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大阪で自営業をしています。十数年前にパニック発作を経験し、以降たまに症状が現れ、対症療…

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大阪で自営業をしています。十数年前にパニック発作を経験し、以降たまに症状が現れ、対症療法でやり過ごしてきました。しかしコロナ禍の自粛中に厄介な症状に陥り、根本治療をするべくパニック症と向き合い、現在認知行動療法(CBT)に取り組んでいます。

最近の記事

大阪北新地クリニック放火事件のテレビ報道に思うこと

大阪市北区の北新地界隈にある心療内科クリニックの入る雑居ビル放火事件の報道が連日テレビで流れています。 くだんのクリニック、私も昨年夏2度受診しました。パニック発作を頻繁に起こしていて、何としても完治させたいと関西圏内のクリニックや専門医を探しては訪れるという行動を繰り返している時期でした。 そのクリニックにも期待して行ったのですが、私の求める専門的な知識や技術は持ち合わせておらず、2度目の受診でクリニックを替えました。2度目の受診はカウンセラーによるカウンセリングで、そ

    • コロナの濃厚接触者になって思うこと

      久々の投稿です。昨年夏に認知行動療法を始め、年末にはほぼパニック発作が起こらなくなり、投稿する機会がまったく無くなりました。久々に投稿したのは、不運にもコロナの濃厚接触者になりPCR検査を受け、そのことについて書きたくなったからです。 検査の結果、陽性ならば無症状でも私の住む自治体ではホテル療養を強いられます。私が一番気がかりだったのは陽性だった場合、重病になるんじゃないかということよりも、狭いホテルの一室に閉じ込められること。 もしホテル療養中にパニック発作が起これば、

      • 薬物療法でなく認知行動療法を選んだ理由

        パニック症の治療ガイドラインでは、「抗うつ薬の『SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)』を第一選択薬として、即効性のあるペンソジアゼピン系の抗不安薬を併用することを推奨しています。」とあり、パニック症を克服する人の多くはこの薬物療法を実践するようで、パニック症をカミングアウトした芸能人の方々も薬物療法で完治したという方が多いようです。わが国において、パニック症は西洋薬で治すというのが一般的です(欧米では認知行動療法が一般的です)。 しかし私は西洋薬を服用していません。

        • パニック症って、どう診断される?

          2006年にパニック発作を初めて経験して以来、これまで何度となくパニック発作を起こしましたが、パニック症と診断を受けたことはありません。「どういうこと?」と思ったことでしょう。 パニック症の治療ガイドラインでは、抗うつ薬の「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」を第一選択薬として、即効性のあるペンソジアゼピン系の抗不安薬を併用することを推奨しています。しかし、私の場合、2006年にパニック発作を経験してからしばらくは「パニック症」という病気の存在すら知らず、周囲にそ

        大阪北新地クリニック放火事件のテレビ報道に思うこと

          ストレスとパニック発作の因果関係

          パニック発作を体験して以来ずっと悩まされていたかと言えば、そうでもありません。一年365日のうち大半はパニック発作にはなりませんし、しばらく発作にならないと自分がパニック症であることすら忘れてしまいます。 ほとんど気にならない年もあれば、多くの日数悩まされ続けた年もあります。2006年、2014年、2017年、2020年は悩まされた年の代表格です。これら年には、自身の生活環境に大きな変化があり、パニック発作の大きな要因の一つになっていることは否めません。 2006年は、ビ

          ストレスとパニック発作の因果関係

          パニック発作の3プロセス

          パニック発作には、三つの段階があります。初めてパニック発作を経験してから14年ほど経ちますが、このことは今夏より認知行動療法(CBT)に取り込むまで知りませんでした。 日本でのパニック症の治療は、薬物療法が主流で認知行動療法の専門家は少なく、専門家のカウンセリングを受ける人は非常に少ないらしいです。認知行動療法は、文字通り「認知」と「行動」というヒトの知的活動に働きかけ、矯正をしていくものです。そのためには、まずパニック発作のメカニズムを知る必要があります。幸運にも私は、自

          パニック発作の3プロセス

          ストレスだけでなく、ワクワクすることもパニック発作の要因に

          2006年秋、パニック発作を初めて発症し、当初は突然の息苦しさと気を失うような初めての感覚に襲われ、どう対処していいのか分からず、その都度、救急車を呼んでいました。命に関わるようなことであれば仕方ないにせよ、病院へ運ばれる頃には毎回、体調は回復に向かっているのです。本当に必要な人のために救急車など安易に呼ぶべきでない。自分のとった行動に自責の念を抱きました。 とは言うものの、いざパニック発作になれば「今度こそ本当に死ぬんじゃないか!?」。15分から小一時間は文字通りパニック

          ストレスだけでなく、ワクワクすることもパニック発作の要因に

          高温の日中、マスクして外出するとパニック発作に

          私のパニック症は、風呂でのぼせ「死ぬかも知れない」と思った体験が、記憶のどこかに強烈に刻まれていて、何らかの緊張やストレスをキッカケに発動するというのは以前から何となく分かっていたのですが、かと言ってコントロールするのは至難の業。一度パニック発作が起こると、「この苦しさは自分が勝手に作り出しているイメージ。窒息死することなどない」と自分に言い聞かせたとしても、それを上回る不安と肉体的苦痛に襲われ、「今度こそ本当に窒息死するんじゃないか!?」と気を失いそうになるのです。 今年

          高温の日中、マスクして外出するとパニック発作に

          数ヶ月で4回、パニック発作で救急搬送される

          前回noteの初投稿でパニック症のきっかけとなった朝風呂ののぼせ、そして初めてのパニック発作のことを書くに当たり、リアルに当時のことを思い出したせいか、この数日何度か不意に息苦しくなり少々焦りました。 しかし苦い記憶にフタをするのではなく、苦い記憶の執着をやめ、誤ったとらえ方を正すことがパニック症を克服には必要で、当時のことをこうして記すことは、事実関係を整理するうえでとても大切だと考えます。 初めてのパニック発作で自ら救急車を呼んで以来、半年いや数ヶ月の間に少なくとも計

          数ヶ月で4回、パニック発作で救急搬送される

          些細なあの出来事がすべての始まりだった。人生で初めてのパニック発作

          パニック発作に初めて襲われた日のことを今でも鮮明に覚えています。と言うか、忘れることができません。 2006年秋のある朝、私はいつものように出社前、熱い湯船で汗を流しながら仕事へのボルテージを上げていました。同年5月、ビジネスパートナーらと起業し、売上げはまったく振るわないもののやる気だけは誰にも負けないくらい、日々前向きに100%の力で仕事と向き合っていました。 前日の疲れを熱湯で吹き飛ばそうと湯船に浸かり過ぎて、のぼせそうになり立ち上がると、全身から血の気が一気に引い

          些細なあの出来事がすべての始まりだった。人生で初めてのパニック発作