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それを、人のせいにしていた (上)

『幸せになってほしい。』


ここ最近、立て続けに言って貰う事があった。
いや、ずいぶん前から色んな人が言ってくれていたと思う。
それを現実として感じる心がなかった。

幸せって何だろうか。
今現在、十分幸せなのだけど。

最近よく言って貰える幸せの種類は、
良いパートナーと出逢うこと。
恋愛をして、やがて結婚。
そういう類いのものだ。

結婚。
30代半ばの適齢期。
もうすぐ高齢出産になる年齢。
周りは、ほとんど既婚かパートナーがいる。
何人も子供を育て、少子化社会に貢献している。
そんななか、私といえば相も変わらず。
口を開けば、変態だとか仕事が忙しいとか
休みがない、ゆっくりしたい。
そんなことしか言っていない。


若い頃は結婚願望がわりと強かった。
というよりも、20代前半で、絶対結婚するものだと思っていた。
過去それなりに恋愛はしてきたと思う。
結婚したいな、と思う相手もいた。


そんな私は、30歳になろうかという頃
両親に『結婚はしない。』と宣言した。
もちろん、

結婚してほしい。
孫の顔を見たい。
幸せに不自由なく暮らしてほしい。

そんな願いを持っていてくれることは重々承知の上でだ。
期待をしてほしくなかった。
きっと、応えられないだろうから。


実際のところ、今は完全に結婚はしないと決めた訳ではない。
出来ることなら、死ぬ際にパートナーは居て欲しい。
結婚も1度は経験してみたいとも思う。
子供も、そこまで好きではないけれど
好きな人の子供なら、きっと産みたいと思うだろう。


宣言した当時は、そう言いながらも
まぁ、そのうち結婚するだろう。
そんな気持ちも少なからず持っていた。
そして、なんだかんだ相手もそれなりにいた。
婚活というものも、たくさんやった。
(半分は人間観察的趣味だったけれど。)


そして、なにより
結婚出来ないのは妹のせいだ。
と、思っていた時期があった。

長女の重み。
障害をもつ妹への歪んだ責任感。

今でも、妹を見送ってからでないと死ねないと思っている。
妹より一週間は長く生きたい。
それはもう小学生くらいの頃からずっと思っていること。
一生2人で強く生きる。
そう思っていた。

だが現実はそこまで甘くない。
毎日募る罪悪感。
将来への絶え間ない不安。
頼ることが出来ない自分。
なのに、何も行動しない自分。
自分のことで精一杯と、自分を甘やかし
妹のことまで気が回らない毎日。


こうしてまた吐き出して、
帳尻合わせをしようとしている。

……つづく。

◎追記◎
上中下 書き終えました。
よろしければ読んで頂けると嬉しいです。

・中
https://note.com/morinoiruka/n/n1a575679f16d

・下
 https://note.com/morinoiruka/n/n969b2c0f1c02

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