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後悔しない保育園選びのために

今年も保育園見学ラッシュのシーズンがやってきました。
「必ず見学に行ってから保育園を申し込んでくださいね」と
毎年毎年書いているんですが、
今年もやっぱり書こうと思います。

とくに今年は保育園での悲しいニュースが目立つ気がします。
相次ぐ園バスでの死亡事故も衝撃的でしたし、
保育施設における子どもの見落としや置きざりが
急増しているというニュースにも
ショックをかくせません。

いくらテクノロジーを駆使しようが
ヒューマンエラーはかならず起こるものですが、
こういったミスの根本にある大きな原因は
やはり職員間のコミュニケーションの問題だと思っています。

たとえ何かマニュアルをつくったとしても、
それが実際にいかされるように
すべての職員に周知徹底されていなければいけません。

普段からの役割分担に加えて
不測の事態のときにはどういった変更があるのか、
誰がどういう役割でどう動くのか、
そういったことがしっかりと話し合いで
決められていなければいけませんし、
実際にそう動けるよう確認と訓練をくりかえしておかなければいけません。

そしてこのどちらを実行するにも欠かせないのが、
あたりまえなのですがコミュニケーションなのです。
コミュニケーションと、
コミュニケーションをしっかりととれる体制と環境です。

どの仕事でも同じことが言えますが、
とくに「対・人」である保育の仕事においては、
その場その場で臨機応変に動くためにも
綿密なコミュニケーションと
それを可能にする関係性の構築が欠かせません。

バスでの死亡事故や保育園における
子どもの見落とし、置きざり事故において
それが職員の「教育」という面においてのコミュニケーション不足なのか、
「連携」という面においてのコミュニケーション不足なのか、
どちらに大きな原因があるのかはわかりませんが
(両方ということもありえます)、
いずれにせよコミュニケーション不全を起こしている
組織だということは間違いないでしょう。

こういった園では死亡事故とまではいかなくても、
普段からの保育の質も悪かったりムラがあったりしがちですし、
そこで過ごす子どもへの影響も心配です。

そういった園の内情を知らないまま入園させてしまうのは
とても危険だと思いますし、
保護者の方にも悔いが残るでしょう。

ですから保育園見学というのは、
そういったリスクをできるだけ回避するためにも
かならず必要なことなのです。

一度、しかも短時間見学しただけでは
わからないと思われるかもしれません。

ですが職員の人柄や職員同士の雰囲気、
園に流れる空気感(ゆったりしている、ごちゃついている、
せわしないなど)などは
なんとなく感じられるかと思います。

保育時間や施設のスペックなどだけでなく、
そういったところこそ、
しっかりと見るようにしてみてください。

たとえばなにか緊急のことが起こったときに
職員が落ち着いて判断して動けるような雰囲気であるか、
お互いに指示を出しあって協力して動けるような雰囲気であるか、
そこを見極めることが大切です。

また、そもそもちゃんと見学に応じてくれるかどうかというのも
けっこう大きなポイントです。

集団説明会みたいなもので済ませてしまっていたり、
見学には応じても実際の保育の様子を見せてくれないようなところは
すこし不誠実なように思います。

大切な子どもの命をあずける場です。
納得がいくまでしっかりと見学させてもらうようにしてくださいね。

希望したからといって
必ずしもそこに入れるわけではない現状が悲しいのですが、
それでもいろいろ見学した上で入園申請をすると、
すこしでも後悔するリスクを減らせると思います。

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