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ベンチャー社長が母になる。社長と社員の葛藤と覚悟。

おはようございます。
Morning Labo プロデューサーの久保帆奈美(@honami725_)です。

「遠慮はするな、配慮はしろ」

これは学生時代、とあるインターンでメンターに言われてから、私がずっと大切にしている言葉です。最近、この心構えが改めて大切だと気づかされたので、今回はその話をします。

実は今、弊社代表の中村が妊娠をしてまして、Morning Labo(以下、モニラボ)はいまだかつてない変化の時を迎えようとしています。

役員を含め社員4名という小さな会社で「代表の妊娠」というのは、相当なビッグイベント。そこには多くの苦悩や葛藤がありました。

組織が大きな変化を迎えている方や、上司と部下の間ですれ違いがおきてしまっている方などに是非読んでいただきたいです。

代表の妊娠への想いはこちらのnoteをご覧ください。


幸せな妊娠報告とは裏腹に、毎日の「ごめんね」

以前から、私と中村はお互いに夢を語り合っており、中村の夢のひとつに「母親になること」があることを知っていました。

そのため、「そろそろ子供を考えている」と打ち明けられた時は大変嬉しく思いました。もちろん、私だけでなく妊娠の報告を聞いたモニラボの社員、スタッフ含め全員がとても喜び、幸せな気持ちに包まれました。

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全員が妊娠報告を受けた日

しかし、代表の妊娠によるダメージは想像以上に大きいものでした。

妊娠初期は体調の先が読めず、打ち合わせなどのキャンセルが続き、中村は1日に5回くらい「ごめんね」と言っていました。もちろん、社員の中でそれを咎める人はいませんが、4人の会社で1人が穴を開けることの大きさ、ましてやそれが代表となると、仕事全体のスピードは落ち、なかなか攻めた選択ができにくい時期が続きました。

特に、モニラボは朝活コミュニティ「朝渋」を運営しているために朝が早く、妊婦のリズムにはなかなか合いにくいものがありました。イベントがあるたびに中村が謝り、こちらとしても「謝らなくていいんですよ」としか言えず、お互いに罪悪感を感じる悪循環でした。


悪循環な「遠慮」から目覚めた日

そんな日々に社員も慣れはじめた頃、中村が次の言葉を伝えてくれました。

「私はみんな(=社員)がいずれ経験するかもしれないことを、先に経験しているんだと思うことにした。だから、今は迷惑をかけてしまっているけれど、この経験を活かして会社の仕組みを作っていきたいし、次妊娠する人を全力で支えるようにしたい。

私はこの言葉を聞いて、とても腑に落ちる感覚がありました。今中村が苦しんでいることは、私もいつか経験するかもしれないこと。私にも「母親になりたい」という夢があることを知っているからこその発言でした。むしろ、この言葉を私から何故かけてあげられなかったのだろうと、とても悔やみました。

そこからは、お互いに遠慮をしなくなり、何か問題が発生した時は「私が妊娠した時は、もにさんよろしく頼みますよ!」と偉そうに言うようになりました。そう言うと、中村は「任せて!」と嬉しそうにしていました。

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その後、中村特別ルールを作ったり、「妊娠」の辛さや日々の体調の変化や気持ちの変化をほぼ毎日チームで共有するようになりました。

今まで、社員誰もが「妊娠」の辛さを経験したことがないが故に、妊婦さんに対して腫れ物扱いをしていました。中村も社員も、お互いに遠慮をしていたんです。ですがコミュニケーションにおいて大切なのは遠慮ではなく、配慮だと思い知らされました。

「遠慮はするな、配慮はしろ」というのは、こういうコミュニケーションだなと改めて気づかされたのです。


大切なのは「魂の引き継ぎ」

現在は怒涛の引継ぎ作業が行われています。正直ものすごく大変ですし、苦しむばかりです。特に感性に紐づく、クリエイティブや伝え方などはとても難しいです。

私が引継ぎとしてとてもいいなと思っている仕組みが「問題あらへんか会議」です。いわゆる中村が社員と行う1on1なのですが、どんなことも話していい会議になっています。

私はその時間で、引き継ぎに対して難しく思っていることや、中村がいなくなったときに不安に思うこと、将来のモニラボについてなどを話しました。

そこでは、普段のタスクベースの引継ぎでは知ることができないような、中村のモニラボへの思いや、中村が抱える不安など、中村の代表としての「魂」のようなものを引き継がれている感覚がするんです。

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1on1が大事だというのは耳たこではありますが、代表との何気ない会話や感情のシェアの時間は「魂の引き継ぎ」として、とてつもなく大切な時間なんだと実感しています。

普段は2番手タイプの私ですが、中村から「魂の引き継ぎ」を受けるたびに、「私がやるっきゃない!」スイッチが押され、自分がフロントに立つんだ、モニラボを引っ張っていくんだと意識が引き上がります。4月〜5月は、自分にとっても一皮剥けたような感覚のある月でした。


こんな時だからこそチームを強く

4人の会社で代表が妊娠する経験というのは、大変珍しい経験かもしれません。ですがこの経験から得た学びは、上司が増えたり、変わったり、いなくなったりと、どこの組織でも起こりうる、チームに変化が起きた時に活かせるのではないかと思っています。

チーム全体が「遠慮はするな、配慮はしろ」という心構えを持つことでいることで、変化に対して強い組織になれると思うのです。特に部下はつい上司に遠慮をしてしまいがちですが、そうすることで上司との距離を自分から遠ざけている行為に繋がってしまうのだと思い知りました。

また上司と部下とのコミュニケーションにおいて、「魂の引き継ぎ」は普段であったらランチに行ったり、飲みに行ったりと自然にできていたはずなんです。ですが、在宅勤務になり、現在もなかなか気軽に外でご飯を食べられない状況にある今、そういった他愛のない時間を後回しにしがちだと思います。

ですが今だからこそ、そういった時間を大切にすることで、チームとしてひとつ強くなれるチャンスなのではないかと思います。

また、この考えは正しいかは分かりませんが、自分が女性で、上司も女性だという同じ境遇の方は、上司は仕事の先輩でありながら、ひとりの女性であると思えるといいのではないでしょうか。妊娠や子育ての話がお互いにできるようになると、何かあったときに強い味方になってくれる素敵な関係が築けるのではないかと思っていますし、私は上司とそういう関係を築いていきたいと思っています。

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