インドネシアの地元食材を愛する、バリ島のFarm to Tableレストラン〈ロカヴォール〉
2020年1月末。インドネシア、バリ島のLocavore(ロカヴォール)というレストランを訪れました。
Locavore(ロカヴォール)とは?
ロカヴォールは、アジアベストレストラン50にて2016年から2019年まで4年連続ランクインし、2019年にはアジアのサステナブルレストランアワードも受賞したレストランです。
シェフはインドネシア人のレイ氏とオランダ人のエールケ氏。提供するのは地元産の食材をふんだんに使ったモダンインドネシア料理。なんと90〜95%の食材をバリ島もしくはインドネシア国内から調達しているそうです。
地元食材を使ったモダンインドネシア料理
ドリンクは地元産のフルーツをふんだんに使ったカクテルがオススメ。アルコール飲めない方のためのモクテルもあります。
アミューズはこちらのエディブルフラワーから。これ実は、バリ島の至る所で見かける神様へのお供え物を模したもの。バリ島の人々は神様へのお供えとして、ヤシの葉で作ったお皿に花などをお供えするそうです。
お次はこちら。その名もMonkey Business。
猿が木の棒を使ってシロアリを食べる様子から着想を得て作られた、というこのメニューはその見た目の通り、レモングラスの茎を使って竹筒の中にある蜂蜜(スンバ島のブラックハニー)と、アリの卵と、クランブル(ピーナッツ、エシャロット、ハーブ類、食用花などを細かく砕いたもの)をディップしながら食べます。
その後もテンポよくコースは続きます。(解説ないのは僕が料理名を忘れました。すみません)
フランジパニの天ぷらとマリーゴールドエマルション。
黒米ブリヌイとスモークエッグエマルション。
トマトのソルベとグルタミンスープ。
キュウリ、ビリンビ、グリーントマト。
マリネしたブロッコリー茎、ピーナッツ味噌、ブロッコリーハムピューレ、海藻、キャッサバハムビシソワーズ、余ったブロッコリーから作ったブロッコリーパウダー。
セイボリーとマンゴー。
ロブスターBBQ、発酵ドリアンサンバル、焦したチリソース、パッションフルーツで漬けたヤシの芽。
白菜をスモークした豚肉の油でカリッと焼いたもの。
バリ産チョコレートムース、カカオバターケーキ。
インドネシア伝統のCongklakというゲームを模したスイーツ。石、種、貝殻などを穴から穴へ移動させて競い合うゲームだそうです。
サステナビリティへの取り組み
食後にシェフのレイ氏とお話しすることができました。
食材調達は、9割をインドネシア国内の島々から調達。野菜やエディブルフワラーは近くの農園から。肉はフリーレンジのみ。ジャングルの中から採集して使う食材も多くあるそう。
レストランから出る生ゴミは提携農家に渡して豚のエサに、もしくは堆肥化して畑に。余った肉は「ガルム」という発酵ソースに加工して再利用。柑橘類の皮は天然の洗剤として使用。生ゴミ以外は地元の環境団体ecoBaliと提携してリサイクルしているそうです。
「豚の脂身やブロッコリーの茎といった、普段は捨てられがちな素材も可能な限り使用できるよう、常にクリエイティブな調理法を研究している」という言葉が印象的でした。
素晴らしいシェフと会うたびに感じることは、優秀なシェフほど食材を無駄にしないということ。
地元食材と生産者への愛。そしてゴミを減らすクリエイティビティ。バリにお越しの方はぜひ。
こんにちは。ベトナムのホーチミンに住んでます。Pizza 4P'sというレストランのサステナビリティ担当です。