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新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅Part2ソナタの旅 Chap2アントワープの事件

16.生立

10年以上前、団長の娘と幼馴染の家は隣同士であった。2人は同級生だったが、幼馴染は娘よりも1年早く団長の家でヴィオラのレッスンを受け始める。娘はどうも気乗りせず、両親の期待とは裏腹にほとんど楽器に触れることはなく、友人とのスポーツやテレビゲームなど音楽とは無縁の遊びに夢中だった。だが、練習のために毎日のように我が家に来る幼馴染との中は深まり、やがて親友と思い合える関係になる。最初は演奏ではなく一緒に歌を歌ったり、音楽記号を使った2人だけが分かる暗号遊びをしたりと…その影響で少しずつクラシックに興味を持ち始め、次第に幼馴染と同じヴィオラを父親から習い始めると、めきめきと頭角を現していく。

世界的なチェリストである団長の血を引く娘は、幼馴染から1年遅れて音楽の世界に飛び込んだにも関わらず、数々のジュニアコンクールで最優秀賞を獲得する。一方、音楽家庭の生まれではないが、幼馴染のセンスは目を見張るものがあり、さらには世間一般のそれとは桁違いの弛まぬ努力により中学生ながらも世界的な音楽団体から練習生としてオファーがかかるまでの実力を手にした。2人は親友として、時には良きライバルとして互いを高め合い、音楽家として少しずつ名を揚げていった。

音大生になったころ、娘と幼馴染は楽団の一員となった。大学でも楽団でも、1日中…1年中音楽漬けで、友達や異性と遊ぶこともなく青春をすべて音楽に捧げる毎日だったが、2人は2人だから頑張れたのだ。ハンガリーとベルギーのハーフで筋が通った鼻とブロンドのショートヘアがよく似合う娘は社交的で人見知りをしない。そのせいか、年頃になると男性に頻繁に声をかけられたが、団長である父親がそれを許さなかったし、当の本人も音楽に没頭していて見向きもしなかったのである。一方、腰まであるブラウンのストレートヘアの幼馴染はいつも俯き加減で団長と娘以外とはあまり積極的に会話はしなかった。対照的な部分もあるが、とにかく常に一緒にいて音楽について毎日語り合い音を奏でながら共に成長していったのだ。

その数年後…大人になった2人の信頼関係を大きく揺るがし、これまで築いてきたすべてを引き裂くきっかけとなる"事件"が起きた。

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