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教育ニュース 変わる教育・変わる受験

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これから教育も受験も変わっていきます。その動きをとらえながら、教育ジャーナリストの中曽根陽子が取材した内容や、その中で感じたことを書いています。
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記事一覧

vol.21テクノロジーは教育をどう変えたのか 主体的に学ぶ生徒が増えたワケ

皆さんこんにちは 中曽根陽子です。  昨年取材した、北鎌倉女子学園の記事が、ダイヤモンド・オンラインでも掲載されました。  その中でも触れたのですが、テクノロジーを学校に導入したことのメリットは、先生・生徒双方にあるようです。  なにより一番の変化は、生徒が主体的に学ぶようになったことと、先生の役割が大きく変わったことでした。  テクノロジーを使うとデータの共有や制作物の共有が非常に簡単にできます。調べ学習もグループ活動もクラウド上の同じ情報やスライドにアクセスして同時に作

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VOL.20 異能の始まりは3歳のときに母が与えた図鑑だった

孫正義育英財団を知っていますか? 2016年、高い志と異能を持つ若者が才能を開花できる環境を提供し、未来を創る人材を支援することを目的として設立された財団です。 先日、財団生2人に話しを聞きました。そのうちの一人、春山侑輝くんは、小学2年生で財団生に選ばれました。 侑輝くんは、3歳の頃から微生物・寄生虫など、肉眼では見えないミクロの世界に興味を持ってから探究を続けています。 将来は生物学者になりたいという侑輝くんが、微生物に興味をもった最初のきっかけは、3歳のとき

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vol.19 受験を子どもの育ちの機会にするために、大事なこと

もうすぐ受験シーズンが始まります。今年は新型コロナの影響で、受験がどうなるか…受験生も保護者の皆さまも気が気じゃないですね。 とにかく、どんな状況にも対応できるように、身体に気をつけて最後までがんばってください。 私が、受験経験者の声を集めて『後悔しない中学受験』という本を書いてからすでに13年が経ちました。ずいぶん時間が経ちましたが、つい最近もこの本を読んでくださった塾の先生からは、「今でも十分参考になる」と言っていただきました。それはたぶん、親の普遍的な悩みを扱ってい

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vol.18 ICTを活用した教育イノベーションで、すべての人を笑顔にする北鎌倉女子学園

こんにちは 中曽根陽子です。 先日鎌倉に行ってきました。刷毛で掃いたような白雲がなびく秋の空と色づき始めた山々が、とてもきれいでした。 住宅街を抜けて急坂を登りきったところにあるのが、今回の目的地、北鎌倉女子学園です。 ここは、今私が注目している学校の一つで、この日は、今春から学園長に就任した柳沢幸雄先生にお話を伺うのが目的でした。 柳沢先生は、3月まで開成高校の校長先生でしたが、その前は東大、さらにその前はハーバード大学で教鞭を取られていたという異色の経歴をお持ちです。

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vol.17謎解き入試まで誕生。多様化する中学入試

日が暮れるのが早くなりましたね。この前、保育園に通う孫が「“秋の日は釣瓶落とし”っていうんだよ」と教えてくれました。保育園の先生に教えてもらったのでしょうが、季節が変わって暗くなるのが早くなったことに、自分で気づいたようです。 釣瓶がなにか分かっていなくて、それを説明するのが大変でしたけれど、そこから、太陽と地球の関係について話が膨らみ、パパが一生懸命説明していました。子どもが興味を持ったタイミングを逃さない! これ大事だなと改めて思いました。 さて、先日NHKラジオ

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vol.16 チャイムも時間割も通知表もない公立小学校

子どもの「知りたい!やりたい!」という気持ちを大事にして、もともと子どもたちが持っているチカラを伸ばす手助けをすることを大事にしている公立小学校を紹介したいと思います。 それは、長野県伊那市立伊那小学校。40年以上に渡って、総合学習を中心としたプロジェクト学習を行っています。 私はまだ現地に行ったことがないのですが、先日伊那市のオンラインツアーに参加して、小学校の授業の様子を見ました。 ちょうど、小学2年生が校庭で飼っているヤギの体重を測っていたのですが、ヤギの体重を測る

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VOL.15 私立中高のアンケート結果から。コロナ時代の中学受験はどうなる?

こんにちは 中曽根陽子です。 学校も再開されて新しい日常が始まっていますが、お元気ですか? 私は6月に「花まる子育てカレッジ」と共催で講座をいたしましたので、そのときにお話したことや感じたことを紹介します。 今回のテーマは、「コロナ時代の中学受験」。私からは、私学110校を対象に行ったアンケート結果から、私学が一斉休校中にどんな対応をしたのか、その中でどんな気付きがあったのか、再開後の学校運営やICT活用、受験についてどう考えているのかを見ていきました。 まず

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vol.14 withコロナ時代の学校教育はどうなる?

