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BOOK REVIEW vol.046 やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ

今回のブックレビューは、大平信孝さんの『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』(かんき出版)です!

本屋さんの中をぐるぐる歩いていたとき、本のタイトルが目に飛び込んできた。『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』・・・物事をつい先延ばしにしたり、SNSが気になって目の前のことに集中できなくなる私は、昔から「すぐやる人」に対する憧れがあった。でもタイトルには「やる気に頼らず」とある。行動する時、「やる気」に頼らなければ、一体、何に頼るの…?という疑問と興味がわき、内容を読んでみたくなった。

読んでみて分かったこと。こちらの本には著者の大平信孝さんによって、脳科学と心理学の観点から「“すぐやるスイッチ”をオンにする方法」が書かれている。「やる気」や「根性」ではなく、「脳の仕組み」に基づいて行動することで「すぐやる人」になれるという分析は説得力があった。そして私が今まですぐに行動できなかった、もしくは行動しても続かなかった理由が、まさに「やる気」だけに頼っていたからだと、ようやく自覚できた(とほほ)。

ちなみに、私が苦手意識を持っていることの一つに「習慣化すること」がある。一度、ルーティンに取り込めてしまえば、あとは続けていくだけなのに(継続はわりと得意)、習慣にするまでが苦手。大平さんの解説によると、『新たに習慣づけたいことは、すでに定着している習慣にくっつける』ことがコツとのこと。そういえば…と思い返してみると、過去、習慣化に成功したものは、単独で取り入れたものよりも、すでに定着していた習慣にくっつけたものが多いことに気づいて、「確かに!」と思った。

例えば、洗面台の掃除。それまでは数日に一度、重い腰を上げて掃除をしていたけど、ある日、毎朝の歯磨き後に行うように変えてみた。慣れるまでは少し苦痛。でも慣れ始めると自然に洗面台の掃除に取り掛かれるようになり、逆にやらないと気持ち悪さを感じるようにもなった。毎日掃除をするおかげで、洗剤を使う必要もなくなり、水拭きでササっと拭けばピカピカになる。最初は洗面台だけだった掃除が、いつしか鏡も拭くようになり、今ではそれがすっかり「習慣」となった。

帯には『脳をうまく使えば、意志が弱くても行動できる!』とある。「脳をうまく使う」と聞くと難しそうに感じるけど、大平さんの解説はとても分かりやすく、37あるコツも今日からすぐに実践できそうなものばかり。イラスト付きなので、きっと多くの人が自分の仕事や生活に当てはめてイメージすることができ、「いつかやろう」と先延ばしにしていたことを少しずつ行動に移せるのではないかと思う。私自身も「さっそく試してみよう!」と思えるコツをたくさん享受できた。

私のように、やる気や根性で乗り切ろうとして、あっけなく電池切れになってしまう人(苦笑)、SNSが気になって集中できない人、何でも先延ばしにしてしまう人にはとくに読んでもらいたいなと思う。行動を“カタチ”にするための第一歩を、優しく後押ししてくれる一冊。あなたの「いつかやろう」が「今日やろう!」に変わるかもしれません。

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