見出し画像

もりおのブックレビュー(7月)

こんにちは,もりおです。
今回は,7月に読んだ本の中から,特に面白いと感じたオススメ本を3冊紹介していきたいと思います。

オススメ本①『本当の自由を手に入れる お金の大学』

YouTubeで再生回数5300万回を突破している大人気チャンネル「リベラルアーツ大学」の両学長が出した初の著書です。
YouTubeではお金にまつわる5つの力(貯める・稼ぐ・増やす・守る・使う)を高めるための考え方や具体的な投資の方法,さらには時事ネタなどについて分かりやすく解説されています。

私は昨年このYouTubeチャンネルを知って以来,それまでいかに「お金」について無知であったかを痛感しながら動画を見続けてきました。
日本では「公の場でお金について話すべきではない」などという謎の暗黙のルールがあり,学校でも税金の仕組みなどは全く教えないので,日本人の金融リテラシーは驚くほど低い状態にあります。

そんな状態に一石を投じようとするのがこの本です。
保険の仕組みや不動産の買い方/借り方,車,税金,転職,副業,株式投資などお金にまつわる事項を網羅していて,かつかなり踏み込んだ内容を扱っているのが本書の特徴です。

その内容の豊かさに感動した小学校の校長先生が教科書として子供たちに読ませたいと連絡をしてきたエピソードが生まれるなど,6月の発売後に早くも大反響を呼んでいるようです。
金融教育にはもちろん,若手社会人こそ知っておくべき内容が盛り沢山なので一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

最近の動画の一例をご紹介しておくので,是非一度ご覧になってみてください。


オススメ本②『ミライの授業』

最近読んだ本の中で最も感動した本です。
これからの時代を生きる中学生に向けて,『僕は君たちに武器を配りたい』などの著作で知られる京都大学客員准教授の瀧本哲史さんがこれまでの執筆活動の集大成と位置付けた本になります。

なぜ「学び」は必要なのか。
「世界を変える冒険」に出るために必要な力,冒険の過程で起きること,そしてたどり着く先について,様々な歴史上の人物のエピソードを紹介しながら考察しています。

誰もが知っている偉人から,功績は大きいのに日本ではそれほど有名ではない意外な人物まで,歴史を動かした様々な人たちについて学びながら,自分たちの手でミライの社会を作っていくことに夢を持たせてくれる内容です。

著者の瀧本哲史さんは,残念ながら2019年に47歳の若さでこの世を去りました。多くの著作がある瀧本さんが,「私の著作活動は、この一冊のためにあった」と言って心血を注いだ本書を,是非手に取っていただきたいです。

オススメ本③『ロスジェネの逆襲』

7年ぶりに帰ってきた,ドラマ『半沢直樹』の原作です。
 半沢直樹シリーズはこれまでに4巻まで出ていて,2013年のドラマは第1・2巻を原作としていました。
 『ロスジェネの逆襲』はシリーズ第3巻にあたりますが,個人的にはシリーズ中で圧倒的1位の面白さを感じる作品です。

 2巻までの東京中央銀行での大和田常務の不正を暴く大立ち回りを経て,東京セントラル証券に出向となった半沢直樹。IT企業の買収を軸に物語は進行しますが,ロスジェネ世代としてバブル世代を憎む半沢の部下・森山がこの物語の第二の主人公として大いに活躍します。
 主人公級の「濃さ」を持つキャラクターが他巻に比べて多く登場し,最初から最後まで息もつかせぬ展開で読者を圧倒します。タイトル通り,ロスジェネ世代が抱える問題という大きなテーマを内包しているのも魅力です。
 
 私は2013年のドラマ放送時には高校生だったため,劇中の経済用語や銀行の仕事などはサッパリ分からないまま「香川照之の土下座」に目を奪われていた記憶があります(笑)
 しかしそれから7年経って社会に出た今,小説内で描かれる人間模様や企業社会のリアルさを肌で感じながら読むことができるようになり,面白さが倍増したように思います。

 IT企業の買収(『ロスジェネの逆襲』)や巨大航空会社の再建(『銀翼のイカロス』)など,半沢の前に立ちはだかる状況もさらにスケールを増し,ドラマと並行して原作を読み込んでみると,ドラマ制作陣のこだわりがより感じられます。
 是非お手に取ってみてください。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?