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文具マニアのレザークラフト成長記 ど素人から10ヶ月で何を学んだか?

今回は過去の振り返りの意味も込めた記事。

レザークラフトを初めて10ヶ月ほど経った。
一年近く経ってもそんなに作品数は多くなく10個程度。
今では革に塗るクリームの配合を考えてワックスを作ってみたりしている。もはやレザークラフトではなくなってきた気がします。

ただその中でも毎回新しい課題に直面し、なんとか進んできたので学びは多かったとおもいます。そんな学びや成長、コツのようなものを作品とともに振り帰っていきます。
(もしかしたらこれから始める人の参考になるかもしれないなね。)


1作品目:A5 ノートカバー 210505~210507

元々文房具が好きである時から革製のノートカバーが欲しいと思っていた。
ただ、わがままな性格なのか市販されているものでは満足いかずどうせなら自分で作ってクタクタになるまで使ってる方がカッコいいかななんて思い作製開始。

憧れのグラデーション

いきなり染色に手を出した。
高校の頃から憧れのYUHAKUに憧れてグラデーション。
深い海の底を覗くような青に吸い込まれそう。この時のテンションは爆あがり。

しかし実は早くも失敗している。

革は染めると縮むらしい。。。

ただこの時は気づいていない。ああ、、おそろしや、、、

染めて乾かす間にレーシングポニーを作った。
縫うときに品物を支えてくれるやつ。その辺に落ちている木を切って蝶番をつけて構造は完成。昔革砥を作るために詰め放題でゲットして放置されていた革を巻いてとめる。この時はレザークラフトやるなんて一ミリも考えてなかった。

ただこのレージングポニーボルトが近すぎて縫うときに糸が引っかかって後ほど位置を変更することになった。

染色も済んだので縫っていく。

初縫い

初めてにしては綺麗なんじゃないかと過去の自分を褒めたい。

この時は「わざわざ革で作るなら糸も自然派でしょ!!麻糸一択!!」という感じで麻糸にろうびきして使っていたが麻糸はどうしても毛羽立ってしまう。
後にビニモに乗り換えることになる…なんと言っても丈夫らしいいので実用主義的な一面を持つ自分には使いやすさと見た目の良さに加え実用性までついてしまうと…。

また、この状態で表面にコーティングが塗ってある。他の物への色移りを気にして使えない物を作っても意味がないという考えだったので売り場の中から一番合いそうな物をチョイス。ただ表面へ塗るものというのはいくらでも選択肢がある中、僕には知識が足りなかった。このコート剤は正直失敗だった。色移りも防水性もあるが表面に一枚薄いプラ板を貼ったようになってしまい、柔軟性が大きく損なわれてしまった。

しおりをつけた
硬く張っている
ステッチも不安定

なんとか完成させたが裁断してから染色したせいでかなりキツい状態になってしまった。

完成した時は普通に嬉しかったがやはり色々な点に満足いかなくなってくる。

染色と裁断の順番に始まり、革の端からステッチの距離もろくに調べずに決めてしまった。開閉動作部分に革の柔軟性が求められるこの作品にはコーティングの選定も良くなかった。色止めと染みなどを防止できるとあればそれを買うしかないのが知識のない状態というものだ…

作り直す予定は今のとことないがまたA5のノートの出番が増えるようであれば作り直そうと思っている。

学び・得たもの

・染色する場合は先に染色してから裁断すること
・麻糸はしっかりロウ引きしても毛羽立つ。
・レーシングポニーのボルトが近いと糸が引っかかる
・コーティングする場合はよく選ぶこと。
・このくらいの作品は端から3mm程度の位置に縫い目があると綺麗に見える


2作品目 ペンオーガナイザー 210509

普段使いのペンをスーツのポケットやカバンへ移動するためのホルダー。
以前はプラ板とゴムバンドで「見た目は悪いけどなんとか使える」状態だったのでレザーにて作製。

今回は前回の反省を踏まえて染色してから裁断したのでサイズは完璧。

裏にクリップ
二本差し
ポケットやバックにセットできる。

これはうまくできたし今でもちゃんと使えている。よしとしよう。

学び・得たもの

・ステッチは一定の順番がありそれを守らないと綺麗にできない。
なのでこの作品から気をつけている。


3作品目 ペンシース  210512

万年筆などを保護しながら携帯するためのペンシース。

アイディアスケッチ

よくあるペンシースは常にペンの頭が出ているのですっぽり収めたく開け閉めできる物を考えた。

レージングポニーの使い方を知らないようです。

麻糸です!
あと、レーシングポニーは奥から手前に縫うらしいです。まぁ使えればいいよね!!

サイズはバッチリ動きもバッチリ。

クリップを出した状態
全体をカバーした状態

できましたね。ペンを出した状態でも完全にしまった状態でも使用できます。
取り出すときはシースを折るようにするとペンに簡単にアクセスできます。

ステッチも上達していますね。

ただこの2日後に洗濯してヘナヘナの色落ちくんになってしまったのでした。。。
泣く泣く二つ目を作ることになりました。。。。

学び・得たもの

・洗濯したらしんどい


4作品目:ツールホルスター 210722

ある休みの日急に思い立って作り始めたのがこれ。3時間くらいで完成したスピード作品。

紙でイメージを練る
現物あわせで寸法を決める
縫って完成
ベルトループ

普段から持ち歩くEvery day carryとしてフラッシュライトとペンは持っていたいなと考えがあって作製。

ベルトループはベルトをした状態でも着脱が可能なようにホック式に。この方式が個人的には大好きでレザークラフトだけではなく縫製の方でもよく採用していたりする。

身体に対して横に刺すことで身体の後ろに回しても邪魔にならず椅子に座ったり運転ができる。ただペンが全長からはみ出すことが想像より扱いづらくしばらくしてボツに。

また、ヌメ革の経年変化を楽しもうと思っていたのにまた適さないコーティングを使用していた。確かこの頃は仕上げ剤くらいの意味としてしか捉えておらず使ってるうちに勝手に経年変化していくでしょ!!と考えたいた。


