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#元町の上で 荒川青のための本棚⑤「storage books」

『愛がなんだ』『あの頃。』などの今泉力哉監督が東京・下北沢を舞台にひとりの青年と4人の女性の出会いを描いた群像劇『街の上で』。新型コロナウイルス拡大による上映延期を経て、ついに当館でも5/1(土)より公開いたします。公開を記念し、映画と合わせて映画館がある「街」を楽しんでもらうために近隣の書店や喫茶店の協力のもと、noteにてオンラインマガジンを刊行します。タイトルは「#元町の上で」。お店の人が観た本作の魅力、オススメの書籍やドリンクの紹介、さらに映画館スタッフによるお店へのインタビューなどで〈元町〉という“街”の魅力を伝えたいと思っています。映画も街もお楽しみください。


こんにちは。映画『街の上で』note企画、書店担当の林です。
いよいよ公開前日となりました。参加書店で展開していただいている【荒川青のための本棚】のご紹介、今回が最後の第5回です。若葉竜也さん演じる本作の主人公、荒川青のために並べられた本を手に取って、みなさんにも青くんを感じてもらえたら嬉しいです。

今回は【storage books】さん。どんな本が並んでいるのでしょう?


今回ご協力いただいたお店の方々のなかで、もっとも青くんに近い世代である店長の山下和希さん。青くんは、まるで自分を見ているようだと話されます。「まわりがどんどん“何者か”になっていく(ように見える)なか、いったい自分は何者になれているのかという思いが強くありながら、カッコつけて弱い自分を見せられない…そんなやつです」。

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何者でもない自分を受け入れることができるような、迷いから抜け出せるような、そんなきっかけを与えてくれそうな本たちを並べてくれました。「ファン・ゴッホの手紙」(みすず書房/2017年)や「マティスとルオー 友情の手紙」(みすず書房/2017年)、「クララ・シューマン ヨハネス・ブラームス 友情の書簡」(みすず書房/2013年)と、芸術家たちの書簡を扱った本が並ぶのが面白い!人との関わりの中で自分を発見し、成長していくという気持ちが込められた選書です。

青くんは本好きじゃないんじゃないかな?と山下さん。現状から目をそらす装置としてただただページをめくる時間を必要としていると、ご自身に近いからかなかなか手厳しい指摘…!青くんは、5人くらいで飲みに行くといつもいるんだけど、2人で飲みに行くことはないタイプだそうです。その距離感の絶妙さに笑ってしまいました。


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映画の感想と荒川青にすすめたい本紹介
インタビュー


※【荒川青のための本棚】は5/14(金)まで展開しています。販売状況により内容が変更となりますのであらかじめご了承ください。
また、新型コロナウイルス感染拡大状況により、店舗の営業状況や時間に変更が生じる可能性がございます。ご来店の際は事前にご確認ください。


映画『街の上で』元町映画館にて5/1公開

文責:林 未来(元町映画館支配人)

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