院もあるので、学生や医療関係者、医学生も多いです。私の夫も、医療関係の仕事をしています。


オーベルニュの有名人

オーベルニュの有名人といえば、映画アメリで一躍有名になった女優、オドレイ・トトゥでしょうか。実は、彼女の実家はうちのご近所です。(!)

あとは、気圧の研究で有名な科学者、ブレーズ・パスカルもクレルモン=フェラン出身の有名人です。
このあたりで一番高い山、ピュイ・ド・ドームで気圧の研究をしたことで知られていますが、実際に山を登って実験をしたのはパスカル本人ではなく、彼の兄弟だったそうです。笑
クレルモン=フェランには、このパスカルの名にちなんで、「ブレーズ・パスカル通り」なんていう名のついた道もありますよ。


カテドラル

クレルモン=フェランには、世界遺産にも登録されている、有名なカテドラルがあります。カテドラルを建設する際に、地元の火山から採れた石を使ったため、建物全体が黒い石で出来ています。

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中のステンドグラスは見事です。運がいいと、屋上にも登らせてもらえるかもしれません!(屋上で撮った写真は、私の自己紹介記事に使っています。こちら↓)

今回はざっくりアバウトに、私の住むオーベルニュをご紹介しましたが、いかがでしたか?
機会があったら、ぜひ自然がいっぱい、美味しいものがいっぱいのオーベルニュに遊びに来てくださいね!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。それではまた!

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