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まとめⅧ「ポジティブ連鎖」

先週3日のミュージックステーションSP。個人的に素晴らしすぎた。

もちろんお目当てはスカパラ×aikoの「Good Morning~ブルー・デイジー feat. aiko」。予想を超えて、まさかの大トリだったので、それまでのアーティストも存分に楽しめた。

スカパラの存在は認知していたものの、曲に触れることはこれまで多くなかった。しかし、今回のコラボを通して、スカパラのメンバーの温かさ、音楽に対する真摯な姿勢を知り、ここまで音楽で希望を送れる「ミュージシャン」という生業はすごい才能と努力の結晶なんだと、ひしひしと痛感する。

朝が来ない夜はないわ

昨今の逼迫した社会情勢にあって、偶然のようで必然ともいうべきこのタイミングで世に放たれた今回の曲。
「スキャラバン」が演奏終了し、谷中敦の呼びかけで出てきたaikoはいつにも増してこわばった表情。周りのおじさまたちは、その緊張や不安をやさしく包み込む。
テレビ画面を超え、歌詞が、メロディーが、aikoの歌声と共鳴するスカパラの楽器の音色たちが、踊りだす。
「音楽」とは、「エンタメ」とは何か。今回の演奏を見て改めてその凄みを知り、お茶の間がフィーバーする瞬間を目の当たりにできた。

正義を振りかざす言葉たち

ツイッターやヤフーニュースのコメントでは、政府批判、揶揄が繰り返され、承認欲求にまみれた「正義感」がネットを渦巻く。
その最たるものとして、「自粛」の動きが本格化した2月末に、決行した東京事変が再結成ライブが挙げられる。開催の判断は、何を根拠にするものかニュースだけ見ると見えにくかったが、当日のライブでの危機管理体制は万全だったとされている。
ファンにとっての待望のライブが、このように非難の対象になるというのは本当に心苦しい。それ以降のライブは中止となった。

それを非難することは、自由だろう。しかし、その判断の裏にどれほどの苦渋の決断があったかは、計り知れない。実際に音楽をはじめ、イベント業界は、厳しい状況を強いられている。
それにもかかわらず、日本人は「無料配信」されるエンタメを当たり前のように享受し、当たり前のように蔑ろにしている(ように感じる)。

未だに話題に挙げて、非難するコメントが多く見受けられるが、それを今非難するより、これまで一般市民の生活を彩ってきた人たちに対し、感謝し、還元していこうというポジティブな流れができないものか。

人間、ネガティブには流されやすく、ポジティブへは力を要する。

たった一人のポジティブなオーラから
世界がポジティブ連鎖する

これは、モーニング娘。’14「What is LOVE?」の一節。作詞・作曲はもちろん「つんく」。

どうせ「正義感」をかざすなら、「笑顔」「感謝」「思いやり」にあふれたメッセージを発信できないものか。
東京事変の決断をもちろん美化する必要はないが、決断を受けて最善の行動を果たし、ファンへの恩義に報いたことを尊重したい。

今後この苦難を乗り越えた時により良い社会に、ウイルスごときに心を奪われない人間になるために今できることを考えたい。

でも泣くんじゃなくて笑おう、な!

感極まったaikoを通して、こう発信してくれた谷中さんに最大の敬意を表して。

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