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VOL.15 私立中高のアンケート結果から。コロナ時代の中学受験はどうなる?

こんにちは 中曽根陽子です。

学校も再開されて新しい日常が始まっていますが、お元気ですか?

私は6月に「花まる子育てカレッジ」と共催で講座をいたしましたので、そのときにお話したことや感じたことを紹介します。

今回のテーマは、「コロナ時代の中学受験」。私からは、私学110校を対象に行ったアンケート結果から、私学が一斉休校中にどんな対応をしたのか、その中でどんな気付きがあったのか、再開後の学校運営やICT活用、受験についてどう考えているのかを見ていきました。

まず今回回答のあった私学はほぼ100%が、5月の連休明けまでには、オンラインで生徒とつながり、8割強が授業動画を提供し、7割強がZOOMなどを使った双方向授業を行っていました。授業料を取っているだけに、やはりこの辺りの対応は早いですね。

当然のことながら、コロナ以前からICT化を進めていた学校は対応が素早かったのですが、そこまで進んでいなかった学校でも、「生徒に学びを届けたい。置いてきぼりにしないと考えて直ぐに対策チームを編成し、教員研修を繰り返して出来ない先生に目線を合わせて一緒に取組んだ」というように、休校期間中にICTを活用した教育へのシフトが進んだところが多かったようです。今後、第2波・第3波が来るかもしれず、台風や地震などの災害が発生する可能性もある中、インフラの整備はもちろん活用法や教員のITスキルもアップデートして備えておく事が欠かせません。

学校再開後のICT活用についても、「反転授業に使う、復習用に使う、模試の解説に使う、自学用に使う、課題や小テストで使うなど、状況に応じて上手に利用できるとよい」「ハイブリッドの学びにしたい」という前向きな回答が多かった一方で「これまでの学校の存在意義が問われたと思う。学校でしかできない事と学校でも出来ることが明確になったし、生徒達もそのことに気付いたのではないかと考えている」という声に代表されるように、まさに学校という場所に通う意味が問い直されているのも事実です。

以前から言われてきたことではありますが、学ぶだけならオンラインでかなりのことができてしまうことがわかった今、集団で学ぶ意味・学校の役割をどう捉え、何に価値を見出すのか、保護者にも新たな学校選びの視点が必要ではないでしょうか。

後半は、スクールFCの松島伸宏先からは、オンライン授業のメリットとデメリット。今年の受験勉強で気をつけたいことなどをお話しいただきましたが、総論としては子どもたちも新しい日常の中で疲れているので、エンジンを吹かしすぎないで心身の管理をしっかりすることが大切というお話でした。

しあわせな中学受験にするためには、まずからだとこころの健康を保つことはとても大事。そして、課題を終わらせることばかりに目がいって、子どもの学びへの意欲を潰さないことも心がけたいですね。

その辺りのことは、マイナビ中学受験のコラム「伸びる子の特徴ってなんだろう」にも書きましたので、合わせてお読みください。


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