大さじ1杯の”匂いつきの水”が3万円で売れる理由。ディオールにマーケティングを学でんきた(Miss Dior展)
こんにちは、もりおです。
今日も記事を読んでいただきありがとうございます。
突然ですが、僕は
ユニクロとGUをこよなく愛するタイプの人間です。
夏はひたすらGUの白Tシャツを着まわしてます。
でね、
世の中にはハイブランドってあるじゃないですか。
シャネルとか、ヴィトンとか。そういうの。
先日、
「なんかイベントやってないかな~」って思って
調べていたら
ディオールが香水の展覧会をやってましてね。
ミスディオール展
普段、
知り合いの億越え起業家に誘われでもしないかぎり
平日にしか外に出ない僕なんですが
今回は一緒に行く人が「どうしてもこの日しか空いてない」ということで日曜日に行ってきました。
土日の東京って人混みと暑さがマジきつかいから萎えてたんですが、
DIORにいる間はクソ興奮してました。
ていうか、腰抜かしてました。
マジでとんでもないところだった。
だってね。
ディオールって
たった30mlの”匂いつきの水”が1万円以上するんです。
30mlって大さじ2杯。やばい。
なかには15ml=大さじ1杯で3万円以上する香水もあります。
なにが腰を抜かすかって、
「ハイブランド興味ねー」っていうおっさんの僕が
展覧会にいったらこのミスディオールっていう香水に
平気でお金を払いたくなったってこと。
大切な人にプレゼントしたくなる。
というわけで、
ディオール半端ねぇ!!
って思ったので何が凄いのかマーケター目線で書いていこうと思います。
僕みたいな普段
「ハイブランド興味ないわ!」って人に読んで欲しい。
予約の時点で一味違う
まず予約方法がまず一味違う。
こういうイベントって、参加する時に
という3パターンに別れるんですよ。
ディオールさんは自社サイトで予約。
しかも、、、
ディオール ビューティー LINE公式アカウントにて事前予約が必要
これの何が凄いか分かりますか?
情報発信に限らず、ビジネスの基本は
見込み客ってのは、
ようは「商品を買ってくれそうな人」。
LINEに登録してもらうってことは、その
「商品を買ってくれえそうな人」
にディオールからいつでも情報を届けられる状態をつくってるわけです。
たとえば「新作が出ましたよ!」とか「こんなキャンペーンやってます!」とかね。
お知らせを送れば、
ディオールに興味のある見込み客だから
それを見た何パーセントかは購入するでしょう。
シンプルながら超強力です。
ビジネスではリピーターが超大事ですからね。
これが他の2つの予約方法
・予約なし
・他者の予約サイトで予約
だと、出来ないんですよ。
今回のミスディオール展覧会自体は無料なんだけど、
予約を
LINEに登録してもらう
ことで見込み客リストを取得している。
すごいっすよね。
よく居酒屋とかファミレスで
「LINEに登録すると100円引き」とかあるけど
これも本質は同じ。
どちらも“見込み客に連絡できる状態“をつくってる。
ただ、
ディオールの今回のやり方はめちゃくちゃ上手で
「なんか無理やり登録させられてる感」が一切ない。一味違うわ。
会場に着くと
会場につくと、もう一面めっちゃピンク。
可愛すぎる。
入った瞬間からSNS映えまくる展示なんですが、展示の内容は
「ミスディオールの歴史」でした。
ミスディオールなる香水の誕生から約80年間を振り返る展示からスタート。
当時の香水や、
ナタリー・ポートマンの広告などが飾られていました。幻想的なスペース。
ドレスのイラスト。
めっちゃ芸術的ですよね。
その場にいるだけでなんかテンションがあがる。
やばい。
実際にナタリー・ポートマンが着用していた
オートクチュールドレスやFLOWERドレス。
歴代のミスディオールのテレビコマーシャルも上映してました。
このCMに、
これまで展示されていたものがバンバン出てくるので
「うぉおおお!これを見てきたんや!」ってなる。
あんま詳しくない僕からすると、伏線が回収されたかのような感動。
めっちゃくちゃ情報発信してるやん
展覧会なんですが、ただ映えるだけじゃなくて
めちゃくちゃ歴史を教えてくれるんです。
いや、めっちゃ情報発信してるやん!っていう。
もちろん展覧会だから当たり前なんだけど
情報で価値を伝える
ということをしているわけです。
ここでポイントなのが、ミスディオールという香水について
「こんなに効果のあるすごい香りなんです!」とか
「〇〇という成分を80%配合」みたいな機能的な説明は無い
ことです。
を伝えてきます。
こうやって展示一通り見終えると、ある現象がおこります。
それは
参加者の認識がめちゃくちゃ揃えられてる
ってこと。
つまり、
ディオールの持つ価値やブランドのイメージを参加者全員が共有している
と言うことです。
例えば
本屋さんのヴィレッジヴァンガードってありますよね?
