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生活を鮮やかにする文房具

タイトルに悩んだ。
文房具が好きな理由、またそれの活用について語りたい。

なんでペンやノートにこだわったのか。
もともとは見た目だったかもしれない。面白い機能に興味を持ったからかもしれない。詳しいことは覚えていない。思い出せる範囲で書くとする。


二度と戻れないあの日の自分


高校で地学という授業があった。この学問はこの地球全てに関する授業だった。
宇宙の始まりからまさに地面に転がる石ころまで幅広く扱う小学校で言うところの理科だった。

その先生は僕たちに問を出すと正解を教える前に自分で考えた答えをプリントに記入させた。

先生は言う
「人っていうのは一度正解を知るとそれを知らなかった頃の自分がどういう考えだったか忘れてしまうんですよ。だから皆さんには正解を聞く前に考えを書いてもらって正解を聞いてから予測との違いなんかについて考えてほしいんです。」

ということだった。

人間、過去の事柄は記憶としてある程度残っているが、新しく事実を知ったとき、知る前自分がどんな考えをしていたかなんて綺麗サッパリ忘れてしまうのだ。みなさんもあるんじゃないかと思う。ある物事に対する感想や考えが誰かと話しているうちに全く違う意見に変わってしまったこと。そして前まで自分が強く信じていた事は忘却の彼方。

そしてそんな昔の自分というものを紙とペンを通して垣間見えたら面白いんじゃないかと思って日記を始めた。

日記を書くのは毎日ではない。書きたいと思った時に書けばいいと思っている。これにはいくつか効果があると思う。

僕の場合つらい物事や重要な選択があった時によく書く。
書き記すことによって自分の内側がどんどん整理されていく。
それも自分の好きなインクが濃淡を出しながら乾いてゆく様は一層心を落ち着かせる。

日記には力がある。


また今の自分の考え、信じているものが誰かの影響や自分の立場によって変わってしまうことがある。これを忘れないためにも書き記すことにしている。


子供の頃、20円くらいのチョコレートを箱買いするのが夢だった。大人になるとくだらなくなったり健康に気を使ってそんなことは出来なかったりする。

そんなので人生楽しいか?

叶えられるようになった夢、叶えればいいじゃないか。


悲しいのは夢が叶わないこと、もっと悲しいのは夢が叶ってしまうこと?



いや、夢を忘れてしまうことではないだろうか?





メモについて


ヒトとは忘れる生き物だ。

この機能はとても大切だと思う。
もし嫌な出来事や体験を一生忘れられなかったら早々に狂ってしまうんじゃないかと思う。

ただ人間は必要なこともしっかり忘れる。
聞いた時にはとても重要で絶対に忘れることはないだろうと思っていても何かの拍子でかんたんに忘れる。困った生き物だ。

そこで僕はメモを始めた。至って普通の理由だが本当の目的はこれだけではない。

忘れるためにメモをするのだ。

頭の中で何か覚えておかないといけないことがぐるぐるまわっているとどうも思考の邪魔になる。そしていつも「ああ、なんか大事なことを忘れている気がする」と考えるのはそれだけで脳の処理能力が落ちている気がしてならない。

考えることが必要になった時、なるべく広く空っぽのスペースで縦横無尽に、柔軟に、色んな事柄について思いを巡らせたい。

なので書いて安心して忘れるためにメモをしている。




無限の可能性に魅せられた


僕の生活の色々な場面で活躍してくれている文房具だが伝えたい文具の魅力とはこれが大きい。

僕は日々デザイン活動をしていて思うのだ。

この紙とペンには無限の可能性があるな。と

考えてもみてほしい


僕はデザインとは世の中のすべてだと思っている。

携帯電話、パソコン、コップ、ペン、ノート、服、車、家その他諸々のすべてが誰かがデザインし世の中に送り出されている。


それらすべてが紙やペンから生み出される。

もちろん今やパソコンでデザインすることが当たり前になったがそのすべての工程をパソコンで担っているわけではない。途中途中のメモや印刷された紙への書き込みなど様々なところで関係してくる....


そんな事を考えると文房具には無限の可能性があると思う。

文房具によってこれから生み出されるであろう何かに心が踊る。


サポートするとあなたは幸せになります。ほんとだよ??人間とはそうできてるんんだから!!