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対談①【アスリートだけじゃない!?コンディショニングを整える重要性】トップアスリートを支える杉田正明先生に聞きました

日本体育大学 体育学部教授の杉田正明先生をお招きしてコンディショニングについて色々お伺いしました。以前から仲良くさせていただいてますが、改めて杉田先生の考え方や活動を知れたことで、リンパデトックスにもつながる大事な発見がありました。
コンディショニングはアスリートのための特別なものではなく、食事や睡眠、リフレッシュなど普段私たちが何気なくやっている生活のリズム。それを整えるということであり、それこそが私たち現代人にとって重要なことだということが理解いただけると思います。

以下 杉田正明先生→杉 / 長谷川美智子→長

長 杉田先生、本日はよろしくお願いいたします。
杉 よろしくお願いします!
長 本日はご著書の『休養学』でも書かれている“コンディショニング”について改めてお伺いしていきたいと思います。私はもともとコンディショニングというのはアスリートのためのものだと思っていましたが、著書には一般の方であってもアスリートの方と同じようにコンディショニングを整えることが未病の治療に限りなく有効であるということを書いていますよね。

杉田正明氏著書
休養学基礎 – 疲労を防ぐ! 健康指導に活かす

杉 そうですね。疲労につながるストレスや生理的・心理的な歪みを補正する方法というのがありますが、それが“休養”であったりとか、“運動”や“食”であったりとか、当たり前のように私たちの身の回りにあって大切なものだけど、みんな何が正しい情報なのかよく分かっていない。そんなテーマについて詳しく書いています。
長 アスリートの方たちは自分の身体のことを研究しながら、特別に休養や食など意識をして日々身体をつくっているという感覚。それ以外の方は、自分の身体の状態を意識してみたりよく理解したりする前に、メディアの情報や流行りに乗って色々試しているみたいなのもありますね(笑)
杉 そうですね。アスリートに限らず、休養学・運動学・生理学的なものをきちっと学術的に捉えて、日常生活に落とし込むということが現代人にとって必要なことだと考えています。コンディショニングという考え方を一般の方にこそ伝えたい。そういう想いから執筆をしました。

長 ではアスリートの方はコンディションを整えるためになにをしているのかということからお伺いしていきたいです。
杉 コンディショニングは主にトレーニングの時間以外にやることになります。例えばですが、トレーニング後、すぐ食事を取ってお風呂に入って身体をケアする。そして質の高い睡眠をとり、朝はなるべく早く起きて生活のリズムをつくる。こういういわゆる一般的な生活習慣、それらを確実に実践するために実は隠れたヒントがあるんです。
長 極めてシンプルなことなんですね!ちょっとシンプルすぎて驚きました。朝日を浴びるとか音楽を聴くとか、普通に私たちがやっていることをあえて休養学と提示されたのかなと思ったのですが、そうじゃなくて、本当に選手たちもそれを意識しておこなっているんですね。
杉 そうです!それがコンディショニングです。日々皆さんは、なんとなくやってることだと思います。でもアスリートは自分の調子を整えて、最も良い状態で大事な日を迎えないといけません。良いトレーニングを効果的かつ継続的におこなうために調子を整えること。それがアスリートがしているコンディショニングということです。一般の方も同様に、日々身体と向き合い継続的に調子を整えていくことが重要だと考えています。

杉田 正明 教授
日本体育大学 体育学部 博士(学術) スポーツ科学的アプローチでアスリートをサポートする研究の第一人者。日本オリンピック委員会(JOC)情報・科学サポート部門長や、日本陸上競技連盟 科学委員長を務め、様々なトップアスリート達のコンディション管理や支援を通して、国際競技力の向上に長年携わっている。

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