「ヴィレッジヴァンガード」と聞くと、
頭の中でパッとあの雑多な店内のイメージが駆け巡ったと思います。
ヴィレッジヴァンガード:サブカルグッズを豊富に取り揃えている遊べる本屋
みたいな感じで。
それと同じで、
ミスディオール:フラワードレスに合う、甘く女性を煌めかせる上品な香水
ってのが、僕たちの脳みそにダイレクトにインストールされてる。
展覧会で何度も情報を伝えられたおかげで、認識が揃ってるわけです。
少なくとも
「ただの匂いのついた水じゃん。もっと安いのじゃダメなの?」
みたいなことを言うのはヤボなんです。
華やかなCMモデルや女優と同じ香りを、
職人が魂を込めたデザインしたかわいい瓶を手にして、
かわいいドレスを着てミスディオールをつける。
どれだけ日常がパッと明るくなるか。
ミスディオールの持つ”価値”を分からされています。
そんなタイミングで、
香水やスキンケアをお試しできるコーナー
が出現。
もちろん、お試しだけでなくそのまま買い物できます。
試しに香水をかいでみると
甘く、でも甘ったるくないすっごくいい香り。
15ml=大さじ1杯で33,220円の香水をみても
「むしろ1万円の香水より、こっちの方が欲しくなる」
という逆転現象が起こっています。
香水だけでなく化粧品も。
その場でお試しできるようにコットンやティッシュ、綿棒にクレンジングという気配り。
展覧会の後のタイミングで売り場をもってくるのって、
当たり前のようで超大事です。
この式で言うと、成約率の部分が上がるわけです。
ファンになっているから。
当たり前のようですが、ちょっと考えてみてください。
まだそんなにディオールに思い入れのない人が
いきなり街でディオールの香水を売られてたらどうでしょう?
「え、高くね?こんなちょっとの香水に1万円以上??」
ってなりかねない。
一方で、
重厚な歴史あるミスディオール展を見た後なら、欲しくなっちゃうんです。
世の中にはこの
「情報で価値を伝える」
ことをせずに
「売るだけ」の人がどれだけ多いか。
ついで買いがしたくなる仕掛け
しかも、、、!
この売り場で44,000円以上のお会計をすると
限定ノベルティがプレゼントされます。
こんなトートバッグ。
会場限定で数量限定。
限定ってのが、また欲しくなっちゃいますよね。
このトートバッグでちょっとした買い物や用事にいったら・・・
なんて妄想をしちゃいます。
「このバッグ、分かる人には分かるでしょ?
そう、私はディオールを愛しているのよ、ふふふ」という
ファン心に火をつけられるでしょう。
この式でいうと、単価の部分が上がります。
マジでビジネスがうますぎる。
しかも、LINEからの事前予約制のおかげで
行列を作って何時間もまったり、
展覧会がギュウギュウで見づらすぎる
なんてことも避けられてました。
これでもかと映えスポットが用意
出口付近には、
ローズで飾られたミスディオールの文字。
ここが写真スポットになっていて行列もできていましたね。
ちゃんと係員さんが列を誘導してて、狙ってやっていることが分かります。
展覧会そのものも映えスポットだらけなんだけど、
こうやって明確な写真を撮る場所があるっていうのもすごい強い。
みんなSNS用の写真撮ってました。
つまり
拡散してもらう
ということを戦略として最初から設計している。
男性の中にはこういうSNSにのせるための写真撮影を小馬鹿にする人もいますが、
マジで皆んなハッピーになってるんですよね。
・写真を撮る人
→思い出を残しシェアできてハッピー
・SNSで写真を見た人
→行きたいところを知れてハッピー
・ディオール
→無料で自社の宣伝をしてもらえてハッピー
ちょっと話が脱線しましたが、
拡散したくなるような仕掛けは
無料で集客してもらうようなものなので超大事。
もちろん、
自分から拡散したくなるようなコンテンツの質
があるのが大前提ですが。
映えスポットがあるだけじゃなくて、
体験として「コストを払ってでも来てよかった!」と思えるコンテンツがないとダメです。
拡散の仕掛けだけあっても逆効果になりかねませんからね。
さらに展覧会のラストはカフェがあってめちゃんこかわいい。
室内席はパステルピンク。
外にはキッチンカーが。
テラス席はフラワーガーデンみたいになっている。
せっかくなのでキッチンカーで紅茶を購入。
ミスディオールのモチーフのローズが入っていてこれまた映える。
さらに言うと、この持ち帰り用のカップ。
ピンクで目立ちますよね?
