7割以上の家庭が未就学児から習い事へ。習い事に意味はあるのか?!教育ママパパが陥る罠。
親が生き方を押し付けると、全てが台無しに
子どもの習い事についての調査で、子どもへの習い事は半数が年少から開始し、小学1年生では全員が何らかの習い事に通わせているものの、8割以上の親が習い事に対する迷いや不安を持っていることが判明した。
習わせる理由は「子どもの得意を伸ばしたい」(55.3%)「子どもの得意をみつけたい」(50.4%)「趣味や教養につなげてほしい」(48%)「体力をつけさせたい」(42.3%)など、子どもの将来を考えての視点が多くあげられる。そんな理由で習い事を始めるも、8割以上の母親が、負担増による迷いや不安を抱えているという結果には、なかなか驚きです。
8割以上の母親が「習い事の宿題や課題をさせることへの負担」(38.3%)「子どもが行き渋る」(32.6%)「通わせることへの負担」(33.3%)「物理的・金銭的負担の割に効果が見られない」(29.5%)などの理由により、何らかの不安や迷いを生じているそう。
参照元:ママプロジェクトJapan子どもの習い事アンケート調査結果
子どものために!と始めた習い事なのに、親の時間とお金の浪費だけでなく、子どもの主体性をも奪いかねない可能性がそこには潜んでいるのです。
意味がなくなる環境は実は親が作っている
子供が習い事をすることに意味がないのなら、わざわざ高い月謝を支払ってまでやらせたくないと思ってしまうと思いますが、それは環境に関係しています。つまり、子供が習い事をしている意味がなくなってしまう環境を親が作ってしまっているということ。
ということは、環境さえ上手に作ってあげさえすれば、子供が習い事をすることで得られるメリットは多いにあるということです。
まずは、子供の習い事が意味のないものになる可能性が高い環境について紹介していきます。
そもそも子供が習い事を楽しんでいないのは要注意です。楽しくないものを無理やりやらされているとすると、その習い事で本来得られるものは、子供のものにならないです。やる気というのは動機をつけられていないことがほとんどです。目先のことだけをやれと言われたら誰でも嫌ですし、やらされている気持ちでいっぱいになり、意欲は無くなりその先に楽しみも見いだせないようになります。親にやらされていると子供が感じている習い事は、楽しい気持ちとはほど遠く、意欲もなくなってしまいます。
子供に習い事をさせると、親は何かしら期待をします。例えば「発表会で上手に披露してほしい」など、習っている期間が長くなれば、その分期待は大きくなっていくものです。しかし、その親の過度な期待こそが子供にとってはストレスに感じていることが多い。本当は辞めたいけれど、パパやママが通ってほしそうだから行くと子供が空気を読んでしまうと、習い事をしている意味がないどころか、習い事により子供の可能性を奪いかねない。
また、たくさんの習い事をさせている家庭もたくさんあります。毎日のようにさまざまな習い事に通っていては、自分の時間や遊ぶ時間を確保できなくなります。こどもたちが毎日楽しく幸せな遊び時間をもつことは、意欲を喚起すると考えらています。子どもたちは本来に幼児の頃からあそびを通して運動能力、体力、感性、創造性を育んでいきます。遊ぶことも子供にとっては大切なことです。遊ぶことで意欲が増し習い事も意味のあるものになっていきますが、そもそも遊ぶ時間がない。親に言われているから通っているという状態を作ってしまうのは、避けるべきです。
環境さえ上手に作ってあげれば、子供が習い事をすることで得られるメリットは多い
子供が楽しく、そして意欲的に習い事に通うのであれば、得られるメリットはたくさんあります。
習い事に通っていると、子供が達成感を味わえる瞬間はたくさんあります。例えば息子が通っているスイミングスクールではテストに合格するとクラスが進級していくシステムで「◯◯が出来るようになった」「自分は大きいお兄ちゃんだからすごいでしょ!」「見てー!できた。これママできないでしょ?」など、達成感を味わえることを楽しむようになりました。このように達成感を積み上げていくことで、自分にどんどんと自信がついていきます。「やればできる」「練習すれば上達する」ということがわかるのも、習い事をするメリットといえると思います。
スクール以外での色々なお友達と一緒にレッスンを受けるよなことで、仲間と一緒にやる楽しさを味わいながら、協力し話し合いを繰り返し、必要な協調性や社会性が身についていきます。
子供が楽しめて意欲的になる習い事を選び、その子供のレベル感や性格、子どもの自身がその習い事へどのような想いがあるのかをヒアリングしながらそれに合わせて、調整するのがポイントだと思います。習い事を始めるときだけに注力しがちですが、始めた後もパパやママはしっかりと子供の様子をみつつ、子供の成長に置いて環境を調整していくことです。
親自身の経験や体験に依存し習い事を子供に押し付けると、本質的に物事を捉えられなくなります。そんな子供の習い事はリスクにしかならないので、注意が必要だと私は感じています。