5作品目:バイブルサイズ 手帳 210920~210922 

やっぱ文具が好きなので今度は張り切って手帳を作る。

手帳というかバイブルが作りたかった。自分だけのバイブル。行きたい場所とか叶えたい夢、心に残った誰かのセリフとか歌の歌詞。そんなものを溜め込む自分だけの聖書。

実は作り始める前にペーパーブランクスのめっちゃおしゃれで金具のついた魔法の書みたいなノートをバイブルににしようとアマゾンでポチった。

これ

たっか!!オシャレでしょ!!!

このノートに書き始めた。

5分後に違うなと思った。

だからやっぱり自分でつくることになりましたとさ!あほ。

相変わらずグラデーション
開けて閉じれる形というのは難しい
ものづくりが好きなのでスケールホルダをつけた。
染めも縫いもまぁまぁ上達した。

ペンホルダーやノートを閉じておく何かが欲しいと思ったり思わなかったりするので今後必要に応じてカスタムしていくつもり。。。考えながら使って後から機能を足せるのも楽しみの一つ。

学び・得たこと

・革すきをちゃんと行った
バインダーを取り付ける部分は薄く漉(す)く加工が必要になる。
今回初めて作品に使用した。本当はもう少し色んなところでこの技術を使うとワンランク上の作品になる。
・コーティングをよく選ぶべき(2回目)
今回使ったのは最初のものとは違うが僕が求めているのはもっと自然派で経年変化のできるコーティング。。。まだこの時には出会えていない。


5.5作品目:ファスナーチャーム

革のハギレで遊んでいた時にふと思いつきで作った。

万年筆のインクで染めを行ったファスナーチャーム。

PILOT 色彩雫 孔雀
手持ちでいくつか作った

個人的には面白いアイディアだと思った。同じ要領でペンシースなんか作ったらお気に入りのインクとお気に入りのペンでこれはビックバンが起こるかもしれない。

最近の万年筆ブームは星の数ほどある鮮やかなインクの影響を大きい。

ただね、染料として使うにはお高級ですね。。。


6作品目:プレート付きブレスレット 212002

レザークラフトを始める前に銀版で指輪を作って遊んでいた。そのアクセサリー作りの延長がこれ。レザーだけじゃ物足りない。金属が欲しくなる。

できたのがこれ。

真鍮板に刻印
青と金のコントラストが美しい

この時苦労したのが『カシメ』

今でも嫌いな金具第1位がこいつ。
本当はもうワンサイズ小さい物を使う予定だったが上手く打てない。

不器用かといわれるとそんな事もないと思う。元々木工で釘を初めて打ったのは小学校に上がる前。その頃から下手くそなりにまっすぐ打つことの大切さは知っていた。

このカシメとかいう金具、片方の足が潰れて中で引っかかることによって固定されるのだがどうも潰れ方が美しくない。
ハトメなどは綺麗に花が咲くように裂けるので綺麗に取り付けられるがどうみても綺麗に潰れる形状をしていないのだ。

取り付けてみると案の定曲がってついている。
何度かやってみた。厚さが足りないのかと別の革でやってみたがやはり曲がるしフェイス面に打痕が出る。美しくない。なんとか何度も取り外してなんとか形になったのがこの作品。

カシメの足元を最初から少し潰して整えておく加工をする人がいるようなので実験してみようと思う。これからカシメとの戦いは続きそうだ。

学び・得たこと

・カシメは初心者の敵
そもそも構造上うまくいく形してないのがみて取れる。
でも世の中のクラフターたちは綺麗に取り付けている。
ハンドプレスを使ってもまっすぐ打てないのに。。世の中のクラフターは僕のとは違う超高級カシメを使っているのかと疑ってしまう。

・打刻は位置合わせが難しいので何か治具を作るべき。


7作品目 エプロン用ツールホルダー 220205

作業用エプロンを作った際に作製したもの。

この時初めて水絞りという技法を使った。
カッターが収まっている部分がそうで水を含ませた状態で引っ張ったり形に合わせたい物に押し付けることで形立体的な形をつくる。銃のホルスターと同じ。

これも特に知識があったわけではないので霧吹きで水をかけて適当に合わせた状態で目打ちで先端から位置を決めていった。

結果は上出来。ジャンプしてもカッターは抜けないし出し入れはしやすい。なんでもやってみるもんだね。

ちなみにこのプレート自体は上2箇所のホックで止まっているので脱着が可能。
全く別のツールを使う工作を始めたらプレート部をそのツールに合わせて色んな工作に対応できる。

また、エプロンの後ろのベルトがクロスする部分も作った。


かっこいいね!!

学び・得たこと

・水絞りについての理解が深まった
・別の作品では失敗だったコーティングも活かすことができた。
(工作の際に汚れや水が飛ぶ可能性があるので)


最後に

勢いで書いたので読んでくれた人は見にくかったかも知れない。お疲れ様でした。
書いておけば誰かの参考になるでしょ!みたいな意味も込めてこの記事をかきました。

また書くと思います。では。

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