アマリリスをあなたに
花屋の店先で、クリスマスの花はどんなものがあるだろう、と眺めていた時に、ポインセチアやヒヤシンス(こちらの国ではクリスマスに鉢植えを飾る)の他に、アマリリスが目に止まった。
真紅、白に赤のストライプ、サーモンピンク、太く真っ直ぐな茎の上に、大きめの花を咲かせるアマリリスは、華やぎを感じさせる。
アマリリスはギリシャ語で「輝かしい」といった意味があるそうで、花言葉の「輝くばかりの美しさ」はそこから来ているらしい。
ファンの悲願であった『世界はほしいモノにあふれてる』1stシーズン(春馬くんの出演回)の再放送が、11月からついに解禁された。
これはファンにとっては、最大のクリスマスプレゼントだろう。
番組がスタートした最初の年である2018年分は、部分的に見た回はあっても通しではほとんど視聴したことがなく、MCは初めてという当時28歳の春馬くんは初々しく、コロコロ変わる表情もキュートで、お茶目な言動にも心がホッコリする。
そして、あなたはいつも、お仕着せの台本ではなく自分の言葉で語ってくれていたのだ、ということも改めて感じている。
「心ときめくキッチングッズ ドイツ&イタリア」の回では、ドイツの共働きをする母親が、子供との会話や家族の時間を作るために利用しているという、材料を全部入れればワンタッチ全自動で夕ご飯からデザートまで作ってくれる、国内で大人気だという万能調理器が紹介されていた。
それを見たJUJUさんが持ち前のクールさで「母の味があれの味になるんですね」と言うと、春馬くんは苦笑いしつつ「うーん…でも、手料理の方が僕は嬉しいですよね」「あの…料理しながらでも、その時間、喋ろうと思えば喋れるし…僕は見たいですけどね(母親の)作ってる姿を」と返していたのが印象的だった。
春馬くんはいつも、率直で正直だった。
そして、家庭への憧れが強かった、あなたの心情も想ってしまう。
本当に?もう居ないの?と心の中でつぶやいてしまう程、『せかほし』のあなたは、こんなに楽しそうで、のびのびと自由で、生き生きとしているから、今の現実が嘘のように思えてしまう。
だけど…たとえこの世界に、あなたはもう居ないとしても、ここで過ごしたあなたの時間は、これから先も、消えてしまうわけではない。
そうでしょ?春馬くん
笑うと途端に人懐っこくなる
屈託のないあなたの
三日月の目を見つめながら
幸福感と
胸の奥の鈍い痛みを抱え
再放送を観ている
キラキラと煌めく
あなたの残像を
瞼を閉じて
このまま胸に焼き付けていたい
アマリリスの花言葉
内気
・
おしゃべり
・
誇り
・
輝くばかりの美しさ