11/24実施 乃村工藝社「多様性とつながりを考える森のワークショップ」
森と踊るのタケです。
今回は、コラボ企画で、ひと・つながり研究所 ラクシュミーさん(以降、「ひと・つながり研究所」)が実施する株式会社乃村工藝社さん(以降、「乃村工藝社」)のワークショップの一部を担当しました。
森と踊るで担当したパートの進め方はいつも通りでしたが、実は、他企業のワークショップを部分的に担当するというのは私たちにとっては初めての試みで、新しいチャレンジでした。
ワークショップ概要
企画の背景
この企画は、旧知のファシリテーター仲間から「森でワークショップをしたいので話を聞かせてほしい」という連絡が入ったことから始まりました。
当初は「森」という場所の提供と、夕方に焚き火ができる環境を探しているということだったのですが、詳しく話を聞いてみると、やりたいワークショップの内容と私たち森と踊るがこの森で伝えていることが見事にシンクロするではないですか!!
ということで、自然な流れでコラボで開催しようという話になりました。
森で多様性とつながりを考える意味
コラボのきっかけを作ってくださった「ひと・つながり研究所」代表の末吉謙太郎さんは研修やワークショップを手がける中で「本質的な学びのためには頭の理解だけでなく、体感覚を通していくことで得られる腹落ち感が必要」と考えていました。その体感覚をより感じやすくするために、オフィスにはない開放感やリラックス感が得られる自然という環境に目をつけ、私たちの森の活用についてお声かけ頂いたのでした。
下見に来た末吉さんと森を歩きながら今回のテーマについて伺うと「乃村工藝社は、空間創造を手がけている会社であり、クリエイティビティを源泉にして、空間創造の ための新しい チャレンジを起こしていくことが必要。そのためには社員一人ひとりの多様なクリエイティビティに目を向け、それらをつなぎながら大きなうねりにして形にしていくという風土を育てていきたいんです」とのこと。
一方、私からは、この森に棲むさまざま生き物たちが関わり合いながら起こしているダイナミックな仕組み、その中でそれぞれの生き物が果たしている役割などをお話したところ、末吉さんは足を止めて「そう、そういうことなんですよ、参加する人たちに気づいてほしいことは‼︎
まさに多様性とつながりという今回のテーマにぴったりの話なので、ぜひそのこともプログラムの中に組み込ませてください✨」
末吉さんの中で、学びを深める環境づくりの場としての森から、森そのものから学ぶ場へと意味が進化した瞬間でした。
今日がどのような1日になるといいですか?
そんな問いからワークショップはスタート。
午前中は、ひと・つながり研究所のファシリテートでワークショップは進みます。
いくつかの「問い」をもとに自分の内側に意識を向けたり、お互いを対話で深めあったりしながら、森の中に入っていく準備が整っていきます。
普段、ビジネスの現場で自分自身を振り返る暇もなく、忙しく働いている参加者のみなさんの顔が少しずつ緩み、ランチのあとは、「今、何を感じているのか?」という自分の感覚への問いを胸に持ちながら、森まで歩いて移動。
準備が整ったところで、森と踊るの代表ずーやんこと、三木一弥にバトンは渡されました。
森は企業組織の相似形
ずーやんが森のあちこちを指差しながら語ります。
森を豊かにするためには、そこに生きるさまざまな生き物の種を増やしていくことが大切なのですが、地上に見える生き物だけでなく土中の菌や微生物まで意識して森に関わっていく。菌や微生物が生きやすい環境づくりのきっかけを人間がいかにつくっていけるか?
人間のちょっとしたきっかけから、その菌たちが菌糸を伸ばし、菌だけではなく、木々や植物ともネットワークがつながることで、水や空気、栄養分がやりとりされ、ほかの生き物たちへも波及し森全体が豊かになっていく。そして、それは誰かに命令されていることではなく、各々の生き物が生きるために自発的に行い、それが結果的に森全体に貢献していくことになる。
これが企業が研修やワークショップという形で森に入っていく意味だと私たちは考えます。
目に見えないものも含めた多様な生き物が誰かの命令ではなく、自らの意思で特長・特質を発揮し、周囲とつながり合いながらそれぞれの役割で貢献することが全体の豊かさにつながる。「ヒト」という生き物の集まりである企業組織も自然と相似形であり、この森の生態系の姿から学ぶことがきっとあるのです。
最後は焚き火を囲んで・・・
1日を通して、普段と異なる体験を経て、参加者の胸にはどんな思いが湧き上がったのでしょうか?
焚き火を囲みコーヒーカップを手に、誰かに語りかけるような、あるいは自分自身に語りかけるような対話の時間を過ごしつつ、やがて日が西の空に落ちていきました。
参加者の声
最後に
クリエイティビティが会社の根幹を支えておられる企業さんにとって、こういった自然の中で五感を開いていく場は自らの気づきや学びを得ていく時に、とてもマッチするなと感じました。
また、森と踊るだけですべてのプログラムを組むのではなく、場づくりの得意な外部の方々とのコラボレーションもとても可能性があるということも、実際に実施することで確認することができました。
ひと・つながり研究所に感謝するとともに、またご一緒できることを楽しみにしています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?