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プチ鹿島さんの新聞読み比べ

新聞の読み比べといえば、芸人のプチ鹿島さんが行っている読み比べが知られてきたのではないだろうか。中高生の夏休みの課題となりそうなお題であるが、毎日地方紙含めて14紙の新聞読み比べを続けているという。

同じニュースでも見出し、小見出しに違いがあり、その報じ方に興味を持って読んでいるという。読み比べは、例えば「東京五輪」や「大阪万博」などあるテーマが取りざたされている時期に各紙の記事を読み比較検討することはあるだろう。鹿島さんは毎日地道に各紙の読み比べを行っている。
各紙の特徴を擬人化したり、野球に例えたりと様々な読み方で楽しんでいるようだ。

実はプチ鹿島さんの「お笑い公文書2022 こんな日本に誰がした!」を読了したのであるが、これを読むと東京五輪、コロナ禍、菅政権誕生から辞意までの様子などがまざまざと思い出されるのである。

日々多くのニュースがある中で、大きなニュースでも一年後には忘れがちである。この本はプチ鹿島政治コラム集で文春オンラインのコラムをまとめたものだという。「パンケーキおじさん」、衝撃の「ガースーです」などそういえばそんなことがあったということが当時のインパクトと共に政府と報道のなれ合いを見せつけられ、関係性がなぁなぁになっていく様子を苦々しく思っていたものだ。このお笑い公文書はまさしく公文書として残していくべきものだと思う。

新聞各紙に愛情をもって時にするどく切り込み、時にちくりと皮肉を込めながら時事ネタを追っていく。振り返るとその記事の当時の気持ち、感情も思い出すことができるのはプチ鹿島さんの技のおかげか。第2集、第3集とこのお笑い公文書が続いていくことを楽しみにもしながら、そうはいっても数年後にはあの頃こんなことがあったねと笑いのネタにできる明るい将来になることを願う。

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