回顧手記「助っ人」 2007.10.10 たびのおと 〜 Otaru MorinoKi 〜 2022年12月10日 11:17 今、私の宿には「エクスチェンジヘルパー」がいる。少しの宿の手伝いをしてもらう代わりに、宿代をタダにするというもので、三日ぐらいから、長い人で一カ月ぐらい働いてもらっている。 仕事はベッドメーキングや掃除、雑草取り、接客、留守 番などさまざまである。大体九時から正午ぐらいまでの三、四時間の労働。食事は自炊が基本。 私の宿のように小規模のところでは、ヘルパーやアルバイトを必要としていない。日々の仕事はほとんど一人でこなしてしまうのだ。 正直に言うと、では、なぜヘルパーを集っているかというと、文字通り 「エクスチェンジ=交換」が目的である。労働力の交換だけでなく、人と人の交流である。ヘルパーには、女性だけでなく男性もいたし、外国人も来てくれた彼女(彼)たちは空いた時間を使い、小樽を歩き回って いる。市場で買い物をし、力 フェでおしゃべりをし、図書 館で本を読み、公園でくつろぎ、路地裏をさまよい、居酒屋でほろ酔いになる。 いろいろな人と出会い、い ろいろな話をし、いろいろな 体験をする。彼女たちは一時 的な小樽の住民なのである。 そして、私は彼女たちから 小樽での生活の話を聞く。「ああ、なるほどね」と思うこと も多々ある。そして「行ってみたい街」から「住みたい街」に彼女たちが思うようになっ たら、すてきだと思う。北海道新聞 夕刊 えぞふじ 2007年10月10日(水) 掲載 ダウンロード copy #旅 #ゲストハウス #旅人 #ヘルパー #小樽 #北海道新聞 #Otaru #バックパッカーズホステル この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート