心の奥の暗闇 #ゆめの×エッセイ【ゆめのおもひ】
中学2年生という1年間は、私にとっても特別な1年間だった。少し遅い変声期を迎え、合唱コンクールの練習でも自分の出すべき声がわからず、ただ歌うフリをしていただけのあの頃。
まるで、知らない土地の大きな湖に置き去りにされ、ひとりぼっちで暗く深い夜を迎えてしまったかのような、そんな孤独と不安しか感じられない期間であった。
いや、そんな比喩は格好つけすぎであろう。率直に言って、自分の「恥」が詰まった期間だ。だからこの時期に起こった出来事を、誰にも知られたくなかったし、誰にも話した