ディオール展を終えた人たちが、
みんな持って会場から駅まで歩いているので
それだけで宣伝効果になってる。
天才か。
計算され尽くされている”仕組み”
ミスディオール展覧会に行ってみたら
・見込み客を集める(無料展覧会)
・見込み客のリスト化する(LINE登録)
・見込み客をファン化する(歴史やアート、CMなど)
・ファン化した見込み客に商品をオファー(売場)
・拡散の仕掛け(撮影スポットや映える展示、カップ)
などなど、
最初から最後まで設計図が描かれている
ことが見て取れます。
これによりディオールは
この展覧会に人を呼べばどんどんファンも売り上げも増える仕組み
ができてる。
参加者側も
楽しくてディオールが好きになって思い出に残る体験
を味わうことができます。
マーケティングというと、なんだか
「数字だけを見るイヤな世界」って印象があるかもしれませんが、
むしろ逆です。
展覧会という無料イベントで
戦略を立て、ちゃんと価値を伝える
からこそ、
15ml大さじ一杯の香水が毎日をより煌めかせる大切なアイテムという認識を強くします。
1万円だろうが3万円だろうが
「それだけの価値がある!」と喜んでお金を払いたくなる。
コスパとかは一旦置いておいて
大切な、自分にとって特別な香りのある世界って豊かじゃないですか。
僕は
より豊かな世界を人に布教するのが
マーケティングの本質だと思っています。
もちろん、
商品そのものの質がある
ということが大前提ですが。
ものが溢れている現代では、
情報で正しく価値を伝える
ということができると強いです。
いいものを作れば売れる、というのは残念ながら幻想なのです。
たとえば、以前記事にもしましたが
ゴッホはめっちゃいい絵を描きまくってたのに生前は一つしか絵が売れませんでした。
絵の具も買えなかったゴッホと、億万長者のピカソの違い【ファン・ゴッホ ー僕には世界がこう見えるー】
https://note.com/morio0101/n/n1dfc5cf36b48
正しく価値を伝えるためには、
ライティングテクニックももちろん重要ですが
高い視座での戦略を描けるかどうかが超大事。
高度なライティングテクニックも、
全体の中にうまくはめ込めなければ最大限の威力は出ません。
逆にディオールみたいに
俯瞰してビジネスの流れそのものを作れる人は、
効率も得られる収益も何桁も変わってきます。
まぁ難しい話は置いておいて、
この展覧会1つだけでも
無料の展覧会を見つける
→ファンになる
→買う
→拡散する(展覧会を見つける人が増える)
といった購買行動の全てがセットになっている
ディオールのビジネスのうまさが伝わると思います。
僕自身たまたま行ったディオール展覧会のマーケティングに触れましたが、こうやって具体事例に触れたら、
「無料で価値提供をして見込み客を集まる」
「1つの商品の価値ブランドを伝える」
「拡散の仕掛けをつくる」
というようなディオールの施策を
【抽象的に】抽出することで、
自分のビジネスにも応用できます。
たとえば
「無料でプレゼント企画をつくってSNSで呼びかけようかな」
「商品の歴史や、開発者の過去を話してみようかな」
「レビューを書いてもらって、拡散してもらおう」
というふうに、
具体→抽象→具体を行き来できるようになります。
こうなると、
世の中のすべてが先生になるので
どんどんレベルアップできます。
飯屋に行ったり、街を歩いてるだけでも全てが学びになります。
特に僕がこのブログでやってるような
「情報発信」
というメガネを通して世界を見ると、
めちゃくちゃ面白いし、
経済的なリターンも得られます。
普通に実業をコンサルできるようになるし、
めちゃくちゃチートです。
そうそう。
今回紹介したディオールは
数あるハイブランドの中でもとんでもなく儲かっています。
おそるべし。
僕たちもディオールのように
正しい戦略を立て、情報で正しく価値を伝えられる人
になりましょう。
僕がしている情報発信×コンテンツ販売はまさにうってつけです。
個人で資産億を狙える世界ですし、なにより超面白いですよ!
それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました。
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