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新感覚!解決しないミステリー小説 ロンドの旅

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国際指名手配犯となった妻を探すため、ロンドは小さい娘2人と旅をしていた。各国の著名人を狙った犯行を追う中で、手がかりを探していく3人。果たしてこの旅のゆくえは…。 主人公が途中…
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2023年8月の記事一覧

新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅Part2.ソナタの旅Chap.3マスカットの事件

新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅Part2.ソナタの旅Chap.3マスカットの事件

9.波動

 は、初めまして。あの…ここに来る時こちらの女性の車に乗せていただいたのですが、少し車から離れて戻ってくると、車体に大量の赤い液体が付いていました。人間の血液ではないかと思っています。

 それは大変ですね。すぐに見にいきましょう。

ロンドは珍しくたじろぎつつ状況を伝えた。初老の女性がほかの事務局員と見られる人間に一言告げたあと、5人は車を止めてある場所へ向かう。道中では、女性がいる

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新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅Part2.ソナタの旅Chap.3マスカットの事件

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8.慄然

旧友が座っていた助手席側のドア外面全体にベットリとした赤いものが大量に付着している。ロンドが鼻を近づけ確かめると血のニオイがした。ドアやその周辺をよく見ると地面も含めて飛び散ったようなあとがあるためここで人が刺されたのか殴られたのか…そんな憶測がされる状況である。

 もうすぐ時間になるね。ひとまず僕らだけでも集合場所に向かおう。そこで状況を説明して警察を呼んでもらおう。

 そうね。

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新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅Part2.ソナタの旅Chap.3マスカットの事件

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7.逐電

鬱蒼と生い茂る木々の間を抜けて4人を乗せた車は直走る。舗装されていない道を地図だけを頼りに進んでいた。なぜかカーナビで確認しても目的地である施設は出てこないのだ。とにかく3人は、とても歩きづらそうな道中を見ながら、車に乗せてもらえて幸運であったと思っていた。

 あ、もしかしたらあの建物かしら。

 そうですね。こんなところにいくつも施設はないでしょうから。

 それにしても、君たちラ

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6.境界

3人は電車を降りてバスに乗り換えた。くねくねとした山道を登って下っての繰り返しだ。タウンの敷地内なのかどうかも分からないが、訪れたことのないエリアであることは間違いなかった。集合場所まではバスを降りてから1時間ほど歩かなくてはならない。小さく華奢な体に似合わない大荷物を持った彼らには過酷な時間となることは分かっていた。

 次のバス停で降りてそこから徒歩になるね。

 もう…なんでこん

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