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vol.12 教科書をなぞるだけの勉強はいっさいしない。思いきりやりたいことを探究するスクールで、子どもたちは何をやるのか

こんにちは 中曽根陽子です。
 先日ユニークなスクールを見学してきました。神戸に新しくできた、Learnnet Edge(ラーンネットエッジというスクールです。
 母体のラーンネットグローバルスクールは、探究教育の第一人者でマザークエストのサポーターでもある炭谷 俊樹 さんが立ち上げ、20年以上に渡り常識にとらわれない革新的な学びを実践してきましたが、さらに10代の探究者がより自分らしく生きられる力が育つ場が求められて、マイクロスクールラーンネット エッジをスタートしたのです。
 ユニークなのは、いわゆる教科学習は、わざわざ学校で教わらなくても、今は自学自習できるツールがたくさんあるのだから、自分で学ぶ。
スクールでは、ここでしかできないことをするという考え方をしていることです。
 取材日は、それぞれの教科学習をやるマイスタディの時間に続いて、アートと自由への教養という2コマの授業。そして午後は、それぞれの好きなこと、興味のあることに本気で取り組むマジ探究という時間でした。
 この日のアートは、自撮り写真を撮って、自分の外と内を掘り下げて行くという自己表現の時間の一コマ。自由への教養は、最近のニュースや気になるトビックの画像を見ながら、主観と客観、真実と事実の違いについて深めて行く授業でした。
 自由への教養を担当しているのは、知窓学舎の矢萩 邦彦さん。思考のOSを育てるという矢萩さんの問いに触発されて、子どもたちは活発にディスカッションしていました。

 キーワードは「ひたすら」と「ひたす」
教えるのではなく、水が自然に染み込むように少しずつ養い育てる。そして、子どもたちが自分の好きや得意、好奇心の趣く対象をひたすら追い求め、自ら殻を破っていくさまに寄り添い支えていくという姿勢を貫いています。
 「時代のニーズや、世間という鏡に照らして自分を変えながら生きて行くのではなく、自分の好奇心に対して素直になること。本当に大切なものを見失わず、まず自分が幸せであること。そして、それを人のために活かすことで周りを幸せにできること。そんな人がここから育つことを目指している」といいます。
 卒業の時期も自分で決めるのだそうで、ある生徒は、「自分でとことん探究できたと思えたときに卒業したい」と話してくれました。
 私たちは、学校というものについて固定観念を抱いていますが、このスクールで学ぶ子どもたちの様子を見ていて、教育ってなんなのか、学校に通う意味は何なのかを、改めて考えさせられました。

ラーンネットエッジについて取材した詳しい記事は、こちらに公開されています。
日本にまだない「探究型の中学」ラーンネット・エッジに行ってみた



●中曽根陽子/教育ジャーナリスト、マザークエスト代表  
教育機関の取材やインタビュー経験が豊富で、紙媒体からWEB連載まで幅広く執筆。子育て中の女性に寄り添う視点に定評があり、テレビやラジオなどでもコメントを求められることも多い。海外の教育視察も行い、偏差値主義の教育からクリエイティブな力を育てる探求型の学びへのシフトを提唱し、講演活動も精力的に行っている。また、人材育成のプロジェクトである子育てをハッピーにしたいと、母親のための発見と成長の場「マザークエスト」を立ち上げて活動中。『一歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』(晶文社)、『後悔しない中学受験』(晶文社出版)、『子どもがバケる学校を探せ! 中学校選びの新基準』(ダイヤモンド社)など著書多数。ビジネスジャーナルで「中曽根陽子の教育最前線」を連載中。
オフィシャルサイト  http://www.waiwainet.com/
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