3ヶ月に渡って続いた学校休校も、徐々に解除されます。6月1日から通学が始まったという方もいらっしゃるでしょう。 日常生活が戻ってくるのは嬉しいことですが、完全にコロナ前の生活に戻るわけではありません。新しい日常と言われていますが、子どもたちの教育も、新しい局面を迎えることになりそうです。  私も、いくつかの学校や学習塾、探究型の教室に休校期間中の対応を取材しました。民間はいち早くオンラインでできることに取り組み、その新たな可能性にも気づいたという声が多かったですが、残念ながら

VOL.13子どもの主体性を育むには親の愛が必要

私が、受験経験者の声を集めて『後悔しない中学受験』という本を書いてからすでに12年が経ちました。ずいぶん時間が経ちましたが、つい最近もこの本を読んでくださった塾の先生からは、「今でも十分参考になる」と言っていただきました。それはたぶん、親の普遍的な悩みを扱っているからだと思います。  この本は、子どもの中学受験を経験して感じたあれこれを振り返り、これから経験する人たちには、もっと受験をポジティブに捉えてほしいと願って書いたのですが、本書の帯に、汐見稔幸先生は「受験はすべて

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vol.12 教科書をなぞるだけの勉強はいっさいしない。思いきりやりたいことを探究するスクールで、子どもたちは何をやるのか

こんにちは 中曽根陽子です。  先日ユニークなスクールを見学してきました。神戸に新しくできた、Learnnet Edge(ラーンネットエッジというスクールです。  母体のラーンネットグローバルスクールは、探究教育の第一人者でマザークエストのサポーターでもある炭谷 俊樹 さんが立ち上げ、20年以上に渡り常識にとらわれない革新的な学びを実践してきましたが、さらに10代の探究者がより自分らしく生きられる力が育つ場が求められて、マイクロスクールラーンネット エッジをスタートしたのです

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vol.11 英語だけでない社会で活躍するために必要な力を育てる三田国際中学校高等学校

こんにちは 中曽根陽子です。  伝統女子校から、先進的な教育を行う共学校に生まれ変わって5年。「世界標準の教育」で注目を集める三田国際学園中学校・高等学校。中でも、海外大学進学も視野にいれたインターナショナルクラスは、高校で1年間の留学プログラムもあり、日本の高校の卒業資格を習得できることから、保護者の関心も高く、この学校の目玉となっています。先日、取材に行ってきました。  インターナショナルクラスは、英語力に応じて、0ベースから始めるスタンダード、インターミディエイト、ネ

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VOL.10 安心して学びに没頭できるイモニイの「いもいも」とは

こんにちは 中曽根陽子です。 私が主催しているお母さんのための学び場「マザークエスト」でも「思考力」の授業を行ってくださった、イモニイこと井本陽久先生が主催する「いもいも」という中高生対象の私塾があります。先日見学させていただきましたので、その様子をお知らせしますね。  その日は十人ほどの中学生が参加していました。まずイモニイによる数理思考力講座。マザークエスト の授業でも体験したボンガードパズルを解いていきます。  ボンガードパズルとは、ロシアの科学者が考案したパズルで、

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VOL.9日本と海外、2つの学校の卒業資格が取れる学校

こんにちは 中曽根陽子です。  皆さんは「ダブルディプロマ」って知っていますか? 日本と海外、両方の学校の卒業資格を取得できる学校のことです。 日本でも少しずつそういう学校が増えてきています。そこで、その先進校、文化学園大学杉並中高に取材に行ってきました。  文大杉並のダブルディプロマ(以下DD)コースは、カナダ・ブリティッシュコロンビア(BC)州教育法によって正式に認定されたカリキュラムを提供することができる海外校で、卒業時には日本とカナダ両方の高校の卒業資格を取得できま

vol.8一生物の思考力を育む 東洋大学京北中学の「哲学教育」

こんにちは 中曽根陽子です。 いよいよ来年から大学入試が変わり、日本の教育改革が本格的に動き出しますが、大学より先んじて、おもしろい取り組みが私立中高で始まっています。「未来を見据える学校」という取材をしていますので、今回はその一つを紹介しますね。  今回は、東洋大学京北中学校の哲学教育の取り組みです。 この学校は、100年以上続いた男子の伝統校ですが、4年前に、東洋大学附属の共学校として生まれ変わり、志願者・入試偏差値ともに急上昇の人気校になっている学校です。中でも注目す