見出し画像

共感できるストーリーがある話は、心に残りやすい

読書をしているとおもしろい昔話や逸話(いつわ)、寓話(ぐうわ)などに出会うことがあります。

例えば、最近2つの話が心に残っています。

心に残った話

1)父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。 ヤニス・バルファキス(著)

この本に紹介されていたのは、「怒りの葡萄」の話です。そこから、作者のジョン・スタインベックつながりで、「エデンの東」の題材である「カインとアベル」の話を知りました。

カインとアベル
昔、カイン(兄)とアベル(弟)という兄弟がいました。カインは、農耕。アベルは、放牧をしています。ある日、2人が神様にそれぞれの貢物を捧げました。カインは、農作物。アベルは羊です。すると、神様はアベルの羊にだけ興味を持ち、カインの農作物を無視しました。これに腹を立てたカインは、アベルを呼び出し、殺してしまいます。その後、神様にアベルの行方を聞かれたカインは、「知りません。私は弟の監視者なのですか?」と答えました。これが『人類初の殺人』と『人間が初めてついた嘘』だと言われています。

2)キャッチコピー力の基本 川上 徹也(著)

こちらの本で紹介されているのは、鎖につながれた象の話です。

鎖につながれた象
象使いが象に最初に仕込むのは、逃げだそうという気持ちを起こさせないこと。象がまだ赤ん坊のとき、その足に太い丸太を鎖でつないでおく。そうすると、逃げようとしても太い丸太が足かせになり、逃げられない。あきらめるようにしておく。
次第に象はこのとらわれの状態に慣れてしまい、逃げることをあきらめるようになる
おとなになって、巨大なからだと強い力の持ち主になってからも、足に鎖を巻いておきさえすれば、象は決して逃げだそうとはしない。たとえ、鎖の先に小さな小枝が結んであるだけでも。

モヤモヤな経験

どちらも興味深く、おもしろい話です。しかし、このnoteで初めて知った方は、『えっそうでもないけど。』と思うのではないでしょうか。

実は、私も同じ経験をしたのです。

人生の教訓を知ることができる寓話(ぐうわ)に出会ったとき、『もっとたくさんの話を知りたい!』と私は考えました。

そこで、寓話(ぐうわ)を集めた本を読んだのですが、どうも心に残らないのです。

どれもためになる話で、読んでいるあいだは学びを得ていると感じていました。しかし、すべて読み終わった頃には心に残っていません。

『あれ?なぜだろう?』

そのモヤモヤが樺沢 紫苑さんの本でわかった気がします。

共感できるストーリー

”人間の感情は「文字」だけではなかなか動きませんが、「視覚」に訴えかけられると簡単に動くものです。文字を「視覚化」する方法が、「イメージしやすいストーリー」を使うということなのです。”

今回紹介した2つの話は、出会う前後にストーリーがありました。

つまり、「このnoteを読んで出会った人」と「ストーリーがあって出会った私」とでは、心に残る度合いはまったく違うということです。

人生の教訓となる話であっても、前後のストーリーの有無、そのストーリーに共感できるかできないかで、大きく受け取り方が変わってしまいます。

まとめ

寓話(ぐうわ)単体では、話それ自体にストーリーがあってもリアルが足りないと考えました。つまり、共感しにくいのです。

共感できるストーリーとは、リアルなビジュアル化できることが必要です。

目指す文章は、共感できるストーリーです。でも、簡単にはいきません。共感できる文章は、むずかしいです。

noteにはすばらしい記事がたくさんあります。他の方のnoteを通じて、インプットとアウトプットを繰り返して勉強しようと思います。

そして、心に残る文章を書けるようがんばります。

ありがとうございます!