パニック発作の3プロセス

パニック発作には、三つの段階があります。初めてパニック発作を経験してから14年ほど経ちますが、このことは今夏より認知行動療法(CBT)に取り込むまで知りませんでした。

日本でのパニック症の治療は、薬物療法が主流で認知行動療法の専門家は少なく、専門家のカウンセリングを受ける人は非常に少ないらしいです。認知行動療法は、文字通り「認知」と「行動」というヒトの知的活動に働きかけ、矯正をしていくものです。そのためには、まずパニック発作のメカニズムを知る必要があります。幸運にも私は、自宅から通える範囲で良い専門家と巡り会うことができ、最初のカウンセリングでパニック発作の3プロセス(3要素)を教えてもらいました。

不意に、息苦しさを覚え、「このままだと死ぬんじゃないか?!」と考え、救急車を呼ぶ。私が経験したこのパターンで、3プロセスを説明します。

一つ目のプロセスが【自己注目】です。「息苦しい」と感じると、自分の体の感覚ばかりに注意が向いてしまい、それ以外のことに注意が向かず、息苦しさがさらに増していきます。

次に二つ目のプロセスがやって来ます。「こんなに息苦しいということは、何か重篤な病気ではないか?」「このまま窒息死するんじゃないか?」と最悪の結末を考えてしまう【破局的思考】です。

「このままじゃ死んでしまう。だから救急車を呼ぼう」と実際に119番に電話して救急車を呼ぶという行動に移してしまう。これが三つ目のプロセス【安全行動】です。

それぞれの段階での(思考的な)対処法を学び、実践し、パニック発作を自分の思考によって封じ込める。これが認知行動療法(Cognitive Behavior Therapy)で、欧米ではパニック発作の治療法としては主流で、薬物療法よりも効果的かつ副作用もなく、完治できる確率も高いとされています。

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